鹿島アントラーズ原理主義

愛する鹿島アントラーズについて、屈折した意見を述べていく場です。

天皇杯五回戦 名古屋グランパスエイト戦 コメント

2006年12月09日 | Weblog
【第86回天皇杯5回戦 鹿島 vs 名古屋】試合終了後の各選手コメント
●中後雅喜選手(鹿島):
「(プロ初ゴールを決めて)ありがとうございます。ゴールシーンは右CKからニアに入ろうと思っていたし、野沢さんがいいキックを蹴ってくれるんで、相手はゾーンディフェンスだし、触ろうと思った。ゴールを取りたいと思っていたけど、チームが勝てたことが一番よかった。守備については自分は真ん中でバランスを取ることを重視した。両サイドに野沢とファビオが前へ出ることが多いし、自分は守備を考えていた。鹿島のパス回しがまだうまくできていない部分があり、相手がリズムをつかんでいた。最後のところで止められてよかった。
ヨンセンのマークは気にかけていたけど、起点になっていた部分はある。もうちょっとハードに行きたかった。ヨンセンはキーマンだし、当ててから攻める形を相手はやってきた。でかい分、こっちは挟みに行くことが大事。チームとして心がけていた。ナビスコカップ以降、チームがまとまって波に乗っている。天皇杯にもいい形でつながっているし、流れをきらないようにしたい。いい雰囲気もある」
●青木剛選手(鹿島):
「後半最後にきちんと決めていれば試合は決まっていた。それでも慌てず、もう1点を狙っていこうとした。セットプレーから点が取れたのはよかった。チームとして最近すごくよくなっている。天皇杯で優勝することで成長を示したい。監督も最後だし、いい恩返しをしたいと思う」
Q:岩政とのセンターでの連携について?
「僕がいったんボランチに戻ってまた最終ラインに入るようになって2試合目だけど、いい形でできている。自分はヘッドが強くないし、岩政さんが競り合って自分はカバーに入るという役割がうまくいっている。徐々にいい関係になっているのではないかと思う」
●野沢拓也選手(鹿島):
「チャンスがいっぱいあったし、ゴール前まで行っている。攻撃はフィニッシュで終わることが大事。相手の守備が高い人が多いんで、2点目は中後がうまく走ってくれてニアを狙えた。1点目もいいところにこぼれてゴールが入ったと思う。自分自身はもっと中盤を支配してボールを回せたらよかった。ポゼッションの部分がいまいちだった。中盤を支配すれば鹿島は勝てる。それを今後の課題にしたい。後半になってから多少ボールを回せるようになったけど、前半は問題。決めるべきところで決めることも大事。決勝まであるし、そのへんを修正しないといけない」
●本田泰人選手(鹿島):
「天皇杯はまだ残っているし、まだシーズンも終わっていない。1つ1つやっていくだけ。ただ今日試合に出て、元旦までという気持ちがより強くなった。実際、残り時間が少なかったし、出て行く時は感情が高ぶった。秋田も名古屋の選手として試合に出ていた。昨日も電話で話していたけど、何かのめぐり合わせかなと思う。戦ってきた戦友と一緒のピッチに立てたのはよかった。
今はまだユニフォームを脱ぐことは考えづらい。他の環境で違うユニフォームを着るイメージも沸かない。気持ちの変化がいつ起きるかは分からないけど、明日にでも結論が出るかもしれない。とにかく今はチームメートと残り少ない充実したサッカー人生を送りたいと思う」


【第86回天皇杯5回戦 鹿島 vs 名古屋】パウロアウトゥオリ監督(鹿島)記者会見コメント [ J's GOAL ]
●パウロアウトゥオリ監督(鹿島):
……先制後にすぐ失点して、その後もしばらくは危険な時間帯が続いたが、その原因は?
「私はその分析とは正反対な意見を持っている。セットプレーにしても、ボールが動いた形にしても、チャンスが3~4回あって、それを取れるチャンスがあった試合。そこで効率性という話になる。我々が取れなかったことはあるかもしれないが、逆に危険な状態にもほとんど陥らなかった。効率性という意味で、もっと得点できていればもう少し楽な試合になったのではないか」
……前半の2点はどう機能して取れたのか?
「そこは先ほど言った効率性に絡む話だ。分析において相手がゾーンで守るのは分かっていた。それをどう狙っていくかを選手に話していた。それがうまく点に結びついた。1点目はファビオが相手の裏を突き、2点目は中後が前を狙った。約束事をよく実行してくれたと思う」
……最近、中後のパフォーマンスが目立っているが?
「その意見には賛同する。まさしく中後が攻守にわたって活躍している。長短のパスの精度、競争力において、私が求めているところに近づきつつある。このままやってくれれば来季はチームの中心になっていくだろう」
……あと残り3つだが?
「シーズン当初からタイトルを狙っていたので、継続して狙っていきたい。一時期チームが不調だったが、シーズンのこの時期になって技術、フィジカルを高いレベルに持ってこれたし、ケガ人がいないのもプラスになっている。また選手がどういう役割を持ってプレーするかという完成度が高い。課題はメンタルだ。ここぞというところの自分たちの役割の部分で課題がある。あと3つということで、自分としては選手を信じて送り出すしかない。今度こそ決勝での勝利を目指したい。そういう結果になればメンタルの強さの成長が見られるはず。そうなれば、来季の新しい監督にもっといいメンタルのチームを引き渡すことができる」


この試合で急上昇したかに見えるチューヤン株であるが、リーグ戦31節大宮戦で先発で起用されてからの活躍には目を見張るモノがあった。
実際ナビスコ後の好調は田代と言うよりもチューヤンの起用で攻守のバランスが整ったためと言えるであろう。
彼はDFラインの前にそびえ立つ壁と言うよりも、ポジショニングと連携で攻撃の芽を摘み、ロングパスのセンスが良く、そしてタイミングの良い上がりを見せる。
大宮戦のDF3人を引き寄せたドリブル、新潟戦の新井場の魔球を生んだロングパスと目立たぬところで光を放っていたのである。
そして本日、プロ入り初ゴールが決勝点。
何か運命を背負った男なのであろう。
岩政、青木、田代と82年組の最後の男として登場したチューヤンにかける思いは大きい。
加藤あい、深田恭子、大塚愛に続いた倖田來未のように。