東京の街を歩いてみると、パン屋さんの数の多いことに驚く。それも、昔、私たちが小学校のころの、キムラヤとか、フジパンなどから仕入れて、ショーケースに並べていたようなパン屋さんではない。皆、自家制パンを製造し、直売している店である。たぶん、店主の趣味の延長で、開業したものだろう。しかし、多くは、その経営に四苦八苦しているようである。作り方に、独特のやり方を取り入れたり、原料にこったり。健康食品であることをうたったりと店の特徴をアピールしているのだが、売っているのが所詮、パンなので、美味しくなければ売れない。フランスの様に、街の人たちが、朝食のパンを求めて、買いに来ることもない。だから、大手のパン屋さんと同じようなものが店に並ぶ、あんパンとか、カレーパンとか、なじみ深いものばかりだ。せいぜい、墨田のアンパンなどと、地名をパン名の上に乗せて売る程度である。そして、彼らと勝負する大手のパン屋勢はスーパーやコンビニを拠点とするヤマザキなどと駅前に大きく展開する神戸屋などの名店、さらに、ローマ字名のチェーン店である。安さならば前者だし、味ならば後者だ。そのはざまで街の自家製パン屋さんたちが泣いているのである。輸入小麦粉の値上げで泣いているのである。政府は物価を上げるために輸入小麦粉の売り渡し価格を上げる。今回ばかりではない。2008年にも同じように値上げをしているのである。
Y-FP Office Japan
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