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極右サミット 靖国参拝

2010-08-15 09:46:00 | 政治
欧州の右翼を日本に呼んで国際会合、一緒に靖国神社にお参りした、ってことなんですな。



日本語メディアでは、ウォールストリートジャーナル日本版に結構な分量の記事がでています。

欧州の極右政党代表団が靖国神社を参拝

菅直人内閣の全閣僚が終戦記念日に靖国神社に参拝しない方針を表明したが、野党自民党の谷垣総裁は参拝の意向を明らかにしており、論議を呼ぶ可能性がある。だが、国内外でさらに激しい物議を醸す可能性があるのが、欧州の極右政党の代表団による参拝だ。

一部の欧州の国では最近、極右政党が政治的基盤を確立しつつあるものの、日本の政治においては依然、周辺的存在にすぎない。ノルウェー科学技術大学の政治経済教授で東アジア地域の国際政治と治安の専門家でもあるポール・ミッドフォード氏は、日本の極右政党は規模も小さく、往々にして影響力もあまりないため、政治的にますます重要性を失っていると述べる。「それら極右政党が、国家主義の推進に国際主義的な形式を用いているのは興味深い。ただし、それが、草の根レベルで日本の国家主義団体に大きな影響を及ぶすとは思えない」


周辺的存在にすぎない、とわざわざ入れているのは、日本が、かつてのように右傾化してて、アングロサクソンに立ち向かってくるんじゃないか、みたいなハナシじゃないってことを、念のため書いているんでしょうな。

エコノミスト誌はかなり辛辣で、まあ見出しがこれですからね。

Correspondent's diary: Davos for the disturbed

disturbed達のダボス会議。

disturbedって、『異常者』ってことでょうか。

Adam Walker of the British National Party seemed pleasantly surprised that his fellow participants seemed to share a lot of views, even through they had never met and came from very different countries. But the passion with which speakers denounced "globalism", the IMF and America made the conference indistinguishable at times from the World Social Forum—the self-proclaimed anti-Davos of the far left.

ブリティッシュ・ナショナル・パーティのアダム・ウォーカーは、会議に参加している仲間達が、多くの点で意見が同じだったことにうれしい驚きを感じていたようだ。それぞれが、初対面で全くことなる国々からの参加であるにもかかわらずそうなのだ。しかし、グローバリズムやIMF、米国に対する批判への熱意という点では、極左の反ダボス、世界社会フォーラムと見分けがつかなくなる。



極左と極右の主張が同じだ、というのは、ロン・ポールがマイケルムーアに、言ってること同じじゃん、と主張したことを思い出すし、

BPに対して謝罪ってなんでやねん

ハイエクは、その著書『隷属への道』で、ファシストと共産主義者は根が同じだ、と書いてたんですな。

隷属への道 ハイエク全集 I-別巻 【新装版】
F.A. ハイエク
春秋社


それは良いとして、


The participants see no irony in their cross-cultural dialogue against globalisation and multiculturalism. As fervent supporters of their own culture, they strongly support others' attempts to protect their own culture, traditions and sovereignty. The Europeans perceive a common enemy: Muslims. The "Islamification of Europe" was denounced by several speakers.

参加者達は、反グローバリズムや反文化多元主義の対話を、文化をまたいで行っていることに、なんらその皮肉を感じていない。熱心な自国文化への支持者としてかれらは仲間が自国文化や伝統、独立を守ろうとすることを支持している。欧州人達はイスラム教徒を共通の敵とみなしている。『欧州のイスラム化』は幾人かの発言者が批難していた。

They all like Japan's strict immigration rules, which keep out almost all foreigners. Though most delegates stuck to euphemism and discretion, Alberto Torresano of the Spanish group Phalange didn't get the memo. "Immigrants are almost all lazy," he said. "They do nothing, they have no education. They become the mafia. It is very dangerous. I am so glad that we can get together, us nationalists. If this had happened 300 or 400 years ago, Europe would have been a better place."

彼らは全員、日本の厳格な移民制度が気にいっている。それはほとんどすべての外国人を締め出しているものだ。
多くは、柔らかな言い回しで行儀よくしているのに、スペインのアルベルトは分かってなかったと見えて、

『移民たちは皆怠け者だ、何もしない、教育もなく、マフィアになる。とても危険だ。ここに国家主義者達が集まれたことはとてもうれしい。3百年か4百年前にこれができていたら、欧州はもっといい場所になっていたろうに』。

Jean-Marie Le Pen of France's Front National exclaims that he has "no hesitation" in going. He counters with Hiroshima and Nagasaki: "Were these not war crimes? There are war criminals not only among the defeated, but also among the victors." Besides, he explains, those buried at the shrine died a long time ago.


フランスのルペンは、靖国への訪問に『ためらいは無い』、と言った。

ヒロシマ、ナガサキに触れて、『それも戦争犯罪ではないかね、戦争犯罪は敗者だけじゃなく、勝者にもあったんじゃないかね。いずれにせよ、神社に埋められているのは大昔に死んだ人達だ』。

Meanwhile, despite the decorous discussion in the modern amphitheatre of a posh hotel, a gang of beefy Japanese men with hair closely cropped or slicked back, wearing sunglasses and audio earpieces, roam the area. It is a reminder that regardless of its amateur philosophers on the stage, the far-right's adherents are only a short step away from a bar brawl.

高級ホテルで円形テーブルを囲んで品よく議論しているのは良いが、体格の良い、短く刈り上げたりオールバックの、サングラスをかけてイヤホンをしている男たちがあたりをうろついていた。ステージにいる素人思想家たちは別としても、極右の支持者達は居酒屋で乱闘するような連中とそんなに変わらない、ってことだ。


とまあ、かなり厳しく、トンデモ扱いです、ってか極右というくらいなんで。

反米、反グローバリズム、って左翼じゃん、というのは、そうイヤそうですな。

『米国流グローバリズム』が何を意味しているのか、てことの裏返しでもあるんですが、結構面白いネタではあります。








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