フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

守破離

2014-03-21 22:16:28 | Weblog
STAP細胞はどうなってしまうのでしょう。理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダーらが発表した細胞がいまや、世界中で懐疑の目で見られてしまっています。小保方さんが、若き女性研究者ということもあって特に注目を集めた発表だっただけにネイチャー誌に載った論文が撤回されれば、日本の研究者に対する視線が厳しくなりそうです。
ところで小保方さんが出席しなかった理化学研究所の記者会見を見ていて私は「守破離」という言葉を思い出していました。「守破離」は日本の伝統的な武道の言葉です。「守」で師の指導の下に基礎固めし、身についたら「破」で自分流にアレンジをする。さらに進んだ「離」ではそのプロセスを忘れて無心の境地を開くというものです。しかしあの会見では師と目される人がいながら、個人のバッシングが強く出ていたような気がしたのです。確かに厳しい修行中には厳しい対応もあったでしょうが、華々しい発表をした弟子に対する師の姿にはほど遠いものがあったと思うのです。組織を束ねる師達の責任はいかに?