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麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

ベストエッセイは悼むのか。

2025年08月14日 | 鑑賞・まなび

編著が日本文藝家協会の

書籍『ベスト・エッセイ』。

発行は国語の教科書で有名な

光村図書。

 

毎年出ていて、私が手にしたのは

〈日々の雑感、考察、失敗談から

亡くなられたあの方への追悼文まで…

さまざまな書き手たちが、

「エッセイ」という枠組みのなかで

書き記した2021年の記録〉

と紹介の2022年版。

この年の選者は、角田光代、藤沢周、

町田康、三浦しをんら6人。

 

一人芝居を観るべく埼玉県吉川市の

公民館に向かい、早くついたので

併設の「図書室」に入ると、

カウンター前のおすすめ的な棚に

表紙をこちらに向けてあり

それを無防備に手にした。

 

〈914.68へ〉のラベルだから

そこにいけば他の年との

比較もできたのだろうが

それをする時間はなかった。

 

さて、冒頭の引用にもあるように

追悼も含まれている。

確かに人は日々天に召されるから

悼むエッセイも当然生まれる。

 

 

柳田邦男の「立花隆さんを悼む」

に始まり、辻真先

「さいとう・たかをさんの思い出」、

田中優子「白土三平さんを悼む」、

佐倉統「河合雅雄さんを悼む」、

倉本總「田中邦衛さんを悼む」⋯⋯

他にも「〜悼む」が題名の4編あり、

鈴木聡「愛しの小松政夫さん」、

さらに三浦雅士の

「冷水を浴びせる一坂本弘の文体」も

含めると75編中11編。約15%。

これはなかなかの数じゃないかしら。

 

2022年版が特別なのか。

書かれたのはcovid-19禍の21年で

「命」への想いが強かったのか。

 

 

まで綴ったのは7月。

他の年度版を確かめることなく

8月も半ばになってしまった。

 

吉川市のくだりは以下に詳しいが、

旧日本軍慰安婦の物語だった。

 

マリアの讃歌〜ぶらり吉川の本文 - 麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

 

そして昨日は、東京都庁にほど近い

高層ビルで映画を鑑賞。

満蒙開拓のドキュメンタリー

『嗚呼、満蒙開拓団』(監督:羽田澄子)。

 

摩天楼で映画?

このあたりは別に譲ることにして。

 

「悼む」という意味では、

原爆忌に終戦、満州においては

8.15ののちも罪なき人々に苦難が続き、

残留孤児を生み、また引揚者にも

茨の人生が。

或いは日航機事故、なにより今はお盆。

死を想い黙する時節である。

 

そんな「悼」は、忄(りっしんべん)と

卓から成っているけれど、

「卓」はさらに、三つの象形

人・太陽・人の頭から成る。

「人が昇り始めた朝の太陽よりも高い」

さまから「心が悲しみで高く動揺する」

という意味を持つのだという。

 

宿題はお盆明けにまわして、

80年の節目を悼むことにしよう。

 

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