会計スキル・USCPA

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制度派経済学 ダクラス・ノース

2011-08-15 07:54:18 | マクロ経済
こないだ、フィリピンの停滞経済について書いた時にご紹介した論文、アジア開発銀行のジャーナルに乗ってたヤツですが、その論文は、フィリピンでは高学歴の方が失業率が高いが、その理由は、最低賃金規制にあるかも、と示唆されていて、

つまり、制度に注目していたんでした。

論文の後半では、ポール・ローマーのチャーターシティについても触れられてまして、ちょっとびっくり。ああいう、構想は、アカデミックな世界ではキワモノ扱いされているに違いない、と勝手に考えていたんですが。

ホンジュラスのチャーターシティ ポール・ローマー

そうでもないみたいで。

んで、この論文を書いたのはどんな方かと思っていたら、

Why Institutions Matter (Part 1 of 8)


この動画、フィリピン大学の100周年記念講演会シリーズなるもののようですが、この回は、ダグラス・ノースが講演者です。そのノースの講演の前に、ノースの業績について紹介しているのが、フィリピン出身で、ダグラスノースの弟子、ジョージメイソン大学のJohn V.C. Nye氏って感じです。オバハン二人の後に登場してます。


John V.C. Nye


このダグラスノースというのは、ノーベル賞受賞者で、経済史をされてて、んで、制度派経済の主要な立役者の一人、ということで、


制度・制度変化・経済成果
クリエーター情報なし
晃洋書房


本書はちょっと、日本語になっていないトコもちらほらあって、訳が読みにくいですが、無理して読んでみると、

新古典派理論では、経済の状態というのは最後には同じ水準に集約されてゆくはずなのに、開発が進む国と進まない国があるのはなぜか。新古典派理論では答えられない。

進化的に経済は発展していくので、それを認識できる枠組みが必要、それが制度。

という問題意識から、論を進めています。

Nye氏はその直系で、制度の重要性をフィリピンを例に上げて、訴えていたわけですが、紹介した論文は今年のもので、まだできたてホヤホヤって感じです。

ノースがノーベル賞を受賞したのは93年と随分前なんですが、

まだまだ、実践としては受け入れられていないということ、かも知れませんね。


こんなんもあります。

November 6, 2010 Roundtable part 05


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