フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

国民栄誉賞

2009-09-05 15:37:38 | Weblog
「広く国民に敬愛され、社会に明るい希望を与えることに顕著な業績があった方に対してその栄誉を讃えることを目的とする」これが国民栄誉賞の理念です。そして、今日が国民栄誉賞の日でもあります。
1977年にプロ野球の王貞治さんがホームランの世界新記録達成を記念して、時の福田赳夫総理が設定したものです。今年受賞した女優の森光子さんまで32年間に17人が受賞しています。多くの方は亡くなってからの受賞です。
この日に思い出すのは、受賞した人より辞退した人です。辞退者は過去3人います。ユニークな辞退論を展開した盗塁王の福本豊さん。作曲家の古関裕而さん、それにイチロー選手です。小泉総理の時にメジャーリーグで首位打者を獲得したイチロー選手に国民栄誉賞を打診しましたが、まだ現役だからと固辞しました。その後もシーズン最多安打を打った時も断っています。今年9年連続200安打を間もなく達成するでしょうが、鳩山新総理は打診するでしょうか?
辞退というと直木賞や芥川賞を辞退した人もいると聞いていますが、一番印象深いのは、ロシアの数学者、ペレルマンがフィールズ賞を辞退したことです。
さて、この国民栄誉賞が設定された時に内閣の人気取りと言われましたが、こんな言葉が心に残っていますのでご紹介しておきましょう。「賞はもらう側のためにあるのではなく、あげる側のためにある」