オフの日４ー９

オフの日・４－９



透明「この台詞を見てみて」

タイ「」

坂戸「」

透明「ここから、ここまでの文字を羅列させて
　　
　　　読むと」

タイ「時にあいたし・・・」

透明「ストップ　タイさん

　　　それ読むと呪になるっていったでしょ」

タイ「お、おう　そ、そうだった」

透明「この言葉は古い言霊

　　　つまり発音に力を持っている言葉の羅列になるんだ

　　　この言葉の発音だと・・・。

　　　死してなお、この場にとどまり世を恨む

　　　時が如何様に経とうとも、不調をきたすものなり

　　　って言う意味になる」

坂戸「え～～～っ　そ、それじゃあ」

透明「特にお芝居なんかは、役者さんの熱の入った

　　　想いを台詞にのせるから、念が強く言葉に

　　　入ってしまう可能性もあるんです

　　　この場合、息の合った二人が台詞を絶妙な

　　　タイミングで発声したことが原因となり、

　　　この言葉の持つ意味が劇場の数カ所に

　　　へばり付いてしまっているんでしょうね」

タイ「・・・知らぬが仏ってことかよ」

透明「まあ、本人達にはわからないから、

　　　仕方がないのかもしれないけど　

　　　きっと、脚本家の人は、昔の文献をあさって

　　　台詞を構成したんだろうね」

坂戸「・・・ど、どうしたら」

透明「そうですね～　とにかく劇場のいたるところに

　　　へばり付いてる言葉を全て探してみましょう」

坂戸「えっ　で、でもどうやったら」

タイ「大丈夫だ　

　　　うちの助手は、犬みて～に鼻がいいから

　　　助手に任せて俺らは茶でもしに行こうぜ」

透明「」


い、犬　失敗した　割に合わん

っと思っているうちに、もういないし

・・・・・はぁ～・・・仕方ない・・・


私は六羽を解き放つ


透明「六羽　全て探せる」

六羽「ムゥ～」

透明「悪いね　よろしく頼むよ」

六羽「ムゥム～～～ゥ」


六羽は六枚の羽根を羽ばたかせ、劇場を飛び回る



透明「さてさて、こちらは台本にある台詞の除去方法を

　　　考えなくちゃ・・・。」


私と六羽は、それぞれの役割を分担し、

それぞれの仕事に着手する・・・。


３０分後・・・。



六羽「ムゥ～～～　ムムゥ」

透明「お疲れ六羽　全て見つかった」

六羽「ムゥ　コクコク」

透明「さすが～　ありがとうね」


六羽は誇らしげである・・・。


透明「さてと、こちらも終わったっと

　　　しかし・・・」


はぁ～・・・うちの隊長は何処に・・・

やれやれである




次回　劇場の言霊除去に入ります




　　　　　　　　　　　　　　　続く・・・。





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