トシの旅

小さな旅で学んだことや感じたことを、
まとめるつもりで綴っています。

旧片上鉄道備前塩田駅から線路・駅跡をたどる

2012年12月25日 | 日記
このところ、片鉄ロマン街道をたどっています。
すでに、吉が原駅(平成23年5月5日の日記)と片上駅・和気駅間(平成24年11月15日の日記)、和気駅・杖立駅間(平成24年12月20日の日記)は訪ねました。

片鉄ロマン街道は、旧片上鉄道の線路跡をサイクリングロードにして、平成15(2003)年に開通しました。しかし、備前塩田駅跡からのルートは、片上鉄道の線路跡とはずいぶん違っていました。この日は、かつての線路跡と駅跡を捜して歩く旅になりました。

和気赤磐ポリテクセンター前の旧杖立(つえたて)駅からスタートしました。道なりに進みます。

国道374号線と平行していたロマン街道は、旧備前塩田駅の手前で、国道と別れて右の線路跡を進みます。

地面に「片鉄ロマン街道」の案内があります。ロマン街道は、この先、塩田コミュニティハウスのグランドの手前で再度国道374号線に合流します。

ロマン街道は、吉井川にかかる備北大橋の歩道部分を進んでいきます。

備北大橋の上にかかっていた、もうなじみになったロマン街道の案内標識です。片上から25km、ずいぶん進んでいました。

備北大橋を渡りきって赤磐市周匝(すさい)地区に入り、さらに国道374号線を下っていきます。下りきったところの右側にある赤磐市消防署の手前に、トイレと旧福田駅の駅標や付近にあった勾配標が集められていました。

もちろん、ここは片上鉄道の福田駅跡でありません。片上鉄道は、このあたりを通ってはいませんでした。 

ロマン街道は、消防署の先の土手橋で右折して吉井川の堤に出ます。

そして、吉井川の河川公園に沿って上流へと向かいます。

すばらしい眺めの中をさらに進み、コスモス街道に入り周匝地区の中心部に入ります。写真はコスモス街道の案内板です。

もう一度、塩田コミュニティハウスに戻って、今度は片上鉄道の線路跡をたどることにしました。

コニュニティハウスの右側にある入り口に、「備前塩田駅跡地」と書かれた信号機が残っていました。旧備前塩田駅は、コミュニテイハウス付近の国道寄りにあったようです。
杖立駅から、1.3kmのところでした。

コミュニテイハウスの裏(吉井川)側にスレートの倉庫がありますが、その先に未舗装の道があります。

左側に、信号機を載せていたと思われる柱が残っていました。

地面には、線路の敷石と思われる石が露出していました。線路跡に違いありません。
道は、その先で民家の間に入ります。

その先で行き止まり、ではないのですが、道が荒れていてこれ以上進めません。迂回してその先に行ってみました。

見つけました、橋脚の跡を!
片上鉄道は民家の間にあった道を吉井川に向かっていたのです。

堤防から吉井川を見ると、線路跡の延長線上(石垣の左手前)に吉井川橋梁の橋脚が残っていました。対岸の白い塔はオーコ吉井工場です。片上鉄道はオーコの北の脇を西に向かっていたことがわかります。

この写真はオーコ吉井工場の脇から見た橋脚跡です。ロマン街道のルートを通ってオーコ吉井工場まで来て、対岸から眺めた吉井川の橋脚跡です。

オーコ吉井工場から反対(西)側をみた写真です。片上鉄道はこの道を西に向かい、国道374号線の手前で、大きく右にカーブしておりました。

片上鉄道の線路跡を、右側に福田団地を見ながら進みます。ここは廃線後に、農道として整備されたところです。

近くで働いておられた方にお聞きしたら、備前福田駅は火の見櫓の先の民家のところにあったそうです。火の見櫓は国道374号線沿いの「にこにこ食堂」の裏手に当たるところでした。 備前塩田駅から1.7kmのところだったようです。

備前福田駅を過ぎると、滝山川の堤防に上がっていきます。

滝山川にかかってた橋梁はすでに撤去されていました。もう一度吉井川沿いのロマン街道に戻って、番念寺橋を渡りその対岸に戻りました。さらに、北に向かって進みます。

ねむの木クリニックを過ぎ、サン・コーポラス吉井のマンションを越えてさらに進みます。清水材木店の近くに周匝駅跡がありました。国道374号線沿いの周匝郵便局の裏側付近にあたります。ホームは1面だったようです。農道を整備したときに駅舎とレールが撤去されたそうですが、吉ヶ原駅のような三角屋根のきれいな駅舎だったそうです。

材木店の材木置き場は、かつて貨物ホームがあったところだそうです。

片上鉄道は、ここから、スーパーのティオの裏をまっすぐ吉井川に向かって延びていました。この先で国道374号線を横切り、さらに吉井川第2橋梁を渡ると、備前飯岡(ゆうか)駅が目の前にあります。

片鉄ロマン街道を、杖立駅から備前塩田駅を経て周匝駅まで歩きました。このルートの大半は片上鉄道の線路跡ではありませんでした。線路跡がたどれない一番の要因は、吉井川橋梁が撤去されていたことです。吉井川を越えるには、備北大橋を渡る以外方法がありません。 ロマン街道のルートは線路跡ではありませんでしたが、線路跡に最も近いルートだったことがわかリました。河川公園やコスモス街道は美しく、サイクリングロードとしては、絶好のコースになっていました。

一方、旧片上鉄道の線路跡の方ですが、周匝地区では農道に改修されていて当時の面影を残すところは何もありませんでした。農機具も通れる農道として、地元の人が日々の生活のために使う生活道として、地域に根付いている印象でした。

線路跡を捜して歩いた今回の小さな旅は、謎解きのおもしろささえ感じた楽しい時間になりました。次は、周匝駅から備前飯岡駅を経て吉が原駅まで歩くことにしています。

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