さぶりんブログ

音楽が大好きなさぶりんが、自作イラストや怪しい楽器、本や映画の感想、花と電車の追っかけ記録などをランダムに載せています。

シュトゥットガルト音楽大学へ

2018-03-05 20:21:33 | ただの日記
朝早めに起きて、みんなで食事して、音大へ出発。


宿泊先のMercureホテルを出て、最寄りのStadbiblithek(市立図書館)駅から2つ先のSchloss Platz(城広場)駅まで地下鉄に乗り、降りたらとても古式ゆかしき感じ。


昔、王宮のあったところだから、王様通り(ケーニヒシュトラッセ)などと言われる通りをチラ見して、


凍ってる池の脇を通り、


オペラハウスを横目に見ながら地下道を入り、


お馬さんのところへ出てきて、


晴れてシュトゥットガルト音楽大学の前へ。


壁の紋章にワクワク。


回転扉が赤く塗られてる。


でも、階段は青いの!


シュトゥットガルトは坂か異様に多く、音大も丘の登り口のようなところにあるせいか、地上階は5階から始まる。ピアノ科と声楽科は7階だ。


薄暗い廊下を通って行って、


午前中はピアノのレッスンの聴講。

私以外の人はみな現役の音大生か、卒業して留学先を探している人。ピアノの先生は私を一目見て、「あなたが歌い手さんですね」と見破った。一人だけおばさんだからなのか、デブだからなのか、化粧が濃いからなのか分からないが、悪い気はしなかった。

午前中はピアノ科の生徒さんの授業の聴講。演奏前に一番大事なことは何ですかと一人一人聞かれ、私は曲の全体像をイメージすると答え、いや、呼吸だという人も。他の生徒さんの達も呼吸派とイメージ派に二分されたが、先生の答えは呼吸。歌は当然ながらピアノの演奏でも弾く前の呼吸が大事なのだ。そうか、だから私は、歌い手のくせに呼吸を相対的に大事にしてないから、トランペットレッスンでいつも怒られるんだな。

ピアノのレッスンを聴くのは楽しかった。曲想をつけるために手首や肘を柔らかく、回転させるように使ったり、押し込んだあと浮かしたり、それをしやすいように指遣いを変えたり、と言った指導が続いた。

特に面白かったのは、私が大好きなシューマンの献呈をリストが編曲したピアノ曲の時、原曲でduが出てくるときに特別な思いを込めるのと、波のような伴奏部分の手首と腕の使い方を指導されたことで、生徒さんの演奏がすごい変わり、とても心に訴えるものになったこと。

他の曲も親しみやすい曲ばかりで、私は事前にダウンロードしてった楽譜に細かく書き込みをしながら、いつかもう一度ピアノにチャレンジしてみたい、などと思っていた?


お昼休みは外へ出て昼食。


こんなフードコートでお食事。

午後はピアノ科の生徒さんが順番に練習室を使う中、私は時間が空いてしまったのでちょっとお散歩。


旧王宮は美術館になってるんだけど、今日は月曜日だから休み。


あ〜でもこの雰囲気、ザルツブルクを思い出すわ。いかにも古きよきドイツって感じで素晴らしいわ〜!


この、シュティフト協会のある広場もローテンブルクを思わせる雰囲気で懐かしい。


さっきお昼を食べたフードコートのある、クラシック様式のこの建物はケーニヒスバウという、かつて証券取引所だった建物で、今はショッピングセンターになっている。


中はなんかラゾーナ川崎っぽいわ〜。ここでちょっとお買い物体験。


あらためて音大に向かう。朝は逆光で撮れなかった新王宮も、その偉容をカメラに収めることがができた。ちょっとヴェルサイユ宮殿を思い出すかな〜。

自分のレッスンでは、レッスン室の写真を撮る余裕がなかったので写真はないが、ピアノ科の部屋より広く、声もよく響く、快適な部屋だった。

先生はまるでアルプスの少女ハイジにでてくるおじいさんのような風貌の方。最初の発声練習が激ムズ。音形も変だし、舌をやたら使わなければならず、脳天カチ割られる気分だったが、よくついて行ったと、通訳してくださった先生からあとでコメントをいただいた。

今日はリヒャルト・シュトラウスのツェツィーリエをみっちり。予想通り発音に厳しいチェックが入る。無論それを指導していただきたくてマスタークラスを受講しているのだからまさに希望通り。

そもそもWenn du es wüßtest のwüßtestのtestはテストじゃなくてテーストだ、に始まる。

特に時間がかかったのは、was bangen heistのングの発音。具の発音が強すぎると。

unmhaucht von のcht vonをソフトに発音するところ。ソフトにせよと言われると、声の響きも弱々しくなっちゃって…。

weltscaffendemのところもeは開けるeだからもっと顎を落とす、その落とした状態からLに持って来るのは結構大変。

あといろんな人の演奏を元に、勝手にリタルダンドをかけていたところは、逆にインテンポに近く、発音の仕方で緩んでいるように聴かせるところは難しいと思った。

ただそれ以外のところは総じて良かったみたいで、私は音大生に混じって肩身が狭かったが、自信を持ってマスタークラスを受けてよいようである。

ピアノ科の生徒さんも副科で声楽を取られている方もおられたし、ピアノ伴奏の観点で聴いておられる。事前に私のエントリー曲を、聴いてきてくださった方もおられる。「この曲、伴奏難しい〜弾ける気がしない」「あんな発声練習聴いたことない」との反応。私がピアノのレッスンの聴講からいろんなものをいただいてるように、ピアノ科のみなさんにも、いい思い出になってくれるといいなあと心に念じる。

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