tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

コロナ禍からの復旧を早く、そしてその先へ

2021年06月17日 22時23分03秒 | 経済
コロナ禍からの復旧を早く、そしてその先へ
 株価は上昇基調です。世界に広がるコロナ禍の中で、何故株価が上昇基調なのでしょうか。

 見方はいろいろありましょうが、基本的には、ワクチンの普及が早く、世界はいずれコロナ禍の終息の時期を迎えるだろう、主要先進国はすでにその方向に見通しをつけているのではないか、というのが機関投資家の判断だからではないでしょうか。

 コロナ禍の終息は、マスクメーカーにとっては大変かもしれませんが、人々が社会活動、経済活動をコロナ以前のように活発化すれば、当然に経済は前進を始めます。そう読めば、先見性を得意とする株価は上がるという事でしょう。

 この動きは、現実問題としては、コロナの変異株の出現と、ワクチン開発の競争という形でしょうが、先進主要国の人達はワクチン(人間の知恵)の勝利を信じているでしょうし、そうなってほしい、そうなるだろうと皆思っているでしょう。

 最近、日本発のワクチン開発への努力も進んできているようですが、恐らく世界中の関連企業は、今、総力を挙げて取り組んでいるのでしょう。その成果は先頃のG7サミットの
指摘のように「2年程度でコロナ終息」と見ていいのではないでしょうか。

 マスクが外せる、人流の増加も気にしなくて良いという事になれば、コロナ禍で呻吟した産業、企業は当然の復旧(復興)の 時期を迎え、急速な活性化の段階に入るでしょう。

 日本で見れば、ワクチンの普及がまだ道半ばという中で行われる(?)東京五輪による、国際国内の人流の動きが1つの不安定要素としてあるわけですが、専門家の指摘されるように、最小の人流で、徹底した企画、計画、実行が出来れば、国民の自発的協力を支えに、コロナ感染の極小化も可能なのではないでしょうか。

 此処までが復旧の準備段階という事でしょう。多分、その後総選挙があり、そこではコロナ後の経済再建の議論が花盛りになるでしょう。

 そんな形で順調にいけば大変に結構な事ですが、政府や関係する地方自治体や関連機関の努力で、規制は厳しくても、流石日本と言われる様な事が出来るでしょう(か)。
 
 今年から来年にかけては、順調にいけば、次第に規制が外れ、これまで苦労された部門から順に(多分)回復が進むという事になるような気がしています。
 
 秋の(多分)選挙戦では、その先の経済政策が、かなり論じられるだろうと期待しています。このブログでもその先を確り論じていくつもりでおりますが、その際、何が一番の問題点かという事を、ここで書いておきたいと思います。

 新旧取り混ぜ、いろいろな議論が出てくるかと思っていますが、やっぱり根本にあるのは、「格差社会をどこまで認めるか」という事ではないでしょうか。

 このブログでは、「自由と平等」の問題を取り上げてきました。
 完全自由になると格差は無限大になるでしょう。完全平等になると格差はゼロです。人間はどうもそのどちらでも納得しないようです。

 そこで、結果到達したのが、100%自由と100%平等を右左において、その間のスペクトラムのどの辺りにその国、その社会の「社会正義」が存在するのかを見極めることが基本という見方でした。
 
 そして「社会正義」を表すのに最も適した指標は「格差」という事になりました。これからもさし当たって、格差問題を軸に、その国、その社会は何を求め、言い換えれば、自由と平等のどんなバランス(ブレンド具合)をみんなが望んでいるかという意識を軸に、論を進めていこうと思っています。