5月24日のアメリカ原油先物市場は、1バレルあたり49.27ドルまで上昇した。50ドルに迫る勢いである。30ドルも割り込む低迷期は脱したようである。その原因は、在庫量の減少である。アメリカ石油協会の発表によれば、先週の減少量は510万バレルということで、専門家の予想を大幅に上回った。アメリカの特殊性があるのかもしれないが、アメリカの市場価格が世界の原油市場に与える影響は大きい。原油ののように、世界経済の血液ともたとえられるものは、その値が大きく上げても、下げても、どこの国にとっても、結局、良い影響は与えない。ノルウエーのリエン石油エネルギー相は昨今の、原油値段の上昇に一息つきながら、次のように語っている。「原油価格は過去に、140ドルに達したこともあったが、それが経済成長に寄与したことはない。」つまり、ノルウエーのような産油国でも、原油は均衡した値段で推移することを望んでいるのだ。日本のような原油輸入国も、結局のところ、あまりに原油が安くなると、輸出に大きな悪影響が出てきていることを知ったのである。原油の価格低迷が世界経済の縮小につながってしまうのである。(2016.5.25)
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