Altered Notes

Something New.

マスメディアに依る言葉の洗脳

2020-06-25 15:46:16 | 放送
テレビ等のマスメディアに依る言葉の破壊は当ブログにおいても幾度となく取り上げてきた。
現在でもマスメディアは好き勝手に言葉を破壊し意味の変更(偏向)を行い続けている。
彼らが言葉に対してあまりにも無神経かつ無責任になれる、その基礎となるものは何であろうか。

マスメディア、特にテレビ屋はきかん坊の子供のようである。子供はしばしば自分達だけに通じる言葉を共有することがあるが、それと同じレベルの事をテレビ屋は社会レベルで行っているのだ。テレビ屋自身が面白いと思ったものを意味的な間違いや社会的な影響などを一切考えずに使いまくる。意味的に間違っていて、それをテレビ屋に指摘しても一切聞く耳はない。彼らは一般人の上に君臨していると信じて疑わないおめでたい連中なので一般人がテレビ屋の間違いを指摘しようが、正しい意味を主張しようと聞く耳はないのである。むしろ「面白い言葉を俺たちがお前ら一般人に教えてやるよ」くらいの思い上がった鼻持ちならない意識を持っているのは間違いないだろう。それくらい腐りきった連中なのだ。そもそも間違った言葉を放送すること自体が放送法の趣旨に反しているのではないだろうか。

昔から各方面でその間違いが指摘されているにも関わらず使い続けられている間違った言葉の代表格として「号泣」がある。当ブログでも過去にこの単語の説明をしている。「号泣」の「号」は「大きな声を出す事」を表しているので、声を出さずにただ「涙が流れた」だけで「号泣」とするのは(解釈の余地なく)完全に間違いなのだ。そもそも日本の社会に於いては「号泣」という場面には滅多に出会うことがない。ある種のレアな体験と言えるだろうし、他人が号泣する場面すらそうそう見られるものでもない。しかしテレビ番組の中では日常的に「号泣」だらけなのである。(蔑笑)

テレビ屋の言葉にまつわる犯罪的な狼藉は言葉の誤用だけではない。
テレビ業界の専門用語やお笑い芸人の専門用語を番組内で日常的に使用することで、それを一般社会に広めようとしているのだ。

テレビ業界用語だと「尺」などが代表的で「カットイン」「インサート」「バミる」「サブ」「ワイプ」などがよく聞かれる用語であろう。お笑い芸人の専門用語では「イジる」「やっている」「回す」「フリ」「ボケ」「ツッコミ」「つかみ」「オチ」「天丼」「ネタ」「ゲラ」「見切れる」「バーター」「置きにいく」(*1)などがよく使われるものだろうか。このような本来その世界でしか使われない専門用語を番組内で頻繁に使わせることで一般社会にその言葉を浸透させて一般化を謀ろうとしているのである。そうすることで自分(業界人、芸人)たちの影響力を確認でき、連中にとってより居心地が良い社会になる・・・といったところだ。業界あげて一種の(無責任な)洗脳作業をやっているようなものだ。

テレビ等の電波メディアの影響力は非常に大きく、何も知らない一般視聴者層はこうして見事に騙されて洗脳されてゆく。しかもそうした専門用語を日常的に使うことが「格好良い」という価値観さえ植え付けられているのであり、そうした価値観や文化の頂点にマスメディアや芸人達が君臨する、という図式に持っていこうとするのである。メディア側芸人側の傲慢もここに極まれり、であって実に厚顔無恥の限りを尽くす実態である。そうでなくても左翼思想に則った偏向報道ばかり(この時点で既に放送法に違反している)で既に大方の信用を失っているテレビ等マスメディアはいつか傲岸不遜な姿勢のツケを払わされる事になるであろう。




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(*1)
「置きにいく」は元々野球で使われる用語だが、今ではお笑いの世界でも普通に使われるようになった。