鹿島アントラーズ原理主義

愛する鹿島アントラーズについて、屈折した意見を述べていく場です。

来季も再びチャンピオンに

2012年08月31日 | Weblog
ニッポンと鹿島のボール


今年も“スルガ杯”ことスルガ銀行チャンピオンシップを観てきた。ゲームレポートはサッカーダイジェストに書いたので省かせてもらうが、ウニベルシルダ・デ・チリは“南米のバルセロナ”に恥じないチームだった。常に機能的にボールを持ち、サイドは厚く、失点はセットプレーと個人技のみ。カップを持ち帰っても何もおかしくないゲーム内容だった。

でもそれは裏を返すと、劣勢の時間帯が長かった鹿島が、それでも集中力を保ち、PK戦を含め全選手が高い集中力を保ったともいえる。彼らの勝因は鹿島っぽさを貫いたことだったような気がした。Jリーグの勢力図は93年からだいぶ塗り替えられ、常勝軍団は降格し、名門は世代交代に苦しむ。今季でいうとサンフレッチェのパスサッカーは無駄が少なく、洗練されてきた。セレッソの中盤はアイデア豊富であり、仙台のフリーランニングの量と質には驚くばかりである。それでも、鹿島というチームが時に「面白くない」「前時代的だ」という批判にさらされながらも、最終的にはもっとも多くのタイトルを持っているのだ。「一体、どのクラブが10個以上のカップを並べることができるんだ?」と開き直る資格を持つ唯一のチーム、それが鹿島アントラーズでもある。

鹿島の偉大さと小憎らしさを噛み締めていると同時に、五輪しかり、世界のチームや選手がこうしてニッポン相手に本気で勝ちにこようとしてる事実が響く。この夏、僕らニッポンのサッカーは、ここ鹿島で南米王者と渡り合い、グラスゴーではマタやアルバを沈黙させ、イエテボリでは香川真司がユーロMVPとユニ交換を行った。僕らの国のトップリーグもいつの間にかハタチになり、それはそれは大きな広がりを見せている。ミーハー的に喜んでばかりいる時代は去り、この日、はるばる地球の裏側からやってきたチリの選手たちに容赦のないブーイングをくらわせた鹿島サポのように、僕ら観る側もちょっと高いところに目を向けるべきなのかもしれない。

さてさて、ちょっと気が早いかもしれないが、ナビスコ杯のベスト4はFC東京、清水、鹿島、柏である。このうち王者となるチームがまた来年、南米のタイトルホルダーを迎え撃つ。

今年、先制のヘッドをブチ込んだ岩政は、「今日の試合もそうだったけど、海外チームや選手は球際の最後の一歩で足が出てくる。それは口でいくら説明しても体感しないと分からない。Jではなかなか見えないもののひとつ」と、この大会の意義を語る。

スルガ銀行の岡野光喜社長は、本当に気のいいサッカー好きだ。「スルガ杯は大阪で始まって、東京で開催して、大分にも行って、去年は静岡。日本各地のいろんな場所に行って、その土地のファンと一緒に世界レベルのゲームを楽しめる。それが何よりも楽しみです」なんてことを言う。

来年はワールドカップも五輪も南米選手権もない。でもACLとスルガ杯は、間違いなくある。その事実のなんと頼もしいことか。最後になりましたが、鹿島アントラーズの選手、サポーター、関係者のみなさん、国際タイトル獲得、おめでとうございます。Jリーグのチームが海外の、それも南米のトップを相手に勝利したことを日本人として誇りに思います。


スルガ銀行チャンピオンシップを語る竹田氏のコラムである。
このタイトルだけでなく鹿島サッカーを表現しておる。
今季もナビスコ杯を制覇し、このタイトルを連覇したい。
それほど、南米王者は強く、良い経験となった。
好ゲームをするための予選としてナビスコ杯に立ち向かう。
来週のミッド・ウィークには準決勝第1戦が開催される。
気持ちを高めてカシマスタジアムへ向かいたい。

神戸戦プレビュー

2012年08月31日 | Weblog
【J1:第24節 鹿島 vs 神戸】プレビュー:本田拓也がリーグ戦初先発!連敗中の鹿島を救う活躍に期待がかかる。(12.08.31)
移籍から1年半余り。ようやくこの男の見せ場がやってきた。柴崎岳の出場停止を受け、小笠原満男とコンビを組むことが濃厚なのは本田拓也。長い長い日々を耐え抜いてたどり着く先発の座である。昨年に右足首の手術を受けてから懸命のリハビリを続け、2月のキャンプからスタッフと二人三脚のトレーニングに励んできたが「右足をかばっている」と見抜いたジョルジーニョ監督が起用を決断したのは今年の6月になってから。ヤマザキナビスコカップ予選リーグ第6戦、古巣である清水との試合で先発するも、そこで再び負傷してしまい、今月に入ってようやく万全のプレーが見られるようになった。そして、前節の後半45分のプレーぶりを見た指揮官は遂に本田の先発起用を決断したようだ。出場すれば、昨年鹿島に移籍して以来、リーグ戦ではこれが初めての先発でのピッチとなる。

しかし、本人は悔しさや嬉しさなどさまざまな感情を飲み込み、試合だけに集中している。
「個人のことよりもチームが勝たないと。ただ、雰囲気も良いし、新たな決まり事もつくったし、あとは結果ですよね」
チームが低迷していることもそうだが、山村和也が鎖骨骨折により3ヶ月の離脱を余儀なくされてしまうなど暗いニュースが多かったなか、本田の復帰は新たな風を吹き込んでくれることだろう。戦術的にもボール奪取力に優れる本田が中盤の底に入ったことで、この1週間、鹿島はこれまでと違う守備にチャレンジしてきた。それが神戸に対してはまるかどうかは未知数だが、選手たちは自分たちで決めたことに積極的な姿勢を見せている。2連敗の嫌な雰囲気を払拭する戦いに期待したい。

しかし、対戦相手は神戸である。野沢拓也、田代有三、伊野波雅彦など、鹿島に縁のある選手が多数在籍する。すでにヤマザキナビスコカップでは“カシマスタジアムでの神戸戦”を経験しているが、そのときは野沢しか試合に出場することができなかった。他の二人にとっては久しぶりのカシマとなる。前節に裂傷を負った伊野波は満身創痍の状態のようだが、気持ちを込めてピッチに立ってくるだろう。大迫勇也、興梠慎三ら気心しれた元チームメイトとのマッチアップは見ものだ。

また、試合のもう一つの楽しみに両チームに精度の高いキッカーがいることも見逃せない。野沢のキックがJリーグ随一であることは、もはや誰もが認めるところではあるだろうが、今季途中から鹿島に加入したレナトも決して負けてはいない。左足のキックは鋭くカーブを描き、CKの練習では岩政大樹の頭を何度も捉えていた。「同じ場所に蹴ってくれる」という岩政のレナト評はかつて野沢に対して聞かれた言葉と同じだ。夏休み最後の開催ということで、会場には多くの子供たちが訪れるはずだ。ぜひ、この二人のキックに注目してもらいたい。


以上
2012.08.31 Reported by 田中滋


[ 鹿島:前日練習の様子 ]

夏休みも最後ということでたくさんの子供たちがクラブハウスに訪れていました。空は抜けるような青空でした。

[ 鹿島:前日練習の様子 ]

練習前にボール遊びに興じるジョルジーニョ監督とロドリゴフィジオセラピスト。お互いの股を通すことを競うゲームでしたが、ジョルジーニョ監督はさすがのキック精度を見せていました。

[ 鹿島:前日練習の様子 ]

1対1で遊ぶドゥトラ選手と西選手。ドゥトラ選手はお手製のキャプテンマークをつけて気合い十分でした。

[ 鹿島:前日練習の様子 ]

練習を引き上げる増田誓志選手。次節での活躍に期待です。


やはり話題の中心は鹿島移籍後リーグ戦初先発となるヒゲくんである。
ヒゲくんの起用により、これまでとは異なる守備にチャレンジすることとなったチームは、一段階新化することとなろう。
また、ヒゲくんから好フィードがサイドにビシビシ通ることとなれば、伝統のサイドアタックが機能する。
前節を出場停止でお休みした大伍が、躍動することとなるのではなかろうか。
そして、高精度の左足を持つレナトも注目と言えよう。
レナトのセットプレイから得点機が多く生まれることが期待できる。
夏休み最後の土曜日に、子供たちが喜ぶ鹿島の勝利を届けて欲しい。
楽しみにしてスタジアムに向かいたい。