司法書士内藤卓のLEAGALBLOG

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会社法施行前後における商業登記実務の諸問題(3)

2006-12-28 14:25:17 | 会社法(改正商法等)
 月刊登記情報2007年1月号に、宗野由美子法務省民事局商事課商業法人登記第二係長による「会社法施行前後における商業登記実務の諸問題(3)」が掲載されている。

 以下、重要な点をピックアップすると、

① 定款認証日と払込日の関係について、定款認証前であっても、払込金額が記載された定款又は発起人全員の同意書の作成日よりも後の日付をもって払い込まれた事実が判明する払い込まれた事実が判明する払込みを証する書面を添付してされた設立の登記の申請は、他に却下する原因がなければ受理して差し支えない。

② 払込みを行うべき口座について、発起人以外の口座名義人としては、設立時代表取締役に限定されるものと解すべきである。ただし、発起人の少なくとも1人から委任する必要がある。

③ 取締役会設置会社でない株式会社における代表取締役の選定方法の変更について、変更後の選定方法により従前の代表取締役とは別の代表取締役が選定されたときは、当事者の合理的意思解釈としては、従前の代表取締役ではなく、新たに選定された代表取締役のみに会社を代表させることにあるものと考えられるが、選定の時期等によっては、この取扱いについても議論の余地もあり得るところであり、このような場合には、変更前の方法で選定された代表取締役については、辞任による変更の登記を新たな方法で選定された代表取締役の就任による変更の登記と併せてすることで、法律関係を明確にしておくことが望ましい。

④ 有価証券報告書提出会社においては、会社法施行後、貸借対照表に係る情報の提供を受けるために必要な事項の登記について、廃止の登記をする必要がある。

⑤ 特例有限会社が解散した場合の清算人の登記の申請において、清算人会を置くことはできないため、その意味では定款の添付は要しない。しかし、取締役が清算人となった場合又は定款の定めにより清算人が定められた場合には、従前どおり定款の添付が必要であり、結局、定款の添付を要しないのは、株主総会の決議によって選任された者又は裁判所が選任した者が清算人となる場合ということになる。

⑥ 会社分割に伴って分割会社の資本金の額が当然に減少することはないものの、従来の人的分割型の分割を行う場合、分割会社においてその対価の額に対応して資本金の額を減少させる必要があり、会社分割による変更の登記とは別に、資本金の額の減少の登記が必要となる。そして、会社分割自体によって分割会社の資本金は変動しないため、吸収分割承継会社又は新設分割設立会社の登録免許税の計算においては、1000分の1.5を乗ずる部分はなく、登録免許税の額は、資本金の増加額又は資本金の額に1000分の7を乗じた額となる。
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