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第一回大統領選ディベート その2 大変失礼しました。

2012-10-08 02:41:31 | 政治


前回,ディベートを評して,オバマの勝ち,と書いちゃったんですが,
世評は完全にロムニーの勝ちってことだったようで,大変失礼しました。

あたしゃ,また,ロムニー氏が,オバマの批判に対して,そんなこと言ってませんよ,みたいにテキトーにはぐらかしている,という風にしか見えず,オバマさんは,大統領らしく落ち着いてふるまっていた,という印象だったんですが,

そういう風にはみられていなかったようで,

MSNBCのクリス・マシュー。めっちゃ怒ってます。

『オバマは一体どこに行った』

Chris Matthews Unloads On Obama's Debate Performance


エコノミストも,ロムニーの圧倒的な勝ち判定でして,

Everything to play for


In the first of America’s three presidential debates, an affable and unruffled Mitt Romney outclassed Barack Obama. The president looked and sounded tired, and failed to mount anything remotely resembling a clear defence of his four years in office, let alone an inspiring vision for the four to come.

3度行われるディベートの一回目で,愛想の良い,落ち着いたミット・ロムニーがオバマに圧倒的な差を付けた。大統領は見た目もハナシも精彩を欠き,この四年間についての攻撃に対して,しっかりした反論が少しもできなかった。ましてや次の四年間については言うまでもない。

とまあ,オバマさんからっきし,という評価のようなんですな。


ただ,ロムニーのテキトーさについてはコーベアリポートがしっかり突っ込みを入れてます。


The Colbert Report

‎"Mitt Romney's healthcare plan is just like his positions -- the details change state by state. As a staunch conservative I condemn any Republican who distances himself from everything he had said on the campaign trail. But it works, so f#@k it!" -- Stephen Colbert

ミットロムニーのヘルスケアプランは彼の政治的立場とそっくりだね。ディテールが州によってコロコロ変わっちゃう。私は,忠実な保守派の一員として,これまでキャンペーンで言ってきたことの全てから離れてしまうような共和党員なんて非難したいんだけど,でも,これうまくいってるんだよね。だからま,いっか。


ここで,state by state と言うのは,州ごとに,ってことですね。ロムニーは,マサチューセッツ州知事時代に州のヘルスケアプランを導入していて,オバマケアはそれをモデルにしたわけで,ロムニーはオバマケアの産みの親の一人とも言えるわけですが,立場上,ロムニーはオバマケアをこれまで完全否定。ところが,今回のディベートで,ナショナルプランとしてモデルになる,みたいなことを言ってるわけで,かなりテキトーというか立場を大きく右から中央に寄ってきています。ナショナルプランのモデルになる,と言っておいて,直後にstate by state,州ごとに,と付けて,一応どっちともとれるようにごまかしてるわけで,これまでstate by stateで一貫してこなかったロムニーの政治的立場とを掛けたこの突っ込み,ナイスです。

規制も必要だ,とか言ってるし,ウッソーみたいな。かなりな軌道修正なんですね。共和党候補として選ばれるためには,右派に配慮する必要があったわけですが,もう最終コーナーなんで,大きく左旋回した,ということですかね。

しかし,まあ,あまりにテキトーだから,と言って論戦に負けたと判断しちゃいけなかったですね。オバマがそこを突いてロムニーの立場をくずさないといけなかったってことでしょう。

もういっチョ,エコノミストなんですが,ロムニーがセンターに寄ってきている様を指摘しています。

What happened?

MITT ROMNEY ran hard to the centre, and the president wasn't ready for it. Mr Romney deftly eluded many of Mr Obama's criticisms by disowning the position criticised, planting his flag to the left of Mr Obama's target, and then crisply elucidating his stance with a specious but persuasive specificity that Mr Obama seemed helpless to counter.


ロムニーはセンターに向かって激しく走った。大統領はその点については準備ができていなかった。ロムニーは批判に対し自分には関係がないとオバマからの多くの批判をさらりとかわし,彼自身の旗をオバマが批判したポイントよりも左に置いた。そして,歯切れよく,表面的だが説得力のある具体的な説明によって彼自身の立場も明確にした。オバマは反論しようがないように見えた。

ってな感じに描いているわけですが,なんで,ロムニーはもっと早く方向転換しなかったのか,みたいなハナシもいろいろ記事には書かれてるようですな。日和見だという批判を避けるためにギリきりまで転換できなかった,みたいな。まあ,これまでも,どっかで方針転換はするだろうという見方はあったし,ここでも書いたような気もしますが,

ただ,今頃転換しても,ちょっとどうなんですかね。
わたしにゃ最後の悪あがき,って感じにしか見えませんでしたが。
真面目に受け取られるんでしょうか,
しかし,ロムニーの本当の姿は,中道だ,とも言えるかもしれず,本チャンの大統領選ディベートで,本心をさらけ出した,とみることもできるかもですね。

で,記事の最後は,こんな感じです。

This is not a wad Mr Romney can shoot again. And Mr Obama is a tough customer who does not make the same mistake twice. I feel sure he will come back with a vengeance

しかしロムニー氏は同じ手をもう一回使うことはできない。オバマはタフなお客なんであって,同じミスを繰り返すことは無い。ものすごい勢いで反撃してくるだろう。


さて,2回目のディベートがどうなるか。

オバマさんは,ロムニーの一貫性の無さを突いてくるに違いないですが,どうなりますかね。

これは見ものです。












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