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イエバエ科カトリバエ属のトウヨウカトリバエ Lispe orientalis Wiedemann
2013.5.17 櫛田川中流の河川敷,湿った砂地の上でトウヨウカトリバエを見つけた.和名は東洋区に広く分布する蚊取りハエの意味なんだろう.
『新訂原色昆虫大図鑑Ⅲ』によると,トウヨウカトリバエは,体長7~8mm.灰白色に黒紋を具え,体は細長い.M1+2脈は直線状である.端刺は羽毛状で,触鬚(しょくしゅ=palpi,palpus)はシャモジ状を呈し,口吻は太く筒状である.日本全土に普通で,池,沼,小川など水辺に多い.
『日本のイエバエ科』によると,雄の体長6.0-6.5mm,雌の体長約7.0mm.日本では本州,四国,九州,琉球諸島に分布し,中国や韓国にも分布する.すべての脛節は黒色で,後腿節の前・後腹部に長剛毛列がある.前額は雌雄ともに広い.触鬚は褐色で非常に大きい.胸部は,盾板・小盾板とも黒色で灰白色の粉で覆われ、三本の暗い縦条がある.生活史はあまり判っていないようだ.
『新版日本の有害節足動物』によると,体長7.0~8.0㎜.体は黒褐色,腹背の第3~5節に八字型の暗色斑がある.パルプがスプーン型で,黄褐色である.水辺に生息し,羽化してきたユスリカや蚊を捕食する.
イエバエ科の同定には,誰もが難儀しているようで,いろんな種がなかなか記録や紹介がされません.『日本のイエバエ科』に頼って,同定を試みても迷子になってしまうことが多いようです.
おそらく近いうちにもっと判りやすい検索表がある人によって発表されるでしょう.絵解きで検索できるようになることを期待しましょう.
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