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司法書士内藤卓のLEAGALBLOG

会社法及び商業登記に関する話題を中心に,消費者問題,司法書士,京都に関する話題等々を取り上げています。

「会社法の一部を改正する法律等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律の施行に伴う商業・法人登記事務の取扱いについて(通達)」

2021-02-01 18:19:25 | 会社法(改正商法等)
「会社法の一部を改正する法律等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律の施行に伴う商業・法人登記事務の取扱いについて(通達)」〔令和3年1月29日付法務省民商第10号〕が発出されている。

「印鑑提出の任意化」「使用することができる電子証明書の見直し」「電子情報処理組織による印鑑の提出等及び電子証明書による証明の請求」といった商業登記規則の改正の関係である。概ね既報のとおりである。


 目に付いたところでは,「押印規定の見直し」の項があり,

1.いわゆる「株主リスト」や「資本金の額の計上に関する証明書」等,法令上,押印又は印鑑証明書の添付を要する規定がない書面については,押印の有無について審査を要しないものとする。
※ 「定款」についても,設立登記の申請書に添付されるものを除き,この件により押印不要と解される。
※ 「押印の有無について審査を要しない」書類が増えることになるが,司法書士実務としては,従来どおり,会社実印の押印を得ておくのが手堅く,ベターであろう。
※ 「押印の有無について審査を要しない」書類であっても,これらが電磁的記録として作成されているときは,商業登記規則第102条第5項第2号により電子署名をする必要があるが,同条第4項第2号の「法務大臣の定める」電子証明書の電子署名をすることができる(いわゆるリモート署名やクラウド型電子署名をすることが可能である。)。

2.添付書面について原本還付請求をする場合の謄本(商業登記規則第49条第2項本文)又は本人確認証明書の謄本(同規則第61条第7項)については,押印の有無について審査を要しないものとする。

3.訂正印及び契印については,法令上の根拠があるものを除き,その有無について審査を要しないものとする。
※ いわゆる原本還付のためのコピーの束に契印が不要になったと理解してよいと思われる。


「定款認証及び設立登記の同時申請」の関係では,特に目を引く点はないが,24時間以内処理の点では,

1.設立時役員等が5人以内である。
2.添付書面情報が全て電磁的記録により作成されている。
3.収入印紙ではなく,電子納付が利用されている。

ものを対象とするものとされている。
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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (新人でもない司法書士)
2021-02-15 15:05:05
大変お恥ずかしい質問ですが、このような新しい先例が発出されたという情報はどこで確認できるものなのでしょうか?NSRにも大阪司法書士会の会員ページにも記載がありません・・・。
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Unknown (新人でもない司法書士)
2021-02-15 15:12:18
失礼しました。NSRにはありました。大変失礼しました・・・。
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御回答 (内藤卓)
2021-02-15 16:03:27
私が,「通達が発出されました」とブログに取り上げている場合,NSR-3に必ずアップされていますので,そちらを御確認ください。司法書士会の方は,どうしても,若干遅くなることもあるかと思います。
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Unknown (新人でもない司法書士)
2021-02-15 19:42:38
大変勉強になりました。これからはもっと頻繁にNSR-3を確認しようと思います。ありがとうございました。
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通知システム (内藤卓)
2021-02-15 23:46:02
「日司連からの最新ニュース」については,新着情報の通知システムがありますので,是非御利用ください。
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