鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第781回】 努力<成果だと危険

2013年02月19日 | 住宅コンサルタントとして
大した努力も苦労もせず、お仕事が順調に決まることが、ひょっとしたらあるかもしれません。

例えば、需要がたくさんあるのに競合他社がほとんど無い市場環境の中で、
自分達に実力がそれほど無くとも受注がたくさん決まったりするケース。
道路拡張に自分達の街が引っ掛かり、一気に需要が発生したケース。
地元の人が地元で新築する場合に、地元の業者さんに依頼すると補助金が出るから、
地元業者に自然と決まるケース。

それほど苦労せず、たくさん仕事が決まっていった、良い時代が過去の日本にはありました。
また、大きな災害が発生すると、そのエリアに莫大な復興需要が発生したりもします。

商売をしていれば、強い追い風が吹くこともあれば、強烈な向かい風が吹くこともあります。

追い風を否定する訳ではありませんが、
ただ追い風の影響で自分達の仕事が決まっているのに、
それを自分達の力だと勘違いしてしまうのは、非常に危険だと思います。

なぜならば、外部の環境は常に変わるからです。

お客様は賢いですから、自社と競合他社をじっくり比較します。

決して、雰囲気で家づくりを託したり、ノリで依頼先を決めたりしないのです。

強力なライバルが出現し、いろんな点で自社がライバル会社に負けたとすると、
受注はあっという間に激減します。

そんな例をこれまでもたくさん見て来ました。

今の成果がそれなりだったとして、その要因は何故か、考えたことはありますか?

自分達の努力の成果で、良い結果が出ているのか?
それとも、強烈な追い風のおかげで結果が出ているのか?

努力と成果のバランスが取れていないとしたら、それは非常に危険なのです。

一度、分析していただきたいものです。
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