鹿島アントラーズ原理主義

愛する鹿島アントラーズについて、屈折した意見を述べていく場です。

清水戦コメント

2006年12月23日 | Weblog
【第86回天皇杯準々決勝 鹿島vs清水】アウトゥオリ監督(鹿島)記者会見コメント [ J's GOAL ]
●第86回天皇杯準々決勝
12/23(土)15:00/熊本
鹿島 3-2 清水
得点:10' 矢島卓郎(清水)50' 矢島卓郎(清水)54' 田代有三(鹿島)79' 本山雅志(鹿島)88' 柳沢敦(鹿島)
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●アウトゥオリ監督(鹿島):
Q:劇的な勝利だったが、どんな気持ちが逆転につながったか?
「前半の立ち上がりのところでチャンスがあり、うちの流れになりつつあったところでゴールを決められず、不注意から失点してしまった。前半は、我々がここ最近見せているサッカーとはほど遠い内容だったので、ハーフタイムで選手たちには『気持ちを入れてほしい、試合に入ってほしい』とお願いした。後半は、それがひとつひとつのプレーに表われて、結果につながったと思う」

Q:前半の悪かった部分と、柳沢の働きについては?
「柳沢に関しては、技術的な部分ではあまり良い時期ではなく苦しんでいると思うが、人間としてプロとして取り組む姿勢というのは、褒めるべきところだと思う。3点目を取る前にもチャンスがあったし、その中で彼がしっかり決めることができたというのは、本人の自信にもつながっていくと思うし、レッズ戦でも活躍をしてくれればと思っている。苦しい時期を乗り越えていくことで、人間的にも選手としても強くなっていくと思う」

Q:2点差をひっくり返せた一番の理由は?
「自分の長年のキャリアの中でも、今年は2点差や3点差を逆転するチーム、あるいはそれを逆転されてしまうチームを多く見た。それがかなり日本のサッカーで目立っているので、特に集中、注意という部分が目立っている。成熟し、勝負にこだわっているチームは、2-0になれば、より堅く戦うはずだが、日本のサッカーでは、気が楽になってしまうのか、見せるプレーや軽いプレー、あるいは集中が切れたプレーが続いてしまって、そこでリズムを失ってしまって、相手にリズムが移って、逆転されたり引き分けたりしてしまう。それは、うちも含めてそうだが、そういう現象が日本のサッカーでは見受けられる。それは、2010年に向けて大きな日本の課題になると思う。そうしたゲーム・コントロール、どこで速攻し、どこで遅攻するのか、そういった部分をもっと見極めなければいけないと思う。それは日本のサッカーの大きな大きな課題だと思う」

Q:カウンターからピンチを招く場面が多かったが、その原因は?
「主な原因は、不注意にある。特に前半は、試合に入るというところが第一の条件であって、それができていれば戦術・技術の話もできるが、それがなければ何も話は始まらない。その中で気持ちを切り替えた瞬間に、我々らしい部分というのが少しは出始めたと思う。ただ、今シーズンの中で一番不注意という部分が目立った試合ではないかと思う。それでも、2点のビハインドを逆転できたということは、自分が言っている改善が、少しは見られたのではないかと思う。それが残り2試合の中で、継続してできるかという点が大きな課題になるし、それができれば、このチームの将来は明るくなると思う」


【第86回天皇杯準々決勝 鹿島vs清水】試合後の各選手コメント [ J's GOAL ]
●柳沢 敦選手(鹿島):
Q:9月以来のゴールだったが
「そのへんはとくに意識はなく、いつも通りプレーした。今日は最初のプレーからビッグチャンスが来たし、そういう流れがあったのかなと思う」
Q:本田選手のためにも天皇杯で10冠を決めたいという思いはあるか?
「いや、僕はまだやめないでと言っているので、それはあきらめていない。まだできるでしょと(本田に)言っている。本田さん自身に、今まで何度かこういうことを言われてきたし、チームの柱として支えてきてくれたし、個人的に大好きな選手だし、まだできると思う」
Q:10冠への意気込みは?
「あと2試合なので、ひとつひとつチームとして戦っていくだけ」

●中後 雅喜選手(鹿島):
「(前半は)だらだらというか、もっと目を覚ましてくれとハーフタイムで監督に言われた。それができれば勝てるので、切り替えてやろうという話をしたけど、後半の立ち上がりにまた失点してしまった。でも、みんな最後まであきらめないでやれたし、後半立ち上がりからも良いサッカーができていたというか、ポゼッションもできていたし、0-2になってからも自分たちのやれることをやった結果が、逆転勝ちにつながったので良かったと思う」

●深井 正樹選手(鹿島):
Q:試合前のサポーターの横断幕やコールで感じるものは?
「(移籍するかどうかは)まだ何とも言えないが、サポーターのみんながそうしてくれることは、本当に自分の気持ちが揺さぶられる。そういう部分も含めて、残留するか移籍するかはゆっくり考えていきたい。試合に出るということも自分にとって必要なことだし、自分の信念もあるし、両方真剣に考えながら1日1日過ごしていきたい」
Q:本田選手への思いは?
「この天皇杯で優勝して、最高の花道を作ってあげたいという気持ちはみんな強いと思う」

【第86回天皇杯準々決勝 鹿島vs清水】2点先取した清水がまさかの逆転負け。鹿島が試合終了直前の執念のゴールで勝ち残る [ J's GOAL ]
「日本では2点差や3点差が逆転される試合が目立つ」。天皇杯が終われば日本を去る鹿島のアウトゥオリ監督は、日本サッカーへの提言として試合後にこう語った。その言葉に込められたものは、2-0から逆転された清水にとっても、来季に向けての大きな課題となった。
両チームともスタメンは5回戦から1人変わっただけ。清水は、青山がアジア大会から復帰し、鹿島のほうアレックス ミネイロが帰国して、代わりにダ・シルバがFWとして出場した。立ち上がりは鹿島が攻勢に出て清水は受け身の展開になったが、先手を取ったのは清水。10分の藤本の左CKを中央のチョ・ジェジンがヘディングで右ポストに流し、これを矢島が身体ごと押し込み、最初のチャンスで先制点を奪った。
その後もポゼッションでは鹿島が優位に立ち、清水の攻撃もきっちり抑えたが、「前半は(精神的に)試合に入ることができていなかった」とアウトゥオリ監督は厳しい評価。たしかに攻撃面では鋭さを欠いて清水の守備組織を突き破ることができず、清水の攻撃も今ひとつ冴えず、前半のシュート数は鹿島4本、清水3本と見せ場の少ない展開のまま1-0で後半に折り返した。


ハーフタイムでアウトゥオリ監督に厳しくハッパをかけられた鹿島イレブンは、相手よりもかなり早くピッチに戻り、後半立ち上がりから再び攻勢をかける。しかし、次の1点はまたも清水。後半5分、カウンターからうまく縦に抜け出した藤本がドリブルで中に入り、チョの動きをおとりにして逆サイドの矢島にスルーパス。矢島がこれを1タッチのシュートでゴール右に決めた。この2点目は、鹿島のミスを突いたカウンターから非常にきれいな形で奪ったゴール。内容的にはやや押されながらも、試合の流れはここまで清水の狙い通りだった。
清水にとっては、あとは2点差をしたたかに守りきれば良いゲームだった。だが、「点を取った後にホッするというか、ゆったりしてしまう時がある」と長谷川監督が振り返ったように、そこから仕上げの甘さが出てしまう。
9分に、野沢の右CKから田代が頭で決めて鹿島が1点を返すと、試合の主導権は徐々に鹿島に移っていく。清水のほうは、18分に兵働を入れて中盤のタメを強化したが、セカンドボールを鹿島が拾う場面が多くなり、流れを完全に引き戻すことはできない。
そして、34分に内田の右クロスから本山が決めて同点。そこからさらにたたみかけていった鹿島は、43分に速い攻撃から途中出場の柳沢が久しぶりのゴールを決めて、土壇場でついに2点差をひっくり返した。「全体的に少し覇気がなかった」(長谷川監督)という清水に再逆転する力は残っておらず、そのまま鹿島が3-2で準決勝進出を決めた。


両チームとも失点はミス絡みが多く、勝った鹿島としても「不注意」が目立った試合。ただ、どんな形でも気持ちで勝利を引き寄せるという部分では、今日のところは鹿島が上回ったということだろう。
今年大きく躍進した清水も、勝負に徹しきれない面が出て、勝ちきれなかった試合がいくつかあった。「もう一歩上に行くためには、そういうところが必要になる」(高木和)という課題が、今年最後のゲームであらためて浮き彫りになったが、来年はこの悔しさをプラスのエネルギーに変えることを期待したい。

以上
2006.12.23 Reported by 前島芳雄


アウトゥオリ監督は選手のそして日本人のメンタリティについて語る。
精神力の弱さが今季大きくクローズアップされたと言えるであろう。
それは、わずか勝ち点1で優勝を逃した昨季、攻撃陣の空回りで中途半端な結果だった2004、残り15秒間で天国から地獄に落とされた2003とただの運では済まされない3年間を振り返えさせられる。
「一新」は戦力では無かった。
ここに来て思い知らされる。
そして「制覇」へ一歩近づいた。
まだ遠い頂点ではあるが、少し近づいたことは事実である。

天皇杯準々決勝 清水エスパルス戦

2006年12月23日 | Weblog
ゴールネットが破れなければ…
と選手交代が告げられるまで、心の中でリフレインされていた。
セットプレイのマークミス、つまらないミスからのカウンター…
今年の悪い試合をリプレイするかのように時間が過ぎ去っていった。
しかし得点力のある隆行らしく、田代が野沢のCKからヘディングで反撃の狼煙を上げた。
そして二人同時の選手交代、新井場に替えて山拓、FSに替えて深井。
前に前に。
更にダ・シルバに替えて柳沢敦。
リーダーの自覚か、交代直後に抜け出してシュート。
も惜しくもGKに防がれたが、FWとしての役目を思い出したが如く攻撃に絡み出した。
惜しいヘディングはニアに外れた。
攻める鹿島に守る清水の図式。
リーグ戦、国立の試合とは立場が逆転していた。
しかし、結果は立場とは別に我らのモノへ。
本山の同点弾はGKの股抜き。
89分。
右サイドを切り裂いた篤人の折り返しは、どフリーの田代へ。
なんと、空振り…
そこは隆行に倣わなくとも良いところ。
と、思う間もなく詰めた柳沢敦が決めて逆転!
血液が沸騰するかと思うくらいに劇的な勝利。
新リーダーの得点は勝利だけでなく、新時代の開幕を意味する。
新しい時代が幕を開けたのである。
去る外国人をピッチから追い出し、来季を背負う
選手がピッチで試合を決める。
後藤吉兵衛が一番槍の名乗りを上げようとも、賤ヶ岳は七本槍のモノなのである。
一豊に大きな俸禄は無い。
久し振りに高揚を味わった試合であった。

本田主将から柳沢リーダーへ

2006年12月23日 | Weblog
鹿島が「ミスター・アントラーズ」本田に豪華引退試合用意
 鹿島は22日、元日本代表MF本田泰人(37)の現役引退を発表した。J開幕時から鹿島ひと筋の『ミスター・アントラーズ』に対し、クラブでは引退試合などを準備することを明かした。「来年のどこかで、何かセレモニーでもできれば。引退試合とかできればいいね」と鈴木満取締役強化部長。
 来季の開幕前か、シーズンの中断期間中に実施を考えているが本田は「ジーコとかに来てもらって、ドリームチームでやりたい」。鹿島には前日本代表監督で現在、トルコ・フェネルバチェで指揮を執るジーコ氏を始め、MFレオナルド、MFビスマルク、DFジョルジーニョの元ブラジル代表、DF秋田やFW黒崎の元日本代表組に、MF小笠原(メッシーナ)やDF中田浩(バーゼル)ら現役の欧州組など多くのスターが所属していた。クラブ側も本田の意向をくんで、手はずを整える方針だ。
 「まずはチームのこれまでの歴史をアルバムにして贈りたい」と同強化部長。将来、コーチや監督で鹿島に恩返ししたい意向を持つ本田だが、まずはクラブがミスター・アントラーズに恩返しする。
(近藤安弘)

★本田泰人に聞く
 本田がこの日、引退への思いと今後について語った。まだ天皇杯を残していることを配慮し、FW柳沢ら一部を除きチームメートには正式に引退報告はしていないが、後輩たちに10冠目となる天皇杯制覇を託した。
――引退について
 本田 「現役に未練はあるけど、他のチームのユニホームを着てやるイメージがわかなかった。ここ(鹿島)で終わるのがベストだと思った」
――仲間に報告は
 「まだしてない。何からの影響を与えてはいけないから。平常心で試合をやってほしいからね」
――後継者は
 「オレみたいなタイプはもういないよね。ヤナギ(柳沢)には前夜、次のリーダーはおまえだからなと話した。本人も自覚が出ている。ナビスコ杯決勝で、普段は怒らないのに、チームメートを怒っていた」
――今後は
 「恩返しということでも、ここ(鹿島)に残って何かを手伝いという思いがある。解説者とか、いろんなことに挑戦していきたい。将来? いずれは(Jリーグの監督に必要な)S級ライセンスを取って鹿島の監督ができればいいね」
★鹿島、本田のために!!
 23日、天皇杯準々決勝・清水戦(熊本)を迎える鹿島。引退を表明したMF本田は遠征メンバーから外れたが、FW柳沢らチームメートは、本田のために決勝戦まで勝ち進む意気込みだ。前日夜に引退を告げられた柳沢は「寂しい。10冠目希望? 本田さんがそういうなら。まずこのチームで1冠を取りたい」。U-21代表MF増田は「天皇杯? 本田さんのためにも取りたい」と意気込んだ。
◆日本サッカー協会・川淵キャプテン
「鹿島にとって、本田のキャプテンシーは大きかったと思う。小柄なのにがんばれたのは強い精神力を持っていたから。今後は指導者として、気持ちの強い選手を育ててほしい」
★後任オリベイラ氏濃厚
 すでに退団の決まっているアウトゥオリ監督の後任に、元クルゼイロ監督のオリベイラ氏が就任することが濃厚になった。00年にコリンチャンスで、世界クラブ選手権制覇。実兄のワルデマル氏は99年に鹿島のフィジカルコーチを務めている。クラブ幹部は「コーチ陣の選定の話し合いまできている」と、遅くとも年明けには発表できる見通しを明かした。

いずれは監督へ。
鹿島の黄金期を歩き、ジーコ、レオナルド、ジョルジーニョとプレイをし、宮本、ジョアン・カルロス、ゼ・マリオ、トニーニョ・セレーゾ、パウロ・アウトゥオリの指導を受けたエリートの采配を見る日が来るのであろうか。
今から楽しみである。
そして、本田主将の後継者は大方の予想(興梠)を裏切り柳沢敦を指名とのこと。
タイプが異なるリーダーを指名することで、時代の変化に対応させようということであろうか。
後継者争いに失敗した家はお家取り潰しの憂き目にあう。
現代の最上家になるわけには行かぬ。
皆で柳沢を盛り立てて行こうではないか。