goo

日本の発言力

とうとう1ユーロ167円になった。もう国の発言力はないに等しくなったのかもしれない。

久間発言は脇が甘いとは思うが、論調はご存知の通りである。もう一歩踏み込んで原爆を使用した事に対する「非難決議案」を出せ!というblogもある。それはそれで正論であることは判る。外交の微妙な空気を無視したとして、日本の決議案に諸外国はどれほどニュース価値を持ってくれるであろう。日本の輸出企業の利益は為替差益であり、国力が通貨と比例するという単純理論を採用するならば現在の日本はプラザ合意以前の水準か。高度経済成長時代まで逆戻りしたのであろう。

日本の貿易黒字は日本資産の外国運用の比率が増え、(円安で有利なはずの)実業貿易黒字だけでは収支が半分になるとの記事もあった。これは過去の遺産に頼っているというのと同意であり、(80年代の)英国病状態であろう。小泉氏という男が「改革」を進めたが彼の国のサッチャー氏が進めたほどの時間も成果も無かった。痛みを伴う改革での回復は円安という麻薬を使った回復であったかもしれない。改革は進まず、金利最低・円安という麻薬からは脱し切れておらず、どこが好景気なのであろう。

海外債権や海外株に投資している人は年率10%の運用でも物足りないであろう、昨年上海は株価が倍になった。日本はやっと\18,000になったが、株価上昇率、配当率ともに海外に及ばない。円安がどこまで進むかわからないが金利が上がるまで、金融資産は海外へ流れるであろう、それが更なる円安を生むであろう。

円が安いという事は国の価値が安いと同意であり、発言力は無くなり、G8で「お荷物」にならないことのみを求められる。そう、世界は日本に期待などしておらず、足を引っ張ってくれなければそれでいいというスタンスになるのであろう。合衆国が慰安婦を取り上げるということで韓国・中国にシフトしていることからも判る。

やはり企業が業績を伸ばすことを考えるように、国力アップを経営学的に考えたらと思う。そのためには従来からの慣習にとらわれないことが最重要であろう、というとは、小泉氏に復帰してもらってあと10年がんばってもらうしかないか。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 久間さんを叩... 製造原価の比... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。