つつじの書・・

霧島つつじが好きです。
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エッセイ 星の王子様

2017-08-24 10:40:25 | エッセイ

エッセイ 星の王子様    課題 【ヨーロッパ】  2009.5.22

 柄にも無く、日曜日の朝の食事時は、シャンソンのCDをかける。
夫は「なんにしようかな」と独り言。
私は準備をしながら、「あれがいいんじゃない」と応じる。
こんな時は「私の兵隊さん」がかかる。
別に「ばら色の人生」でも、「ラ・メール」でもいいのだが、最初に「シャンソンっていいな」と感じた曲が、多分、この曲だったような気がするのだ。

結婚記念日のお祝いに、箱根を選んだ。
初日はお決まりの観光コースを回り、次の日は、ネットで検索した「星の王子様ミュージアム」に行くことにした。
「星の王子様」、頭のどこかで聞いた事はあったが、その絵本は読んだ事がなかった。
「お勧めですよ、帰りに仙石原のススキもいいし」と、宿の人に送ってもらった。

お城の門のような所を入ると、無数のシャボン玉が、現実の世界を忘れなさいとでも言うように迎えてくれる。

絵本の世界に行くのかと思って来たが、そうではなく、作者のサンテクジュベリの世界が作られていたのだ。
彼が生きた時代のリオンやパリの古い町並み、大きな中庭、生家のサン=モーリス城の外観を模したお城など、彼が見たであろう景色が作られていた。

そのお城の中は展示ホールになっていて以外に広い。
幼少期の子供部屋や飛行機乗りになってからの基地舎内、その後の仕事部屋が再現され、作品が生まれていく過程も順を追って展示されている。
第二次世界大戦前に、これだけの写真を写し、手紙などもきちんと整理してある。
恵まれた境遇にいたのであろうが、その人生の中、挫折やコンプレックスも、作品の背景などに感じられた。
薄暗い内部、ポイント照明、低く流れるシャンソン、映画で見た、古い時代のパリや、上流階級の生活を感じたミュージアムだった。

「出発しなくていい理由は山ほどあり、兵役免除を受ける根拠だって充分にある。でも、僕は出発する」(43年4月・妻への手紙)

こんな手紙も残して、偵察飛行に一人飛び立ち、コルシカ沖に消えたサンテクジュベリ、その余韻が「私の兵隊さん」の、暗いメロディとだぶる。

   先生の講評・・・・・思い出の曲の由来がよく書かれている。
               「私の兵隊さん」の詞なりメロディ描写が冒頭にあるといい。
               (詞の内容等の具体性でも…)

   つつじのつぶやき・・・エッセイ教室1年目の作品です。
                                なんとなく・・・初々しい・・・と思います。

        

 

コメント
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