つつじの書・・

霧島つつじが好きです。
のんびりと過ごしています。
日々の暮らしを、少しずつ書いています。

エッセイ 盆笊

2023-01-18 14:39:19 | 楽しい仲間
   

    エッセイ 盆笊  課題【春・自由課題】2021.5.28

         先生の講評・・・食べ物、食器から浮かぶ人の姿、心が鮮やかにとらえられている。
         つつじのつぶやき・・・この年も晴れが多かった様だ。雪が降ったのかな?、?マーク。
 
  コロナ禍の中でも、食事を作り、洗濯をし、掃除をして普段の日常は続く。
  家事をする時に、お天気は嬉しい。
  朝から晴れた空を見ると、やる気が沸いてくる。
  片づけをしていて盆笊を見つけた。
  長い間使わなかったのに、竹のいい艶が出ている。
  実家の母が上京する時に、大きな荷物の中に入れて持って来た。
  私が古臭いと言って嫌がると思ったのか、便利な物だからと、
  こまごまと話していたことを思い出す。
  直径四〇センチ程が二つ。
  一回り大きい方が蓋にもなる。
  子供達が居た頃は、おうどんや蕎麦を、鍋の時は野菜の盛り付けや、
  洗った食器の水切り等に使った。
  母が言ったように、出番が多かった。

  芋や玉葱等を入れて置く籠に、暮れから大きなサツマイモが、
  二本入っていた。
  お米を送ってもらう便に、節ちゃんが入れてくれた物だ。
  天ぷらに少しだけ使おうとは思うが、残った分の使い道がないので
  その儘になっていた。
  干し芋を作ってみた。
  丸の儘茹で、皮を剥いて輪切りに、笊に並べた。
  少し生干しの、いい具合の干し芋が出来た。

     お芋を送ってくれた節ちゃんとは、若い頃住んでいた、
  アパートの部屋の隣同士だった。
  越後湯沢の大きな農家に嫁いだが、長い付き合いが続いている。
  赤ちゃんが生れた時お祝いに行った。
  食卓で、体格の立派なお舅さんが、
  「家の田圃で作った米の飯は旨いから、沢山食べろ」と、
  何度も勧めてくれた。
  ずーと前からお米を送ってもらっている、正真正銘のコシヒカリだ。
  「もうすぐお米が無くなるよー」と電話をすると、精米をして送ってくれる。
  その中に大抵おまけが入っている。
  この前はヨモギ餅と豆餅が入っていた。
  秋には食用の菊の花、カボチャの時は、面取りがしてあり
  直ぐ煮物に出来る、そんな具合だ。
  良く出来た干し芋を送ってあげたいが、味見をしているうちに
  無くなってしまった。


 



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