市原市議会議員 小沢美佳です

市政や議会の報告、日々の活動や想いを綴ります。
一番身近な地方政治の面白さが、皆さんに伝わりますように・・・

本当に怖い!危険ドラッグ

2014-09-28 | くすり
千葉県薬剤師会で開かれた、学校薬剤師向けの講習会に参加しました。

千葉市にある県薬剤師会・県薬業会のビル。


県内各地から約160名が参加。


とても興味深いお話が聞けた「危険ドラッグと最近の薬物状況について」。
講師は教育新聞社編集局次長、池田康文先生です。


薬物については、昨今よく世間を騒がせていますよね。
特にこの間まで脱法ドラッグと呼ばれていた危険ドラッグ。今年上半期の検挙件数は、昨年同期の1.5倍にも増えているそうです。
この危険ドラッグ、実は大麻や覚せい剤よりも恐ろしい薬物と言われています。

なぜ恐ろしいかと言うと、

*比較的手に入りやすい。
覚せい剤は万単位のお金が必要(だからお金持ちの芸能人が時々逮捕されてますね)ですが、危険ドラッグは数千円で手に入ります。ハーブ、お香などと称して平気で店頭で販売されたり、最近はネットでの販売も増えているそうです。
今まで薬物など全く経験のない若者の使用が多く、「ゲートウェー(入口)ドラッグ」とも呼ばれています。

*どんな成分が含まれているかわからない。
有効成分に関してもそうですし、さらにそれを含んでいる乾燥植物(ハーブ)の正体も不明で、少し吸っただけで命に関わることも。でも成分がわからないので、手の施しようがないのです。これは依存性以前の問題です。

ではどういうタイプの若者が薬物に手を出しやすいのかと言うと、以下の3パターン。
・自尊感情や自己肯定感が低い
・自傷行為がある
・薬物使用についての許容感が高い

「自傷は、死にたいからやるのではなく、生きたいからやるのです」
という先生の言葉がとても印象的でした。自分を認めてほしいという心の叫びなのですね。
・・・という事は、単に「薬物は恐ろしいから止めましょう」と啓発しているだけでは、薬物乱用はなくならないのではないでしょうか。
自分なんかどうなってもいいとか、逆に自分を認めてほしいという若者の心の葛藤に、周りがどこまで気付いて寄り添えるか。
これは薬物に限りませんが、根深い問題だと思います。

因みに、「薬物乱用」という言葉について。
乱用」というと、秩序なく何度も使用するというイメージで捉えがちですが、法で禁じられている薬物の場合は、一回の使用でも「乱用」になりますので誤解のないように・・・。
イギリスでは、「abuse(乱用)」から「misuse(誤用)」へと用語を変えたそうです。

そしてこちらは、参考にと先生が紹介してくださった厚生労働省のサイト。
平成26年8月25日に新たに指定薬物になった物質を含む危険ドラッグ製品例


今日はこのほかに学校の飲料水やプール水などの管理についての講義も受けました。
環境衛生の検査や薬物に関する啓発など、学校薬剤師に求められる役目は大きい!と再確認した、有意義な講習会でした。

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