goo

価格の二重表記は流通の自己満足で顧客不在の件

コンビニ・食品スーパー・総合スーパーに多く見られる二重表記。消費税抜き価格と消費税課税価格が併記され、フォントの大きさは「嘘の価格=課税前」の方が「本当の価格=課税後」よりも大きい。

消費者とすれば、「嘘の価格」は必要ないわけで、小さい表記の「本当の価格」を探すことになり、買い物へのストレスが大きい。買い物の総額を計算できない、(価格が不明瞭なので)他店との比較が難しいのだ。

僕は食品スーパーでの買い物の場合、総額を意識する、ところが価格は二重表記で、「本当の値段」をわざわざ探さなくてはならない。目には「嘘の値段」が飛び込み、いちいち「本当の値段」を確認せざるを得ない。その過程で買い物額の総額を計算することがほぼ不可能になる。

ただでさえ値札の管理が不十分なコンビニで、二重価格表記は存在価値を問うべき問題だと思う。

 

流通が目指す「ついで買い」であるが、価格の不明瞭な状態でそれを望むのはおこがましいというか、馬鹿である。食品スーパーやコンビニで魅力的な商品や新商品に出会っても価格が不明瞭であれば手に出せるわけがない。

消費者が悲惨なのは食品スーパー・コンビニ・総合スーパーの業界団体が「外税方式」を選択したことである。外税方式は消費者にデメリットは多数有るが、メリットはゼロだ。団体・企業の都合であり、消費者不在である。

そんな馬鹿な状態を消費者は本来受け入れられないと思うのだが、業界団体は外税を選択した。ある意味正しい。消費者は内税の店を選択できないのだから。暴力である。

 

業界がこのような選択をせざるを得なかった事情は政府に存在する。「消費税8%」である。数年の間に消費税率が2度変われば、メーカーは「定価」について弾力性を持たざるを得ない。例えば「定価+税」という表記で乗り切る等。

 

外税方式は業界の我侭で消費者不在である、その結果(売り上げ不振)を「景気」に求めるのは違和感がある。流通の都合で価格の混乱を招き、売り上げが下がったとすれば自身の失敗を認めてほしい。

外税方式を選択した事情は想像できる。すーぱーのレシートは商品総額に税率を掛けており、単品の小数点以下の税を着服しているからだ。また増税による「便乗値上げをしていない」ことをアピールしたいという向きもあろう。業界ぐるみで脱税にしろ宣伝にしろ、業界の論理で消費者に迷惑を掛けている自覚がないことが困る。

そこでアマゾンか。

 

マクドナルドの売り上げ低下もこの論理で理解できる。

そもそもハンバーガー業界は「セット」を推奨しており、(損をしたくない消費者にとって)幾ら得かが分かり難いメニュー構造となっている。ようは新規顧客は期待できず、コアユーザーを相手にしている商売である。そこでマクドナルドは電子マネー対応不十分で1円単位の値段をつけた。その上での安全スキャンダルである。

安全スキャンダルはトリガーであり本質ではないと思う。顧客に不便な1円単位の価格設定とか電子マネーの不備とかだと思う。

 

嘘の値段を大々的に表記し、本当の値段を小さく表記するメリットは顧客にはない。本当の価格を探す労力が「消費の楽しさ」を阻害する。消費は萎縮する。
競争があればそっちを選ぶのであるが「業界団体」が号令したので質が悪い。消費者は選択できないからだ。価格の二重表記は詐欺と同様である、不便で仕方がない。

 

問題は政府が消費税率の変更が「頻繁にある」ことを示唆したからである。その過剰防御が「二重価格表記」である。

 

政府が税率を翻弄する→メーカーの定価表記が困る(本等)→流通は「便乗値上げをしていない」ことを消費者不在で表明する。→価格混乱→消費は伸びない

 

せめて、コンビにだけでも「本当の価格」表記をお願いしたい。 無理ならamazonか、はぁ。食品スーパーと総合スーパーは信用できない。

 

 

 

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 橋本環奈とBab... ウクライナの... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。