電気時代は私の範疇を超える。

ボーイング社の最新鋭機７８７（ドリームライナー）の相次ぐトラブルを受けて、日本を含めて、各国の当局による運行停止処分が行われている。７８７が最新鋭機といわれる理由は、その軽量化にある。軽量化ゆえに、飛び立つ時や降下時の耳がつーんとなることも少ないという。それを可能にしているのは、この機体をコントロールしているのがほとんど電気だからである。この大量の電気を供給するのが、バッテリーで、７８７は従来のニッケルカドミウムバッテリーからリチウムイオンバッテリーに変えている。さて、相次ぐトラブルの原因はまだ解明されていないが、どうやら、機体の電気使用量の負荷にバッテリーが耐えられなくなっているようである。さて、私たちの周りはすべて、電気で制御するようになっている。車の窓の開閉などは、昔は手ハンドルで、開けたものだが、今は、電気で、自動的に開け閉めをする。家もオール電化という美名のもとに、すべてが電気で動くようになってきた。電気は一面、とても使いやすいものだ。だが、すべてを電気に頼るようになると、ひとたび、壊れたり、止まったりしたときには、どうすることもできなくなる。少なくとも、私の手に追える範疇を超えるのだ。普段は電気制御でよい。しかし、どこかに、私でもできる原始的な手法も可能にしておいてもらいたいものだ。

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