tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

一触即発とまでは言いませんが

2017年04月15日 10時55分46秒 | 国際政治
一触即発とまでは言いませんが
 今日は、北朝鮮にとっては、故金日成主席の生誕105年の記念日だということで、北朝鮮では盛大な祝賀行事のようです。
 しかし、世界は、単なる祝賀行事だけではなく、何か軍事力の進歩を誇示(祝賀?)する行動をするのではないかと懸念しています。

 最も懸念しているのは、核実験・ミサイルに発射でしょう。核拡散防止条約に違反して核実験を重ねている北朝鮮が、その技術開発の進捗を世界に示し、既成事実化を進める意図をもっている真中の事ですから世界の懸念も大きいのは当然でしょう。

 北朝鮮の言動を見ていますと、何か日本の太平洋戦争直前の心理と似たような感じがしないでもありませんが、当時、だんだんと行きがかりに縛られて、のっぴきならない所まで行ってしまったのが日本でしょう。

 原爆という戦争抑止力が働いている今日では、そこまで行くことは常識では考えられませんが、常識の枠が外れるところまで考えれば「一触即発」という見方もありうるでしょう。

 中国はトランプ大統領の働きかけもあって、 北朝鮮に毅然として態度を取りはじめたようですが、「平和的解決」を主唱しています。常識から見ればこれは正論でしょう。
 一方、ロシアは、シリアの問題もあり、何か対米対立の姿勢を強めています。
 こうした動きの背後には、地政学的な、資源・領土といった、願望を感じ取る人は多いでしょう。

 版図の拡大や資源の獲得が、長期的に見て一国の発展を左右するなどというのは、一昔前の知識ですが、未だそれに囚われる国があることが世界・人類を不幸にしているのは残念です。

 その結果、最も困ったことは、第二次大戦後、世界の平和と安定を希求して作られた国連のリーダーである安全保障理事会常任理事国の意見がまとまらないことです 
 シリア問題にしても、北朝鮮問題にしても、国連安保理が一致して問題解決に動けば結果は確実に出るはずです。

 世界・人類の平和と発展の企画と実行を任務とすべき国連の安全保障常任理事会がまとまらず、常任理事国の間で、一触即発を感じさせるような行動が、安全保障の役に立つのだと言わんばかりの状況になっているというのは、人類社界にとって、本当に情けないことです。