
◼️「月世界旅行/Le Voyage dans la Lune」(1902年・フランス)
監督=ジョルジュ・メリエス
主演=ジョルジュ・メリエス ジュアンヌ・ダルシー
ジュール・ベルヌの原作を基にジョルジュ・メリエスが製作したサイレント映画。
メリエス自身は劇場主であり、演劇やマジックを舞台にかけてきた言わば興行師でもある。リュミエール兄弟が発明したシネマトグラフに目をつけて、映画を劇場にかける出し物の一つとして製作を手がけていくようになる。面白いもの、珍しいものを客に見せたい。それが根底にあるから、エンターテイメントとしての映画を世界で初めて世に出した人と言える。
「月世界旅行」では、大砲型のロケットで月に降り立つ冒険が描かれる。人間の顔をした月面に砲弾ロケットが突き刺さる場面で知られている作品だ。メリエスはただ写したものを見せるのではなく、観客を驚かせたい。元はマジシャンだったから当然の気持ち。
いわゆるトリック撮影がこの映画の最大の見どころになっている。モノクロのフィルムに色を塗った独特の色彩美、ロケット発射、月面に降り立った面々が寝ているうちに空が次々に変わる様子。そして月世界で遭遇する異星人との対決。異星人は衝撃を与えると爆発することに気づき、画面狭しとアクションが繰り広げられる。
科学的な考証もないから、唖然とする方法で帰還する大団円。アマプラで見られるバージョンは14分。撮影技術も今とは違う20世紀初めに、ワクワクしながら楽しむ人々を想像するのも面白い。
メリエス自身は劇場主であり、演劇やマジックを舞台にかけてきた言わば興行師でもある。リュミエール兄弟が発明したシネマトグラフに目をつけて、映画を劇場にかける出し物の一つとして製作を手がけていくようになる。面白いもの、珍しいものを客に見せたい。それが根底にあるから、エンターテイメントとしての映画を世界で初めて世に出した人と言える。
「月世界旅行」では、大砲型のロケットで月に降り立つ冒険が描かれる。人間の顔をした月面に砲弾ロケットが突き刺さる場面で知られている作品だ。メリエスはただ写したものを見せるのではなく、観客を驚かせたい。元はマジシャンだったから当然の気持ち。
いわゆるトリック撮影がこの映画の最大の見どころになっている。モノクロのフィルムに色を塗った独特の色彩美、ロケット発射、月面に降り立った面々が寝ているうちに空が次々に変わる様子。そして月世界で遭遇する異星人との対決。異星人は衝撃を与えると爆発することに気づき、画面狭しとアクションが繰り広げられる。
科学的な考証もないから、唖然とする方法で帰還する大団円。アマプラで見られるバージョンは14分。撮影技術も今とは違う20世紀初めに、ワクワクしながら楽しむ人々を想像するのも面白い。