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古い曲が気になる

『松島や ああ松島や』は、芭蕉作ではない 

2011-04-20 | 日記・エッセイ・コラム

                 

 『松島や ああ松島や 松島や』というのは、松尾芭蕉作ではない。芭蕉とはまったく関係ない。江戸末期の狂歌が元だ。相模の狂歌師、田原坊の『松嶋や さて まつしまや 松嶋や』がオリジナルではないか、といわれてる。

 だいたい、芭蕉は、こんなクダラン、駄作を作らないし、発表しない。季語がないから、俳句ですらない。

 それに「奥の細道」で、芭蕉は、松島の絶景に感動して、名文を残しているが、俳句はつくらなかった。そう書いて、曽良(そら)の句を紹介している。名句だ。

    松島や 鶴に身を借(か)れ ほととぎす      曽良

 「こんなに美しい松島だ。白いツルになって、優雅に、この松島の空を飛んでみてはどうだい、ホトトギスくん」と、曽良は詠んだ。ホトトギスは、夏の季語。松も鶴も、長寿を象徴する縁起もの。

 ホトトギスは、カッコウの仲間。ほかの鳥の巣に託卵する鳥だ。じぶんで子育てしない。したたかな鳥だ。

   ホトトギスの鳴き声 http://www.youtube.com/watch?v=q_jYW_CZrMI

20090219143341

  河合曽良(そら)は、松尾芭蕉の『奥の細道』の旅に同行した高弟。蕉門十哲のひとり。伊勢の長島藩につかえた、元武士。もちろん松尾芭蕉も、元武士だ。

                 

  松尾芭蕉が、絶句した松島の絶景、その宮城県は、震災で大きな被害をうけた。その宮城県の民謡で好きなのがある。長持歌は、いろんな地方にあるが、宮城の長持歌もじつにいい。

 長持唄は、婚礼、結婚式の歌だ。めでた祝い歌だが、可愛い娘を手放す親の、寂しさ悲しさ不安が歌われ、せつない別れの歌でもある。「今度会うときは、孫をつれてきてね」と、娘をおくりだす親の、別れの歌だ。

   今日は 日もよし 天気もよいし
   結び 合わせて 縁となる

   蝶よ 花よ と育てた娘
   今日は 晴れて 嫁になる

   さぁさ お立ちだ お名残おしい
   今度来る時 孫つれて

       宮城の長持唄  http://www.youtube.com/watch?v=rMtOhXMUSGw

 漁業が大きな被害をうけた。仙台・宮城で、大漁を願い、祝う歌がある。だれもが知ってる、斎太郎節だ。震災にあったすべての人たちに、このユーチューブの映像を送りたい。

 2009年、四国の合唱フェスの映像のようだ。わたしは、泣いた。

       全四国男声合唱フェス アンコール 「斎太郎節」  http://www.youtube.com/watch?v=RVDMfybrxFQ&feature=related


1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
そうだったんですか。[E:happy01] (俳句)
2013-02-03 22:06:38
そうだったんですか。[E:happy01]
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