さぶりんブログ

音楽が大好きなさぶりんが、自作イラストや怪しい楽器、本や映画の感想、花と電車の追っかけ記録などをランダムに載せています。

オペレッタのワークショップに参加して来ました!

2013-08-25 23:29:25 | ただの日記
今日は、江古田の武蔵野音大で、二期会オペレッタ研究会さん主催のワークショップに初めて参加してきた。

武蔵野音大は、二十代の頃、わざわざ会社を休んでここの楽器博物館に行ったこともある思い出の場所。自分の勉強用限定ということで、頼み込んで楽器のスケッチまでさせていただいたのだ。その時のスケッチはまだ本棚に保存してある。確か私がその日の最初の客ということで、私が展示室に入るのに合わせて、ディスク式のオルゴールで「カヴァレリア・ルスティカーナ」の間奏曲をかけていただいたな。どちらかというと民族楽器について学びたくて行ったのに、西洋楽器の様々な試行錯誤的な作品に衝撃を受けたなぁ。f字孔から金属のベルがついているバイオリンとか、ステッキをパカッと開けると細いバイオリンが仕込んであるステッキバイオリンとか・・・。

思い出はさておき、そういう資料館やホールではなく、音大の普通の教室に足を踏み入れて、何らかの講義を受けるなんていうのは生まれて初めてなのでビビリまくり。あぁ~練習室がずらっと並んでいて、羨まし~い。

午前の部の受講生は6人で、3人ずつに分かれて「歌のレッスン」と「オペレッタの歴史と簡単な踊りのステップ練習」の講義を受けた。だがレッスン開始前にいきなり試聴会というのがあり、何と私がトップバッターで歌うことになってしまった。実はここ一両日クーラーをガンガン浴びながらブログを書いていたせいで喉が本調子ではないんだが、とりあえず準備してきた「こうもり」のチャールダーシュを歌ってみた。伴奏の先生とは初回合わせなのに、歌いやすくてノリノリで、歌ってて楽しかった。続いて他の生徒さんが試聴会で歌われるのを聴いて衝撃を受けた。みんな若々しく、落ち着いていて、発音が聴き取りやすく、ハイFを楽に出される音大大学院生の方もおられるし、自分は場違いなところに来てしまったかなと、恐縮しまくり。さらに、自分が他の方が歌っておられる曲を、「春の声」以外は全然知らないという事実にも衝撃を受けまくり。

試聴会が終わった後に、各人の課題を踏まえて、ヨーロッパでご活躍中の先生にみんなの前でレッスンいただけるのであるが、私の第一の課題は、予想通りドイツ語の子音の発音。出そう出そうとしてかえってクリアに聞こえていないのは、顔や舌に無駄な力が入っているのと、十分に前に出せていないことが原因のようだ。その他、身体でタクトを取らない、ゆらさないなど、バイオリンや指揮でも注意されてて、ずっと出来ていないことも改めて指摘を受ける。高いB♭の音に跳躍する前に、息を吸いながらあくびをする感じで力を抜き、顔や首周りを開ける練習などもやった。色々あるにはあるが、総じて結構歌えていると言っていただけたのには勇気づけられた。

また「歌っている時の視線の使い方」の話も目から鱗だった。チャールダーシュは前半と後半でガラッと雰囲気を変える必要があるが、後半は誰かに視線を定めて挑発するような歌い方がよいというのだ。やってみるとかなり照れくさい。私は歌の本番の時は、お客さんの顔をよく見て歌っているが、結構色んな人の顔に視線を移してしまうのが常で、もしかしたら客席から見るとキョロキョロしているように見えるかもしれない。時には誰かに視線を定める等、視覚的な効果もよく考えなければいけないなと思った。

後半は別教室に移って「オペレッタの歴史」の話と、簡単なダンスレッスン。先ほどの前半はかなり打ちひしがれ状態だったが、後半は楽しくて楽しくて、時の経つのを忘れるほどだった。オペレッタには「お芝居」「歌」「踊り」の要素がすべて必要であるということは何となく分かってはいても、逆にオペレッタ経験を積むと猛烈な武器になるという点はあまり認識していなかった。ベームもカラヤンも、クライバーもフルトヴェングラーもメストも、若い頃オペレッタを振っており、そこを通過してきた音楽家だということだ。そういう観点で考えると大変面白いなと思った。

ダンスレッスンの方は、本当に基本中の基本しかやらなかったものの、オペラの舞台に何度か立っていながら未だにちゃんとした礼が出来ない私にとっては本当に有意義なレッスンだった。オペレッタをやるにはヨハン・シュトラウス2世のワルツは必ず体の中に入っていなきゃいけないとのこと。ワルツの音楽に合わせて、足と手を開きながら体重移動させるような簡単な動きでも、膝の軌跡はV字形ではなくて、U字形に滑らかに・・私の脳裏に、指揮法の平均運動や太極拳の運足など今までにやってきたことがこのレッスンと結びついてハジけた!

ずっと踊ってたかったけど、残念ながら楽しい時間は終わり。午後は職場合唱団のマタイ練習→夜は声楽レッスン後にカラオケBOXでトランペット自主練・・・と結局一日中音楽三昧。
コメント (2)
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