局の道楽日記

食道楽、着道楽、読書道楽  etc
生活色々を楽しんで暮らしている日々の記録です

今年のエリザ

2015-06-27 19:47:30 | 見る(映画 劇場 美術館など)





もうこのミュージカルを何度見に行ったことだろうか?

数日前から遠足前の小学生のようにワクワクして、観ている間、固唾を飲んで食い入りるがごとく、観終わると(あ~終わっちゃった)とがっかりして、数日間は劇中の歌が耳に蘇り、気づくと歌っているw
ワタシにとってこんな魅了される作品ってあまりないのである。

宝塚、東宝と何度も行ったが、今年の東宝版はキャストが大分若返りとともに、エリザ役が初めての宝塚娘役だった人。それもワタシが初めてビデオ(DVDにあらず)で観た宝塚雪組の伝説の初演の時のエリザベート役のお花様である。





この向かって左ね。



↑他のキャストはこの方たち

お花様っていったいいくつのおなり遊ばすのであろうか? 王妃になってルキーニに殺される晩年の気品のある貫録感などは当然として、皇后として生きるってことの苦悩のあらわれなどはもちろん、少女時代の自由奔放で無邪気なシシーまで無理なく演じているのにぶったまげた。ホントある種お化けである。
歌も安定。今までの男役の演じたシシーの高音のあぶなっかさがなく安心して聞けた。迫力もあったし。





トートは右の井上くん。この人も歌が達者だし、踊りも安定。情熱的というかちょっと俯瞰している感じのトート。きっちり役をこなしている感じで、どっちかというとクールなおもむきのお花様と良いカップルだったのじゃないかなと思う。(多分)ぐいぐい系の城田くんのも是非見たいところなんだけど。



ルドルフ役は左の古川くん。180cmだってね。イケメンだし長身だし歌も歌える。ダンスはどっちかというとクラシック系でもうちょっと切れがあればってところだけど将来楽しみ。

あっフランツ・ヨーゼフ役の佐藤君も歌は抜群だった。ただ、周りのキャストが若返ってて長身で顔が小さいので一人昭和感があったのは否めない(また余分なことを)もうちょっと痩せないと若い役には苦しいかも。

あとルキーニは歌舞伎役者のあの方。やっぱり舞台慣れというかせりふは朗朗、ルキーニっていうきれちゃってるキャラはよく演じられてたと思うし、歌も中音域は聴けるんだけど・・・ 高音で地声と裏声の境あたりで何度も声が裏返ったりかすれたり・・・ 以前の高嶋ルキーニも「最初はああだったんだよ」と舞台友Nは言うけどね。リピートするなら山崎育くんの時の方が安心だな~と思ってしまった。

あとゾフィー役の香寿さん。今まで見た宝塚OGの中で、私は一番この方のゾフィーが好きだなあ。さすがに歌も演技も踊りも三拍子そろった男役だったと定評のある方。すばらしかった。ゾフィー。



今回舞台はこんな感じ。
今までとだいぶ違って装置が立体的。上の部分で演じられることも多いので、前の列の方は却って観辛いかもだと思う。私たちは八列目くらいだったのでちょうど良かった。ただ前の列がTV局関係者らしくやたらに座高の高い中年♂集団だったのはちょっと残念。

しかしこの演目、舞台慣れしているその人たちも、多少すれている観客、ワタシのようなオバも、高校生の集団も、居合わせた人たちみんなが魅了されていると思えるのが不思議。

この観劇もいつものトリオ NとMちゃんと行ったのだけど、幕間に「ほっんとによくできた話だよね」と言い合う。
美貌の王妃だが、ある意味悲劇的な生涯を描くのに、トートという死の帝王を登場させたこと。彼女の悲劇は死の帝王に愛されたことというこのミュージカルの根幹を作り上げた人は天才だと思うのよね。

終わった後に興奮さめやらずに、Mちゃんと「もう一度見たいね!」 「今度はお花様と城田くんでみたいね」と盛り上して77がり、この舞台のチケット取りにも結構なコネのあるNに 「ダメ元で八月あたりでお花様と城田君の取れないか聞いてみてくれない?」と頼み込んだが、さすがにこれはダメであった。
この日も満員御礼が出ていたし、この日でさえ、もしかしたら補助席かも・・・くらいのチケット難。残念だけど次回に期待して、次は二回分くらい確保しておこうかと今から目論見。

しかしお花様エリザのはまってたこと。この人の王妃感はハンパないです。もうエリザベートはずっとお花様で良いと思った。放浪記の森光子みたいにさ。





コメント
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