日本の政治が安定化している。今はまだ、この安定化が必要であるように感じられる。政治は長くなれば腐る。腐る前に刷新しなければならないのだが、安倍政権はまだ、政権交代の緊張感は持続しているように感じられる。国民が安倍政権を選んだ理由は、もっぱら、近隣諸国との緊張感だった。特に、中国と韓国からの恫喝的ともとれる外交に、右往左往していた民主党政権とは違い、ともかく、相手国の政府や議会や国民からの、高圧的な姿勢をしのぎ切った功績は大きいのである。ただ、安倍政権の目指している高見と、我々が望んでいる場所は違うようだ。たぶん、安倍政権の目指しているのは憲法を改正し、国連の常任理事国入りだと思う。しかし、常任理事国とは世界の平和に軍事力で寄与する責任を持つ。TPP内の安全な貿易環境を維持する程度とはわけが違う。ましてや、世界銀行の特別通貨国として、経済的な面で、世界に寄与するとのはわけが違うのである。今は、安倍政権の安定化で、政府と国民はともに心地よいところにいるが、早晩、国民と政権との間での、致命的なギャップで、ぎくしゃくする場面も出てくることだろう。(2016.1.2)
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