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ガラパゴス化する日本

2010-02-28 23:55:52 | マクロ経済
ケータイが高性能過ぎて世界では高すぎて売れない。
まるで、日本は孤立マーケットのガラパゴスじゃないか、というのは良く言われることですが、本書は、日本の製品も、日本という国家も、日本人も、ガラパゴス化しつつあるという事実から出発します。

国のガラパゴス化というのは、東京はまだしも地方は全く国内に閉じて、外資系企業の数は少ないし、そもそも外国人の出入りがほとんどない。東京はマシだと言っても、国際金融市場としての地位は落ち続けているし、国際空港のハブとしての地位も下落中、コンテナ取扱もしかり・・・。

人のガラパゴス化。若者が、海外に行かなくなった。

という具合ですな。

日本は内需で回るんで、それでもなんとか回るというハナシもあるんですが、今後、人口がどんどん減って、内需が着実に減ってゆくんで、そうは行かない。どうしても脱ガラパゴスかは必要だ、というんで、いろいろと脱ガラパゴスに向けた提言を行っています。



ガラパゴス化する日本 (講談社現代新書)
吉川 尚宏
講談社

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とってもきれいにまとまっていて、わかりやすい。
脱ガラパゴス化にむけて、いくつも事例をあげて、ポイントとしてまとめている点も、ヒントになります。

ただ、ちょっときれいにまとまり過ぎてて、大いなる序論、という感じなんですな。お説ごもっとも、でどうしましょう。ざっと概要なりをさらうには良いかもですな。肝心の提言の内容が薄いんで。

一杯詰め込みの幕の内弁当本になってしまっていて、きれいなストーリーを順番に追いかけてる感じです。ただ、幕の内弁当本としてはグーな方で駄本とまでは行かないんですが、メリハリが今一つ。


本書の提言は中々よさそうな感じがあるんですが、これが、たとえばこれまでご紹介してきた、日本「半導体」敗戦、のリカバリーやら、日本の農業の国際化に、どこまで、どうやって届くだろうか、というあたりになると、その距離感やら、何やらが・・・。

日本復活するのか 半導体

まあ、ヒント集として読めばいいのかな。

いずれにせよ、これは大いなる序論、シンクタンクのコンサルが、アイディアを売り込みに来た時にのプレゼンって感じですな。

問題意識や、ツールとか、ヒントとかがきれいにまとめてあって、そっから先はタダじゃ教えられねえな、って。

一応760円は払ったんですけど・・・・。




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