事務所を何処に

山下「さて、事務所をどこに、どのように開設したらよいかという問題ですが、もちろん、それは幸子さんの気持ちに最もフイットするところでなければなないことは言うまでも無いことですが、それはそれとして、私の意見を申し上げます。幸子さんがこの会社を設立する目的はこれからは中古のマンションなり住宅が余る。だから、そこに移り住む人たちが増え、多くの人たちは新築マンションの設備なり環境を求めることから、中古マンションを自分が住みやすい形へ変えたいという嗜好へと変化するはずだというものでしたね。だとしたら、中古のマンションでもいいから住みたいというのはいったい何処でしょうか。ひとつは高級住宅街として名の売れたところです。もうひとつは職場に近いところです。幸子さんがどのような人たちをターゲットにするかによっても違います。職場に近いといっても、どのくらい近いのが居心地が良いのでしょうか。それも、これからの検討課題になります。また、営業方法をお客に来てもらう方法をとるのか。それとも、リフォ－ム会社と提携をするのか。外に出て、顧客を開拓するのかによっても、事務所の位置は異なります。つまり、幸子さんには高円寺のご実家を事務所にすることから銀座や渋谷のビルのテナントになることまで幅広い選択肢があるわけです。それを５年間という時間をかけて、じっくり検討されたらいかがでしょう。私は幸子さんの「未来家計簿」作りを通して、お金の面から手助けをしていきたいと思います。」

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