(シーン:引き続き連邦大使専用リムジン車内)
ミラー:ほれ、窓の外を見てみろ。異様な連中だと思わんかね。
マッコイ:なんだありゃ。みんなマスクしているぞ。しかも、無表情か怒っているか、どっちかの顔つきしかない。彼らは生きていて幸せなのか。
スポック:マスクはインフルエンザ対策のようですが、非論理的ですな。ドクターを前にして申し上げるのもなんですが、インフルエンザの予防策としてマスクを使用する合理的な根拠はありません。ウィルスは微小過ぎてマスクを自由に透過してしまいます。
カーク:ヤーパンのように発展した社会で、なぜ、このような・・・。マスクだけじゃない、検疫もだ。提督のお力添えがなければ今頃、インフルエンザ対策としてはまったく合理性に欠ける検疫のために我々は危うく足止めを食らうところだった。そうだな、マッコイ。
マッコイ:そのとおりさ。ここじゃあ、科学の知見は生かされない、ってことは、真実の追究も価値としてまともに認められない社会ってことじゃないのか。考えようによっちゃあ怖いところだぞ。当然、権力もチェックされんだろう。不当な逮捕・監禁、えこひいきなど、チェックが働くことがないのかも知れん。あまり長居しない方が身のためだな。
スポック:ドクターの指摘は鋭いですねえ。実際にそのようなことが日常的に行われていると、多くの事例が報告されています。たとえば、犯罪の容疑者は弁護士のサポートを受けることなくかなりの期間、自由を制限されるようです。
マッコイ:グォンタナモに送られたテロリストと扱いは同じだな。現在の連邦では恥ずべき歴史とされているが、ここでは今でも・・・。
スポック:ヤーパンは連邦の一員ではありますが、連邦の理念を実現した社会とは必ずしも言えないようです
ミラー:そのとおりだ。ただ、ヤーパンが合理的な判断を下せないのは、彼らがスーダラエフェクトの影響下におかれていることも大きいのだ。スーダラ節がここまで思考力を破壊してしまうのは、もともと彼らの思考能力に欠陥があるからだとしか思えん。遺伝子が違うのだよ、うぃーひっひっひ。
カーク:提督、もうひとつ確認したいことが。
ミラー;なんだね。言ってみたまえ。
カーク:昭和枯れすすきのことです。今もヤーパンはスーダラエフェクトの影響下にあると提督はおっしゃいましたが、74年に昭和枯れすすきがヒットして、スーダラエフェクトは中和されたのではありませんか。
ミラー:なッ、なぜ、君はそれを知っているのかね。
カーク:エンタープライズ号がスーダラ節の妨害工作にあった際、その解決策としてスターン博士が持っていた昭和枯れすすきを全艦に流しました。
ミラー:スターン博士、あれを使ったのか。
スターン:申し訳ありません。
カーク:彼女に責任はありません。私が命じました。
ミラー:まあ、いいだろう。74年に何があったのか、調べたかね。
スポック:リチャードニクソンが大統領職を辞任しています。
ミラー:それは関係ない。
マッコイ:さっき、スターン博士に否定されたばかりだろう。
スポック:ドクター、私は質問に答えただけです。
ミラー:ほかに何があったかね。
スポック:首相だった田中が金脈問題で追い詰められて辞任しています。
ミラー:経済はどうだね。
スポック:田中の推し進めた列島改造政策と、第一次石油ショックによって物価が暴騰しています。狂乱物価とも呼ばれますが、激しいインフレに見舞われていました。
ミラー:そのとおり。あまりに激しい値上げが広まりほとんどパニック寸前まで行ったのだ。そんなとき、大蔵大臣だった福田が我々のところに、何とかしてくれと助けを求めてきたのだ。
ミラー:ほれ、窓の外を見てみろ。異様な連中だと思わんかね。
マッコイ:なんだありゃ。みんなマスクしているぞ。しかも、無表情か怒っているか、どっちかの顔つきしかない。彼らは生きていて幸せなのか。
スポック:マスクはインフルエンザ対策のようですが、非論理的ですな。ドクターを前にして申し上げるのもなんですが、インフルエンザの予防策としてマスクを使用する合理的な根拠はありません。ウィルスは微小過ぎてマスクを自由に透過してしまいます。
カーク:ヤーパンのように発展した社会で、なぜ、このような・・・。マスクだけじゃない、検疫もだ。提督のお力添えがなければ今頃、インフルエンザ対策としてはまったく合理性に欠ける検疫のために我々は危うく足止めを食らうところだった。そうだな、マッコイ。
マッコイ:そのとおりさ。ここじゃあ、科学の知見は生かされない、ってことは、真実の追究も価値としてまともに認められない社会ってことじゃないのか。考えようによっちゃあ怖いところだぞ。当然、権力もチェックされんだろう。不当な逮捕・監禁、えこひいきなど、チェックが働くことがないのかも知れん。あまり長居しない方が身のためだな。
スポック:ドクターの指摘は鋭いですねえ。実際にそのようなことが日常的に行われていると、多くの事例が報告されています。たとえば、犯罪の容疑者は弁護士のサポートを受けることなくかなりの期間、自由を制限されるようです。
マッコイ:グォンタナモに送られたテロリストと扱いは同じだな。現在の連邦では恥ずべき歴史とされているが、ここでは今でも・・・。
スポック:ヤーパンは連邦の一員ではありますが、連邦の理念を実現した社会とは必ずしも言えないようです
ミラー:そのとおりだ。ただ、ヤーパンが合理的な判断を下せないのは、彼らがスーダラエフェクトの影響下におかれていることも大きいのだ。スーダラ節がここまで思考力を破壊してしまうのは、もともと彼らの思考能力に欠陥があるからだとしか思えん。遺伝子が違うのだよ、うぃーひっひっひ。
カーク:提督、もうひとつ確認したいことが。
ミラー;なんだね。言ってみたまえ。
カーク:昭和枯れすすきのことです。今もヤーパンはスーダラエフェクトの影響下にあると提督はおっしゃいましたが、74年に昭和枯れすすきがヒットして、スーダラエフェクトは中和されたのではありませんか。
ミラー:なッ、なぜ、君はそれを知っているのかね。
カーク:エンタープライズ号がスーダラ節の妨害工作にあった際、その解決策としてスターン博士が持っていた昭和枯れすすきを全艦に流しました。
ミラー:スターン博士、あれを使ったのか。
スターン:申し訳ありません。
カーク:彼女に責任はありません。私が命じました。
ミラー:まあ、いいだろう。74年に何があったのか、調べたかね。
スポック:リチャードニクソンが大統領職を辞任しています。
ミラー:それは関係ない。
マッコイ:さっき、スターン博士に否定されたばかりだろう。
スポック:ドクター、私は質問に答えただけです。
ミラー:ほかに何があったかね。
スポック:首相だった田中が金脈問題で追い詰められて辞任しています。
ミラー:経済はどうだね。
スポック:田中の推し進めた列島改造政策と、第一次石油ショックによって物価が暴騰しています。狂乱物価とも呼ばれますが、激しいインフレに見舞われていました。
ミラー:そのとおり。あまりに激しい値上げが広まりほとんどパニック寸前まで行ったのだ。そんなとき、大蔵大臣だった福田が我々のところに、何とかしてくれと助けを求めてきたのだ。