tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

SDGsと格差社会化は相容れない

2021年06月21日 20時34分32秒 | 経済
SDGsと格差社会化は相容れない
SDGs=持続可能な開発目標(複数)は、多分これからも、人類社会の将来についての最も基本的な方向を示す標語であり続けるような気がしています。

理由は簡単で、人類はまだまだ、この先長い間、生物の原則である種の保存の法則に従って、地球上で繁栄していくことを願っているからです。

繁栄と書きましたが、例えば、1970年台、アメリカでも、若者が「我々は親の代ほど豊かになれない」と言っていた時期がありました。
日本でも、今、多くの人が「親の代ほど豊かになれない」と考えているようで、これは社会全体が、マスコミの論調も含めて日本社会の雰囲気になっているようにすら感じられます。

そして、こういう状態は、社会として「あるべきではない」方向と考えられているという事でしょう。

人々は生きている限り、明日は今日よりも良くなると願っているでしょうから「繁栄」と、そのための「開発」は、何時までも続いていかなければならないのです。

そこで、SDGsの最初のS=サステイナブル=持続可能 が最も重要な概念になるのです。
あらゆる社会の活動を「これをずっと続けていくことが可能か」という基準で判断していくことが、SDGsの最も基本的な点となるのでしょう。

 このブログで、取り上げている、コロナ後の日本経済の在り方について、既に、格差社会化を、徹底して避ける方向を指摘していますが、その根底にある考え方は、「格差社会化が進んで行く社会は持続的ではない」という視点に立っています。

 これは、マルクスやピケティが明らかにしてくれていますがそのあたりを背景にして、文化、社会、技術などの開発の在り方として、どんな在り方が格差を拡大させるかを人類のこれまでの経験の中から確りと探り出し、常にそうそうした開発の方向を排除することを確り考えることが重要になるのでしょう。

それでは、人類社会がどんな開発を行うと社会の格差化が進むのかですが、まずは、そのあたりの整理が必要でしょう。
例えば、資源や、技術の開発の面では、かつては、石炭を掘り石油を燃やすことが望ましい開発と思われていたこともありました。今は違います。

では、社会開発、経済開発の分野で、どんな開発が、格差社会化を進めることになるのかということになるわけです。

及ばずながら、それをやって見ようということになります。「格差社会化阻止」の留意点ということになりそうですが、進めてみたいと思います。