フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

年寄りの冷や水

2017-03-27 23:40:21 | Weblog
最近は何かをすると「年寄りの冷や水」かと揶揄されることが多くなっていませんか?まだ私はそこまではいっていませんが、それでも「もう、年だから」と言われることはあります。何故「年寄りの冷や水」と言われるのでしょうか。
江戸時代の川柳に「冷や水を飲んで息子に叱られる」とありますが、この時代は『冷や水やぁ、冷や水やぁ』と掛け声とともにどんぶり一杯、一文で売り歩く仕事があったのです。この水は隅田川の水でした。桶の水のまわりに杉の葉を立て小さな氷片を浮かばせてありました。しかし、隅田川の水はそれでも清潔ではなかったのです。だからおなかをこわすことが多かったところから、年がいもなくそんな水を買ってと叱られたのです。
こうしてこの言葉が歩きだしましたが、実際には元気なお年寄りが多くなりましたから「年寄りの冷や水」という言葉も死語になりつつあるのでしょうか。おそらくなるでしょう。それほど最近の「老人パワー」は凄いですからね。