鞆の浦の町並みひな祭りとともに、もう一つ前々から見たかったもの。それは八幡浜市真穴地区に伝わる「座敷雛」です。
でも、ちょっと地理不案内だし、4月の2,3日の二日間しか公開しないので観光客が押し寄せて道も渋滞するとか、その地区に初節句を迎える女の子がいないと飾られないし、そんなことを聞くとちょっと行きづらいのです。 ところが、
「座敷雛」が道後で見られるんですと!
行ってきました。
道後館。 あの、黒川紀章さんが設計したというホテルです。
外観は、コンクリートむき出しで一見みすぼらしい。 でも、よく見るとけっこう凝ったデザインかも。
小雨の降る中、足湯から立ち上る湯気があったかそう。 左上にあるのは大きな鬼瓦です。
以前、このホテルに泊まったことがありますが、とてもおしゃれなホテルです。
ロビーにある大きなオブジェ。 滝を模しているのでしょうか、上から水が流れ落ちています。
水は赤い橋の下をくぐって
ラウンジの方に流れています。
座敷雛は、左手の入り口を入ったところにありました。 正面玄関からではなく、気軽に入れるのがうれしい。
7メートルもの舞台に、石や盆栽などを用いて里山の風景を造り、その中におひな様を飾っています。
娘たちのおひな様に比べて今頃のは、衣装も洗練されていますねぇ。 柱には古布らしい着物生地が巻かれています。
「里山春光」と題した風景。 小さな茅葺きの家を置くと、盆栽が松の大木に見えてきます。 反対側には雪を頂いた山と澄み切った水。 水はアクリル板で作っているそうです。
天井部分には柔らかいきれいな布が垂らしてありました。 これに隠れている蛍光灯は50本だそうです。 桜の花はティッシュペーパーで作られています。約6000個あるそうです。 従業員の方が一月がかりで作ったとか。 じつはこの話、2月に行った網代天満宮の梅園で聞いたのです。 道後館の従業員の方が今治まで梅見物にいらっしゃってたんですね。
この座敷雛の制作には、本場真穴地区の皆さんが協力をされたそうです。
真穴地区の女の子たちは、こんなにも生まれてきたことを喜ばれて、周囲の愛情に包まれて育つのですね。 いいえ、真穴地区だけではなく、表現やお金のかけ方はちがっても親が子に寄せる思いに変わりはないと、そう思います。
たっぷりとおひな様を楽しんだ後は、喫茶ラウンジでお茶にすることにしました。
古いオルゴールが3台を飾ってある店内。
期間限定の珈琲膳をたのみました。 いちごのロールケーキと和菓子つき 650円。 ケーキのクリームは、酸味と甘みがほどよく調和してとてもおいしかったです。
帰り際にもう一度写真を撮っていたら、「仲居さんが、おひな様の前で撮りましょうか?」と、声をかけてくれました。
もう、適当でいいですよ、と言ったのですが、おひな様と人間がうまく入るようにあちこち移動して良い場所を探してくれました。 フレンドリーな対応がとても心地よくて、今日は幸せ3連発。
この座敷雛、3月8日までだそうですよ。