視覚や聴覚だけでなく五感のすべてを動員するデバイスを作るのが、次世代のエンジニアの目標だという。今、最も注目を集めているのは、匂いを送受信する試みで、米ハーバード大学のデイビッド・エドワーズ博士は、匂いをメッセージとして送信できる「oPhone」を開発し、市場に投入することを目指しているという。だが、携帯端末に匂いを送受信するのが好ましいものかどうかは分からない。むしろ、ドラマや映画の1シーンなどで、その匂いが重要なフアクターになるような場合の使われ方こそが望ましい。しかも適切な場合に限ってという条件を付けてと思うのである。動物のドキュメンタリー番組がある。イボイノシシの母親は何日も餌にありつけず、すでに骨と皮の状態になっている。それでも、子供たちのために、自分の乳房を出した。子供たちは乳の出ない乳房にむしゃぶりついた。この崇高な場面も、もし、匂いが付きまとうとしたら、誰も、この臭い匂いに辟易として、チャンネルを変えるだろう。五感を動員すると言っても、伝えれば良いというものばかりではない。
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