麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

国道2号線~『心の嘘』725

2020年07月25日 | 俳優座


外堀から埋める『心の嘘』第二弾。

今日は戯曲の冒頭の会話に出てくる
国道2号線から・・・

ジェイクとフランキーの兄弟。
兄は公衆電話から掛けていて、
弟は自宅で受けている。
その中で「何処にいるの?」
「2号線」「どの州?」というやりとり。

アメリカの国道2号線は、
大陸を東西に横切っているそうだ。
東端のメイン州(地図でいえば右上)
から始まって、隣のバーモント州へ。
一度カナダを経由して(以下州を省略)
ミシガンに入り、ウィスコンシン、
ミネソタ、ノースダコタ…そして
本作の舞台の一つモンタナを抜け、
ほんのちょびっとアイダホを通り、
西端のワシントンまで。
4,150km(ちなみに日本の全長は3,000km)

蛇足ながら、シアトルを有する
ワシントン州はカナダと接する
合衆国42番目の「常緑の州」が愛称。
首都ワシントンD.C.とは異なります。



戯曲という側面から攻めると・・・

本作は非常に具体的な書き込みが多い。
第一幕一場の前に「装置」と題して
まるまる一頁、500文字の説明がある。

〈プロセニアムを想定している。
舞台の一番奥の暗い空間には
120センチ幅の傾斜台が
3.6メートルほどの高さに、
下手から上手にかけて吊るされている。
(中略)
舞台奥の壁の下手寄りに
オールドスタイルのスイングドアがある。
上手の壁には窓〉という具合に。

非常に細かく設定する作家もいれば、
その逆もいる。
作品によって使い分ける作家も。
また我々が現場において。
そのテキストを忠実に再現する場合、
参考にしつつ簡略化する場合など、
これもまたケースバイケース。

さて。
俳優座『心の嘘』は連休とは縁がなく、
連日稽古(明日は定休です)。

5日目の今日は、一幕あたまから
全七場をじっくりと当たりました。
フェイスシールド着用。
稽古前の検温等、管理も続けながら…。

ドアもオープンして換気に努めており、
雨の音、高速を行くタイヤが水を切る音
などなども聞こえる中、集中して、
さきほどまで。

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