中国の東北部、ハルピンの大気汚染の状況がテレビで映し出されていた。中国メディアによると、21日朝7時の視界は10メートル未満で、「声が聞こえても人影が見えない」状態だという。中国のこの地域では、10月に入ると、平均気温は2℃くらいまで下がり、日本でいえば,嚴冬である。だから、全市にスチームによる暖房を供給するのだが、その熱源は石炭である。もうもうとした煙を吐き出す。車も増えているが、その燃料のガソリンの精製度合いが良くないようで、排気ガスは汚い。それらが相まって、ハルピン市を先ほどの状況にしているのだ。よく、先進国でも、過去にあった話ではないかという。だが、当時の日本の京浜工業地帯のスモッグを写真で見る限り、確かに、曇ってはいるが、10m先も見えないということほどひどくない。このハルピンの風景は異常なのである。山の中で、発生する濃霧を害ある物質で人為的に引き起こしているのである。この汚染の主原因はいわゆるPM2.5と呼ばれる微粒物質である。肺に到達する確率が高く、がんの原因にもなるという。ハルピンで発生した汚染物質はやがて、風に流され、中国の他の地域に、特に、偏西風に乗って、東へ流れ、ロシアや朝鮮や日本に渡ってくる。今年の日本は自然災害が多い。それだけでもたまらないという時に、人為的な災害までもたらされるのはたまったものではない。
Y-FP Office Japan
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