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亀山市の森林公園.オサムシの仲間がネグロクサアブ雄を引きずっているのを見つけた.巣穴へ持ち込もうとしているのか.
このネグロクサアブ雄は羽化後まもなくオサムシに捕えられたのではないだろうか.翅が少し破損しているのかもしれないが,十分に伸びきっていないようだ.本来こんなに短いことはない.
近くで,雌にも出会った.
新訂原色昆虫大図鑑Ⅲによれば,クサアブ科のネグロクサアブCoenomyia basalis Matsumuraは「♀:体長25mm内外.褐色,黄褐毛を密生.頭部は小さく,額は狭く前方に開く.♂:体長17mm内外.黒色.黄毛を密生.触角は黒褐.複眼は接する.5~7月.」などという.
三重県では,これまで亀山市以外からは見つかっていない.
大分県では「保存のよい森林の朽木に生息するが、希少である」とし,愛媛県では「北海道では平地でも見られるが、四国では山地に発生する.生態はまだよく判っていない.」とし,環境省と同じく情報不足種としている.
京都府では「生態は不明.ただ比較的湿潤な環境に生息するように思われる.成虫の発見例は極めて少なく,何らか目に触れにくい生態をもっているかもしれない」とし,準絶滅危惧種に選定している.
2012.5.3に出会って以降,全く姿を見かけないので,きっと個体数も少ないのであろう.
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ネグロクサアブ♂
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ネグロクサアブ♀
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