C・NOVELSの大賞です。
おもしろいです。
でも気になる点があるので、あげときます。
1.主人公の母親は、下級以下の人のはずなんですが、話し言葉から上流階級の婦人であることをうかがわせます。他の同程度の生活レベルの女性の方々は、それなりの一般庶民の話し言葉ですからバランスがとれていません。母親が、実は身分を隠して住んでいたとするとしても、その話し方を子供相手にしてたら子供の話し方からバレます~母親が不器用だったからという逃げ方もありますけど。
日本語には敬語があるからやっかいです。敬語の無い言語:例えば英語だったらこんな問題はないんですけど。また、敬語は簡単には身につきません。TV見ててもご存知の通りアナウンサーでさえ間違えます。敬語をまともに使える人が少ないからこそ、「敬語のクイズ」が成立するわけです。
翻訳では、敬語を使わずに済ませたものがほとんどですが、結構すんなり読めます。逆に敬語使ったほうが不自然に感じます(間違った使い方も当然のようにあります:実際なら、その場にいる誰かがつっこむとこなのですが、原作はそんな言い間違いはないわけなので読むほうだけが???と)。
このシリーズは、敬語使うようにしてしまったので、もう直しようがないでしょうけど、新作では考慮していいと思いますよ。(審査の人が認めなかったりするのかな?)
2.トゲウオや波頭馬は、海面に氷を作ってその上を走るようなんですが、魔法というならともかく、科学的に行うのは不可能でしょうね。でも、これを大賞に選んでしまったのだから、推奨したのに等しく、以後、この手のものがどんどん出てきそうです。まあ、ウルトラマンシリーズで冷凍光線だのなんだの見てきたわれわれとしては、あっさり流すべきなのかもです。