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食欲に対する雑感

とある講演でとある講師が「人間の欲求は3大栄養素です、炭水化物・脂肪・たんぱく質です。それは甘い・脂っこい・旨味(出汁)。これを科学的に細かく分類すると糖・脂肪酸・アミノ酸を好むのです。」とあった。うーん単純明快。僕個人的にはこの原則はあまり当てはまらないがなんか理解できる。私個人は甘いのと脂っこいのはそんなに好きではない、もちろん嫌いではない、量を食べられないのだ。

で、残るアミノ酸をクローズアップすることにする。

先日食した味噌汁で残念なと美味い味噌汁に出会った。残念な方は小さい渡り蟹が半身ほど入った味噌汁。飲むと一番出汁の味がして蟹の味が薄いのだ。椀に半身の渡り蟹を入れるのであれば蟹の出汁を感じさせるように煮込まないといけないと思う。ところが一番出汁が入っているので煮込めない(一番出汁を殺せない)、なんか中途半端な味で蟹の味が一番出汁を殺すような味であった。そもそも一番出汁は味噌汁には合わないと思う。一方で昨日食した3枚に下ろした中骨の味噌汁は旨かった。出汁の味がした。味噌も薄味で出汁を引き立てていた。旨かった。

ランチやディナーでも汁(スープ)の味でだいたいその店の実力が分かると思う。先の中骨の味噌汁は決して上品ではないが旨かった。また出汁にこだわる店はお澄ましや煮物・餡などで堪能できる。上品か大衆的かと美味いと不味いは相関が無いという事だ。一番出汁を多用するような店はコストがかかるであろうから価格は高めだし、逆に(下品な)美味い出汁を引き立てる店は低コストだ。コストパフォーマンスの観点で考えれば理解してもらえるだろうか。

その残念な味噌汁を出した店も、揚げたスズキの餡かけはめちゃ旨かった(特に餡と揚げ物のハーモニーが)。得意不得意のジャンルがあるのね。

 

また別の店の話。ランチが美味いという評判の店(麦トロ屋)に行った。出てきた定食の味噌汁を飲んで「あ、これは駄目だ」と思っていたら付け出しの数点の煮物にはきちんと一番出汁&アレンジ(ゆず・海苔など)美味い。とろろのに使う出汁は二番出汁、醤油が主張しすぎてなくて美味い。出汁を使い分けていてめちゃ旨かった(味噌汁を除く)。味噌汁の手を抜くなよと思った。

 

以前調味料の味がする料理は低レベルだと述べたが、僕の舌のレベルは食べればレシピを思い浮かぶというのに程遠い。旨ければ何でもいいのだ、そのためには味の主張に調味料を持ってこられても困るわけで。わさびの味しかしない刺身なんて旨くないでしょ?

出汁と素材(肉・魚・野菜)と薬味のバランスが「たんぱく質・アミノ酸」の極みだと思う。

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