Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

1月のBGM

2014-01-31 | 音楽
2014年1月に聴いていた愛すべき音楽たち。

■LEVEL3/Perfume
中田ヤスタカ氏は毎回いろんな驚きをくれるけど、シングルとカップリングがズラリと並んだ感のある本作でいちばんオオォツ!と思ったのは1曲目のEnter The Sphere。シンプルな8ビートにいつものシンセベースがブリブリと唸りをあげる。だが間奏で突然3連シャッフルへと変化するのだ。プログレっ!?とは言わないけどなかなか斬新。アルバム全体は踊れるビートが心地よい曲ぞろい。ヘッドフォンを通じて送り込まれた音符、脳内で3人娘が踊り出す。通勤中に「1mm」を聴いて「あーあーあーあぁー♪」の歌声に手が開閉する。何聴いているかバレバレじゃねぇか!(恥)
LEVEL3(初回限定盤)(DVD付)

■角松敏生1981~1987/角松敏生
2枚組に収められたレアなヴァージョンを含む作品集でベスト盤とは異なる。角松をいちばん聴いていたのは、このアルバムがリリースされた93年頃までかなぁ。演奏のクオリティ、都会的なカッコいいラブソングは今聴いても色あせない。Girl In The Boxがやっぱり好き~。ギルバート・オサリヴァンのカヴァーはなかなか珍しい。
1981~1987

■革命デュアリズム/TM Revolution×水樹奈々
昨年NHKで放送された水樹奈々の海外ライブ、やっと録画を見た。単なるアニメ声優人気なのではなく、彼女の歌声がアジアのファンに伝わっていることに感激。パワフルな歌声と自然体のスマイルは今日も僕らに元気をくれる。西川クンとデュエットした第二弾のこの曲は、水樹奈々のハード路線の楽曲なので、ヴォーカルの難易度はハンパじゃない。でもカラオケで歌いこなしたいー。年齢考えろ?るせー。
革命デュアリズム Type-A(初回生産限定盤)

■Isolation/TOTO
今月は様々な人の訃報を聞いた月でもあった。その中でも元TOTOのヴォーカル、ファーギー・フレデリクセンが亡くなったのは僕にとって残念なことのひとつ。リードヴォーカルだった唯一のアルバムIsolationは、洋楽カブレだったまっただ中のリリースだけに思い入れがある一枚。EndlessやAngel Don't Cryなどロック色の強いアルバムに似合うハイトーンは、僕らの耳と心に残っている。ご冥福をお祈りします。
アイソレーション

■A LONG VACATION/大瀧詠一
大晦日に聞いた突然の訃報。驚きと寂しさでいっぱいになり、それを誰か理解してくれる人と共有したくて、大瀧詠一の声を愛していると豪語する友達に思わずメールした。あの日死亡を伝えたニュースは「幸せな結末」ばかりをとりあげた。確かに売り上げでは最大のヒット曲だろうけど、伝えるべき称えるべきはそこじゃないはず。そう残念に思っていた。するとNHKが紅白直前のニュースで、はっぴいえんど、ナイアガラトライアングル、他のアーティストへの楽曲提供、ニッポン音楽界に遺した足跡をきちんと伝えてくれた。これだよ、これを伝えて欲しかったんだ。「恋するカレン」を聴いたら泣きそうになった。さよなら、12月の旅人よ。
A LONG VACATION 30th Edition

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ゼロ・グラビティ

2014-01-29 | 映画(さ行)

■「ゼロ・グラビティ/Gravity」(2013年・アメリカ)

●2013年LA批評家協会賞 作品賞・監督賞・撮影賞・編集賞
●2013年ゴールデングローブ賞 監督賞
●2013年キネマ旬報賞 外国映画監督賞

監督=アルフォンソ・キュアロン
主演=サンドラ・ブロック ジョージ・クルーニー エド・ハリス(声の出演)

 この映画を映画館で観ることは、またとない"映像体験"になる。その予感は予告編を観たとき、既にあった。次々に飛んでくる宇宙ゴミ、崩壊するシャトルのアーム、宇宙空間に飛ばされる乗組員。予告編で椅子にしがみついたのはシルベスター・スタローンの「クリフハンガー」以来かも。これは3Dで観たらすごいだろうなぁ…。結局2Dで観たのだが、ともかく映像の迫力に圧倒された。しかし「ゼロ・グラビティ」はアトラクション的娯楽作品ではない。

 様々な受け止め方がある。人類と宇宙との関わりを考える人もいるだろうし、勇気ある行動をとったヒロインに感動した人もいるだろう。一方で単純な筋書きを物足りなく思った人もいただろうし、映像の凄さは堪能したけど3D向けの見せ物にしか見えなかった人もいただろう。いずれにしてもその原因は「ゼロ・グラビティ」が観客に"感じる"ことを求める映画だからだ。しかしその感じ方がそれぞれに異なる。スクリーンに映し出される映像に、常に"驚き"と"感激"を求める観客にはアトラクションでしかないかもしれない。それぞれの場面に込められた意味や監督が目指したテーマを"読む"ことをしたい観客には、そのシンプルなストーリーだけにますます表現の裏側を読むことに夢中になっていく。極端に二分した観客の反応や感想は、映画で"感じる"ことの個々の違いによるものだろう。どちらが正しいとか高尚だとか言うつもりはない。だって映画は見せ物。その裏側に深読みしたがるかどうかは個人の勝手だもの。

 それにしても、一人芝居でひとつの作品が作られるなど誰が考えただろう。映像の美しさや技術はこれをしのぐものが出てくるかもしれないが、90分の上映時間をほぼ一人で演じきる大胆さこそがこの映画の魅力だし、映画史上に残る試みだと言える。カメラワークが素晴らしく、地球を俯瞰する第三者的な視点になったかと思えば、ヘルメットの中にいつしか入り込む主観ショットになり、それが再び外に出て人物の動きを追っていく。それが長回しのワンシーンという大胆さ。ステーションの中を異動する場面や、血液や涙、炎が空間を漂う無重力状態の表現にも驚く。気密服を脱いだ主人公が胎児のようなポーズでステーション内に浮かぶ場面の美しさ。どうやって撮ったのだろうと素直に驚く。地球に帰還したヒロインが地面に立ち上がる姿がなんと感動的なことか。ただ立ちあがるだけなのに。

 私事だが、僕はこれを観た日、モーレツに落ち込んでいた。全編を観終わって、僕はとんでもなく勇気付けられた。それはアクション映画を観た男性が妙に興奮するようなものとは違う。それは、これ程の危機に陥りながら生きる為に人は行動できる…ということ。しょせん映画は虚構だとわかってるし、単館系を好む僕が日頃敬遠しているハリウッド映画なのも重々わかっている。でもヒロインが直面する危機や困難に比べたら、今自分が悩んでることなんて実は大したことないじゃないか。素直にそう思ったのだ。映画って観る人の心持ちで印象が大きく変わることがある。それも観客の勝手ではあるけれど、そんなブルーだった気持を前向きにさせてくれたのは"映画の力"だし「ゼロ・グラビティ」の魅力。それは疑う余地もない。

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エンダーのゲーム

2014-01-26 | 映画(あ行)

■「エンダーのゲーム/Ender's Game」(2013年・アメリカ)

監督=ギャヴィン・フッド
主演=エイサ・バターフィールド ヘイリー・スタインフェルド ハリソン・フォード ベン・キングズレー

 オースン・スコット・カードの原作は1985年に書かれたSF小説。映画化の企画は何度か出たが、映像化する技術の問題から見送られてきたと聞く。そしてCGを用いればたいていのものは撮れる現代に、満を持してディズニーが映画化に踏み切ったということだ。しかしディズニーはエドガー・ライス・バロウズ原作のSF小説を映画化した「ジョン・カーター」で損失を出したばかり。「スターウォーズ」公開前にSF映画の実績をつくろうと必死なのでは・・・というようにも見える。でも僕ら世代の映画ファンならディズニーはかつて「トロン」という先駆的なSF映画を世に送り出した実績がある。「ブラックホール」という珍品こそあったけど、最近なら「ウォーリー」という本格SFテイストの作品があったではないか。実績はある。決して臆することはない。さて、SF文学賞であるヒューゴー賞を受賞した原作が現代SFX技術でどう映像化されるのか。

 人類はアリ似の昆虫型エイリアンの襲来を受け、ひとりのパイロットによる英雄的活躍でその侵攻を退けた。再度の襲撃に備えるべく軍は優秀な能力の少年をスカウトしていた。主人公エンダーは人口抑制で子供の数が制限された中、許可を受けて生まれた"サードチルドレン"。エンダーは相手の気持ちを理解するおとなしい少年だが、ときに攻撃的な一面をみせる。彼の訓練の成績やゲームの腕前を妬む子供達からのいじめに対しても、二度と同じ事をされないように徹底的に痛めつける。やがて彼は評価され、軍の訓練施設に入ることになる。チームプレイが要求される場所だが、敢えて上官は彼を孤立させようとして反応を見ていた。ストレス発散のために与えられたゲームの中で、エンダーは昆虫型エイリアンと不思議な光景を目にする。次々に難関をクリアして、指揮官としての才能を開花させていくエンダー。ついにバトルスクールの最終段階に進んだ彼は、ヴァーチャルでの宇宙戦を指揮する訓練を仲間とともに開始する。再度の襲来を防ぐため軍が選んだのは、相手の母星への先制攻撃。エンダーはその作戦を指揮して作戦を成功させられるのか。

 「僕は戦いたくないんだ」と言うサードチルドレンが主人公であるこの映画。あのアニメに影響を与えたのはこのSF文学だったのか、と気付かされる。訓練施設内のチームバトルの場面が面白い。無重力空間にどれだけ適応してミッションをクリアするかが試されるのだが、エンダーのチームが大胆な作戦で勝ち進む様は、上官のハリソン・フォードと同じように観ているこっちまでわくわくしてくる。物語全体に伏線が張り巡らされていて無駄なエピソードがないのもいい。世間ではお話がダイジェストのようだと言われているけれど、訓練施設の場面をとっとと終わらせないとものすごい上映時間になってしまうだろう。前線基地へ行ってからのクライマックスは、作戦に関わる様々な人々の思いが交錯してますます複雑になる。伝説の英雄が全身刺青のマオリ族という設定もいいね。

 この映画が今製作されたのは、この2010年代とエンダーたち少年の生きる環境が近づいてきたからだ。ビデオゲームに興じる少年達。彼らのデジタルへの適応力とその腕前はファミコン世代の僕らとは比べものにならない。そして陰湿ないじめや競争社会へのストレス、すぐにキレてしまう傾向・・・。まさに今の子供たちだし、未来はもっとその傾向は強くなるだろう。そして背筋に寒気が走ったのは、その少年少女のゲームへの適応力と子供特有の残虐な心を戦争に使用しているという、大人たちの、いや未来社会の恐ろしさ。80年代にこの原作小説が書かれたことに観ていて驚いてしまう。エンダーを演ずるエイサ・バターフィールド君は知的な雰囲気がいい。「縞模様のパジャマの少年」の無垢なイメージを保ちつつ成長してるのは嬉しいね。「ヒューゴの不思議な発明」を観ていないのでちょっと興味が出てきた。共演の二人の少女も彼を支える素敵な役柄。「トゥルー・グリット」のお転婆娘ヘイリー・スタインフェルドはかっこいいし、優しいお姉ちゃん役は「私の中のあなた」の次女アビゲイル・ブレスリン。


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キリングゲーム

2014-01-23 | 映画(か行)

■「キリングゲーム/Killing Season」(2013年・アメリカ)

監督=マーク・スティーブン・ジョンソン
主演=ジョン・トラボルタ ロバート・デ・ニーロ マイロ・ヴィンテイメリア

 ユーゴスラビアでの紛争は歴史と人々の心に大きな傷を残した。民族浄化の名の下で行われた残虐な行為。イギリス映画「ウェルカム・トゥ・サラエボ」は、その惨状を伝えようとするジャーナリストの戦いを描いた映画。インサートされるニュースフィルムに背筋が凍る。これはまぎれもない現実。そんな紛争地帯での出来事を、現代に生きる僕らはそこで何が起こっているのかに無関心であってはならない。映画を観るたび、「現代史」を学ぶ必要性をとても感じる。今回の「キリングゲーム」に登場する二人の男は、そのユーゴの紛争で出会った。ひとりは元セルビア兵士コヴァチ(ジョン・トラボルタ)、もう一人は退役したアメリカ軍人フォード(ロバート・デ・ニーロ)。

 虐殺を行った組織の一員であるセルビア兵は米兵によって次々に処刑されたのだが、コヴァチはとどめを刺されることなく一命をとりとめた。コヴァチは以来、自分を殺さずに置き去りにしたアメリカ兵フォードを探し続けていた。既に退役しているフォードは、アパラチア山脈の山小屋で世間を離れて孤独に暮らしていた。コヴァチはフォードに近づき、親しく酒を酌み交わした。翌日鹿狩りに行くことになった二人だが、コヴァチの銃口はフォードに向けられる。そして二人の生きるか死ぬかの駆け引きが始まった・・・。

 この映画の根底に流れているのは"反戦"。戦争の狂気から悲劇を味わったコヴァチの経験、ボスニアに派遣されて見た惨状を忘れたいフォード。個人的な怨みから個人に報復するコヴァチの行動が、どうも今ひとつ合点がいかない。だが二人の形勢はめまぐるしい逆転の連続で、そんな理屈はどうでもよくなってくる。それに残虐描写とまではいかないが、観ているこっちまで「痛っ!」と顔をしかめてしまうような場面が続く。矢で射抜かれたふくらはぎを痛めつける場面や、射抜かれて痛々しい傷が残る頬に塩を混ぜたレモン汁を浴びせかける場面。痛々しい叫び声が90分の上映時間の中何度も響く。その応酬で立場がコロコロ変わるものだから、日本の配給会社は「ゲーム」などと題してしまった。その裏にある二人の戦争と祖国への思いを考えると、殺しを楽しんでいるかのようなタイトルはいかがなものか。しかし、そんな場面ばかりが印象に残ってしまって、最後のメッセージが薄れるという観客は確実にいると思うんだよね。映画は最後に急に人間ドラマとしての温かみを感じさせる。90分の短い上映時間の中でのギャップだが、それで語れることは決して悪いことじゃない。

 映画ファンになってから、ロバート・デ・ニーロ出演作は映画館でたくさん観てきた。「キリングゲーム」がちょっと嬉しいのは、セルフパロディとも思える場面があるところ。山小屋で懸垂しながら体を鍛えてるデ・ニーロは「タクシー・ドライバー」みたいだし、写真を撮るために鹿を追ったり戦争の悲劇を引きずったりする主人公は「ディア・ハンター」みたいだ。長いこと映画ファン続けるとこういう見方をしてしまうんだよな。劇中、デ・ニーロが語る祖父の懺悔エピソードと、ジョニー・キャッシュのDon't Take Your Guns To Townが印象的。

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ナチュラル・ボーン・キラーズ

2014-01-13 | 映画(な行)

■「ナチュラル・ボーン・キラーズ/Natural Born Killers」(1994年・アメリカ)

監督=オリバー・ストーン
主演=ウディ・ハレルソン ジュリエット・ルイス トミー・リー・ジョーンズ

 正直言って、タランティーノ自身が撮るべき題材だと思った。「トークレディオ」でメディアを扱ったオリバー・ストーンは、暴力とスキャンダルを売り物にしようとするメディアの悪(ここではロバート・ダウニーJr扮するレポーターに象徴されている)を徹底して描き、殺人カップルが英雄化されてゆく様を撮りたかったのだと思われる。

 日本でもオウム報道をめぐってTVメディア自体がワイドショー化し、世論を感情が支配するまでに至った事が記憶に新しいので、興味深い部分ではあった。しかし、原案のタランティーノの思惑は、人間本来が持つバイオレンスにあり、それを斬新な映像表現で描くことにある。前半、ジュリエット・ルイスとウディ・ハレルソンが出会うくだりをコメディ番組の形で描く演出で、きわどさを笑いとばしているのはタランティーノのアンディアに違いあるまい。僕が思うに、タランティーノが撮ることで後半のメディアの悪は”バッカじゃないの”てな風に笑いとばされ、見ている側には暗示的に訴えることになっていただろう。

 ストーン演出により、ロバート・ダウニーJrの過剰な熱演となったが、タランティーノならばおそらく彼のコメディセンスが発揮されるものとなったのではないか。ストーンが狙ったのは”現実が映画を越えている現代”を目一杯フィルム込めることだった。そのことで後味の悪い殺人映画と化したのである。

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Trans City feat. 初音ミク

2014-01-11 | Weblog
正月に大分に帰省した際に、別府市で開催中のTrans City feat.初音ミクに行ってきた。
湯の町別府を訪れた人々に楽しんでもらおうという企画で、太っ腹なことに入場無料。
会場のメインは360度映像を観るシアター。それに物販コーナーとボカロを説明した展示コーナーだ。
正直展示は物足りなさを感じるけれど、入場無料のイベントだもん、これでも頑張ってる方ではなかろうか。

開催にてしばらく経つし、時間帯も早かったのでお客さんはそれ程多くなかったが、
ミクのバックプリントが描かれたジャンパー着た気合いの入った少年もいたり、
プレスの取材も入っていていた。



展示コーナーでは等身大のミクさんがお出迎え。

イベントで使用されているビジュアルはこんな感じ。

湯の町別府をPRされている。シアターの映像で使われた楽曲のCDは完売。

シアターは巨大なパオ(モンゴルの異動住居)みたいな外観で、
まるい天井に映される映像をでっかいビーズクッションに寝転がって鑑賞する。
この日は寒かったから膝掛けでも欲しいところだったけど、多分あったら寝てしまうかもw

撮影はシャッター音が出ないこと、フラッシュを使わないことを条件にオッケーだった。





背景が和室のこの映像では部屋の様子が360度描かれている。もちろん頭上で映像が映される演出も。
また一点消去の構図は引き込まれるね。


こんなどアップでミクさん見られてウインクのひとつでもされたら、
さっきの少年はメロメロだろうな。

なかなか楽しいイベントでございました。

【初音ミク】Asterism【PV】 (TRANS CITY Theme Song)


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ジャンゴ 繋がれざる者

2014-01-10 | 映画(さ行)

■「ジャンゴ 繋がれざる者/Django Unchained」(2012年・アメリカ)

●2012年アカデミー賞 助演男優賞・脚本賞
●2012年ゴールデングローブ賞 助演男優賞・脚本賞

監督=クエンティン・タランティーノ
主演=ジェイミー・フォックス クリストフ・ヴァルツ レオナルド・ディカプリオ サミュエル・L・ジャクソン

 タランティーノ監督作はどれを観ても過去の映画作品、映画人への愛情と敬意に満ちている。大きな影響を受けていると言われるのがマカロニウエスタン。お若い映画ファンはさすがにご存じないだろうが、ハリウッドで人気のあった西部劇をイタリアが商魂たくましく量産していた時代があったのだ。本家アメリカ作品に見えるように役者の名前も英語ぽく表示したり、アメリカでまだブレイクしていなかったクリント・イーストウッドを主役に起用したりする。だが、やたら暑苦しくて脂ぎった男たちがあまた出演しているし、復讐劇や残酷描写が多く洗練されたカッコよさとはほど遠いので、明らかに本場ハリウッド映画とは違う。しかしその自由奔放な発想(保安官バッヂが手裏剣のように宙を飛び、棺桶に隠されたマシンガンが炸裂するetc)と、大胆な構図のカメラ(目のアップだとか)、独自の美学は多くの観客を熱狂させ、ついにはハリウッドから西部劇スタアが出演するセルジオ・レオーネ監督作「ウエスタン」が製作され、フランコ・ネロやジュリアーノ・ジェンマなどスタアを誕生させるに至るのだ。タランティーノはオールタイムベスト作品にマカロニウエスタンの「続・夕陽のガンマン 地獄の決斗」と本家ハリウッドの「リオ・ブラボー」、2本の西部劇を挙げている。西部劇はタランティーノが撮るべくして撮った題材なのである。

 主人公の黒人青年ジャンゴは、公には歯科医を名乗るドイツ人賞金稼ぎシュルツによって束縛された奴隷から自由人となる。ジャンゴには奴隷として売られていった妻ブルームヒルダがいた。シュルツは仕事を手伝ってくれたら、奥さんを探そうと約束する。二人のコンビは次々にお尋ね者を射殺する大活躍。そして探していた妻がムッシュ・キャンディ(レオナルド・ディカプリオ)の屋敷に売られたことを突き止める。二人は黒人奴隷による拳闘(マンディンゴ)のファイターを探す売人と偽ってキャンディに近づく。ジャンゴはヒルダを見つけ出すのだが・・・。

 この映画には監督が愛したマカロニウエスタンのテイストが注ぎ込まれている。まず映画冒頭は同名の主人公が登場する名作「続・荒野の用心棒」の主題歌Djangoが、まるでこの映画に書き下ろされたかのように流れる。これを聴くだけで、リアルタイムでそうした映画を観てない僕らでさえ映画の世界に引き込まれる気がする。
Django (Italian Version) Roberto Fia

馬車に乗る医師として登場するシュルツは、「星空の用心棒」へのオマージュだったりする。血しぶきどころか肉片も飛び散る銃撃シーンは、タランティーノ映画らしい描写。しかし、「ジャンゴ 繋がれざる者」のストーリーは、マカロニウエスタンお得意の復讐劇ではない。これは絶体絶命の危機を乗り切って愛する女性を守り抜くラブストーリーであり英雄物語だ。ド派手な爆破シーンからジャンゴが現れるラストシーン、もうこれはアメコミのヒーローのようだった。思えばこれまでのタランティーノ映画は群像劇が多く、一匹狼の主人公は「キル・ビル」「ジャッキー・ブラウン」など女性ばかりだった。シュルツというバディこそいるが、男性のヒーローが描かれるのはこれが最初だ。また黒人ヒーローが白人の悪党をやっつける物語は、ブラック・スプロイテーションと呼ばれた黒人向けアクション映画も好むタランティーノらしいとも言えるだろう。

 だが、この映画でタランティーノは決して南部を支配した白人だけを"悪"と描いた訳ではない。後のKKK団につながる覆面グループや黒人を家畜のように扱う悪役たちは皆白人。これだけで終わればフツーの映画だっただろう。この映画が、他にはない凄みを感じるのは黒人執事スティーブン(サミュエル・L・ジャクソン)の存在だ。差別や悪事に走る白人に与する黒人がいるというポイントだ。この映画が製作された2012年はアメリカ大統領選挙の年だった。オバマ大統領とロムニー候補の対決は、変革と保守の対立、しかも人種対立すら煽りかねない場面すら感じられるものだった。オバマ大統領はこんな白黒つけたがった風潮を何とか収めようとしているようだった。「ジャンゴ」は白人と黒人の対立を描いたものではない。この映画で線が引かれたのは人を人として扱うことができるのかという点での善と悪。暴力的な描写こそあるが根底に流れるのはヒューマニズムなのだ。傑作とされるタランティーノ監督の「パルプ・フィクション」は確かに面白かったが、僕は人の死を軽々しく扱う描写がどうしても好きになれなかった。それと比べたら「ジャンゴ」は映画人としてのタランティーノが、偏った趣味嗜好を表現の手段として用いながら、人間を描ける映画人になったという作品とも思えるのだ。

映画『ジャンゴ 繋がれざる者』日本版予告編



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怒りの荒野

2014-01-09 | キル・ビルのルーツを探せ!
「キル・ビル」のルーツを探せ!(その34)★マカロニウエスタン

■「怒りの荒野/I Giorni Dell'ira」(1967年・イタリア=西ドイツ)

監督=トニーノ・ヴァレリ
主演=ジュリアーノ・ジェンマ リー・ヴァン・クリーフ アンドレア・ボシック

 「キル・ビル」は主人公の復讐劇であるとともに、師弟対決がクライマックスの大きな要素となっている。タランティーノ監督はマカロニウエスタンに大きな影響を受けている。「キル・ビル」では「vol.1」「vol.2」ともにマカロニウエスタン映画のサントラ楽曲が数多く使われ、ついには「ジャンゴ 繋がれざる者」で西部劇を撮っている。マカロニウエスタンは「キル・ビル」同様に復讐劇が多い印象があるが、今回取りあげる「怒りの荒野」の見どころは師弟対決。イタリア製西部劇の中でも秀作とされる一本だ。

 私生児として生まれたスコット(ジュリアーノ・ジェンマ)は町の人々に虐げられて暮らしていた。銃がものを言う時代から法によって秩序が保たれる時代にさしかかっていた。その町へ凄みのあるガンマン、タルビー(リー・ヴァン・クリーフ)がやってくる。自分を手伝ってくれたスコットをタルビーが酒場でねぎらおうとしたことからトラブルが起こる。タルビーは正当防衛を認められたが、スコットも町に居づらい状況になってしまう。スコットはタルビーを追い、銃を教えてくれと頼み込む。やがてスコットは早撃ちガンマンに成長することになる。次第に町を牛耳るタルビーは判事や保安官ら町の実力者たちともめ始め、ついにはスコットの恩人マーフを殺害。ついにスコットは師であるタルビーと対決することを決意する・・・。

 ブライドとビルは殺し屋の師弟関係にして元恋人。それが殺しあうことになる「vol.2」のクライマックスは、緊張と切なさといろんな感情を握りしめる名場面となっている。「vol.1」の青葉屋の場面では、リズ・オルトラーニが手がけた「怒りの荒野」テーマ曲が使われている。また、この曲は「ジャンゴ 繋がれざる者」でも使用されているだけに、タランティーノ監督はさぞお気に入りなのだろう。

 「怒りの荒野」が面白いのは、タルビーがスコットにガンマンとしての心構えを教えていく様子だ。その1 他人にものを頼むな /その2 決して他人を信用するな/その5 傷を負わせたら殺せ。さもないと自分が殺される・・・といった"教訓"10箇条がひとつずつ語られる。「ベストキッド」のミヤギ翁の教えにしても、「007/死ぬのは奴らだ」でソリティアに施す愛のレッスンにしても"その1""その2"と進むたびにわくわくしてくる。観ている僕らも次は何を教わり、それが映画の展開にどう関わっていくのかが気になり、「怒りの荒野」に引き込まれてしまうのだ。それにつけてもカッコいいのは、リー・ヴァン・クリーフ。馬上から睨みつける登場シーン、見事なガンファイト。冷静さを失わず、自信にあふれ、狡猾で、常に紳士的。町に建てたカジノ付きの酒場は何とも悪趣味で笑えるけれど、そのダサさがまた素敵じゃないか。



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tak's Movie Awards 2013

2014-01-01 | tak's Movie Awards
中学3年の年末に友達とノリで年間ベストを雑誌の真似して選んでから33年。いち映画ファンによる映画愛表現の手段として、今年もべスト作品を選出します。世間が一緒に盛り上がったり、アツくなったりする出来事が多かった印象の今年。ドラマから生まれた流行語や東京オリンピック招致、経済政策や改憲論、法案の賛否・・。物事に関心をなくしたらいろんな意味で終わりだな、というのを痛感した1年でもあったかな。そんな2013年に観たすべての映画から、私takが選んだ私的映画賞がこちら。国際映画賞の結果なんぞ関係なく、あくまでも個人としてグッときたかが基準です。(昨年の結果はこちら

★対象は2013年に観たすべての映画(劇場、DVD、VTR、地上波、BSすべて含む)。新作、旧作を問わない。
★劇場公開することを前提に撮られた映画を対象とする。いわゆるVシネマ、OVAなどビデオリリース目的のものは含まない。

■作品賞=「タイピスト!/Populaire」(2012年・フランス)

これっ!こういう映画が観たかったんだよ!。エンドロールの後で思わず拍手。楽しくって、ロマンティックで、スリリングで、わくわくして、ドキドキして。そのまんまの勢いでシアターを出て、映画館スタッフに挨拶して帰っちゃうくらいの楽しい気持ちになれた(笑)。レトロな色彩、素敵な役者、クラシック映画への愛。この映画の言葉を借りるなら、ビジネスで映画をつくるのがハリウッド、愛でつくっちゃうのがフランスなのかも?

今年の10本
「かぐや姫の物語」(2013)
「風立ちぬ」(2013)
「人生、ここにあり」(2008)
「ジェーン・エア」(2011)
「タイピスト!」(2012)
「パリの恋人」(1957)
「マリー・アントワネットに別れを告げて」(2012)
「許されざる者」(2013)
「ル・アーブルの靴みがき」(2011)
「ローマでアモーレ」(2012)

■特別賞(ベストクラシック)=「パリの恋人」(1957)

「スクリーンビューティーズ」と題された全国規模の特集上映で、今年はヘプバーン、ドヌーブ主演作のデジタルリマスター版がわが街のスクリーンに(嬉)。恥ずかしながら「パリの恋人」は初鑑賞。くーっ!この世にはまだこんな素敵な映画があるんだ、と大感激の2時間。貴重な機会、ありがとうっ!思えば中学時代からオードリーの主要作はほぼ映画館で観ている。

■監督賞=宮崎駿 「風立ちぬ」(2013)

今年引退を表明した宮崎駿監督。アニメでしかなしえない見事な描写とファンタジー。戦前戦中の不安な時代を写し取った見事な描写。監督が込めた空への憧れ。他の誰にこんな作品がつくれるだろう。そう思いながらスクリーンに向かい、ユーミンのひこうき雲が流れた後。スクリーンのこちら側に残るのは、何とも言えない切なさ。僕は席をしばらく動けなかった。

今年の10人
アキ・カウリスマキ 「ルアーブルの靴みがき」(2011)
石井裕也 「舟を編む」(2013)
今村昌平 「復讐するは我にあり」(1979)
ウディ・アレン 「ローマでアモーレ」(2012)「人生万歳!」(2009)
クエンティン・タランティーノ 「ジャンゴ 繋がれざる者」(2012)
スタンリー・ドーネン 「パリの恋人」(1957)
高畑勲 「かぐや姫の物語」(2013)
ベン・アフレック 「アルゴ」(2012)
宮崎駿 「風立ちぬ」(2013)
李相日(リ・サンイル) 「許されざる者」(2013)

■主演男優賞=テレンス・スタンプ 「アンコール!!」(2012)

愛する妻の死後、彼女が参加していた高齢者コーラスグループで歌うことになった頑固爺さんの一大決心。怪しい変な役が多かったテレンス・スタンプ(僕がそういうものしか観ていないせい?)が、嫌だけど愛すべき爺さんを好演。クライマックスで歌うのは、ビリー・ジョエルのLullabye (Goodnight My Angel)。それは不器用な男の子守歌。

今年の10人
アンソニー・ホプキンス「ヒッチコック」(2012)
アンドレ・ウィレム「ルアーブルの靴みがき」(2011)
ダニエル・ディ・ルイス「リンカーン」(2012)
テレンス・スタンプ「アンコール!」(2012)
トニー・レオン「グランド・マスター」(2013)
フレッド・アステア「パリの恋人」(1957)
マチュー・アマルリック「チキンとプラム」(2011)
松田龍平「舟を編む」(2013)
ラリー・デビッド「人生万歳!」(2009)
渡辺謙「許されざる者」(2013)


■主演女優賞=グレン・クローズ 「アルバート氏の人生」(2011)

今年は素敵なフランス女優さんやベテラン勢の貫禄の演技、体をはった熱演に出会えて素敵な年だった。2013年を語る上で選ぶならデボラ・フランソワ嬢かもしれないが、主演賞に選ぶ上ではやはりグレン・クローズ。舞台でも演じ続けた難役を自ら製作した映画でも演じきったその心意気には心底感動。あの頃「危険な情事」でスゲーと思ったけど、「アルバート氏の人生」は年齢を重ねた今だからできるいい仕事。

今年の10人
オードリー・ヘプバーン「ティファニーで朝食を」(1961)「パリの恋人」(1957)
カトリーヌ・フロ「大統領の料理人」(2012)
グレン・クローズ「アルバート氏の人生」(2011)
田畑智子「ふがいない僕は空を見た」(2012)
壇蜜「わたしの奴隷になりなさい」(2012)
デボラ・フランソワ「タイピスト!」(2012)
ヘレン・ミレン「ヒッチコック」(2012)
ミア・ワシコウスカ「ジェーン・エア」(2011)
宮崎あおい「舟を編む」(2013)
レア・セドゥ「マリー・アントワネットに別れを告げて」(2012)


■助演男優賞=クリストフ・ヴァルツ 「ジャンゴ 繋がれざる者」(2012)

マカロニウエスタンへのオマージュに満ちあふれたタランティーノ監督作で、主人公ジャンゴがかすむような存在感と印象を残した名演。ウエスタンではよくある師弟関係、バディ的な男の友情をこの21世紀に再現。この役柄、個人的には「イングロリアス・バスターズ」よりも大好き。

今年の10人
アラン・リックマン「モネ・ゲーム」(2012)
板尾創路「私の奴隷になりなさい」(2012)
柄本明「許されざる者」(2013)
加藤剛「舟を編む」(2013)
ケビン・コスナー「マン・オブ・スティール」(2013)
クリストフ・ヴァルツ「ジャンゴ 繋がれざる者」(2012)
トミー・リー・ジョーンズ「リンカーン」(2012)
三国連太郎「復讐するは我にあり」(1979)
モーガン・フリーマン「オブリビオン」(2013)
ロベルト・ベニーニ「ローマでアモーレ」(2012)


■助演女優賞=ジュディ・デンチ 「007スカイフォール」(2012) 「ジェーン・エア」(2011)
 
ダニエル・クレイグ扮するやんちゃなボンドを見守る上司Mは、大活劇たる「007」に人間ドラマの風格を与えた。「ジェーン・エア」の家政婦頭役は貫禄だった。それにしてもジュディ・デンチがコスチュームプレイ的時代劇に出演すると、"エルロイ大おばさま"(「キャンディ・キャンディ」)と呼びたくなるのは僕だけだろか?(笑)

今年の10人
アンドレア・ライズボロー「オブリビオン」(2013)
エレン・ペイジ「ローマでアモーレ」(2012)
カティ・オウテイネン「ルアーブルの靴みがき」(2011)
ゴルシフテ・ファラハニ 「チキンとプラム」(2011)
サリー・フィールド「リンカーン」(2012)
ジェマ・アータートン「アンコール!」(2012)
ジュディ・デンチ「007スカイフォール」(2012)「ジェーン・エア」(2011)
ジュリアン・ムーア「キャリー」(2013)
ダイアン・クルーガー「マリー・アントワネットに別れを告げて」(2012)
ペネロペ・クルス「ローマでアモーレ」(2012)


■音楽賞=ヘンリー・マンシーニ 「ティファニーで朝食を」(1961)

毎年旧作からばかりセレクトしている気がするが、それは本当に映像と共に旋律が心に残る映画音楽が近頃少ないからだ。今改めて観るとムーンリバーのメロディが、数多くのヴァリエーションを施されて映像を彩っている。それをお洒落に使いこなすブレイク・エドワーズ監督のセンスも素敵。

今年の10人
梶浦由記「魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語」(2013)
ガブリエル・ヤレド「大統領の料理人」(2012)
ジョージ・ガーシュイン「パリの恋人」(1957)
ジョン・ウィリアムズ「リンカーン」(2012)
高見優「図書館戦争」(2013)
ダニー・エルフマン「ヒッチコック」(2012)
M83「オブリビオン」(2013)
久石譲「風立ちぬ」(2013)「かぐや姫の物語」(2013)
ヘンリー・マンシーニ「ティファニーで朝食を」(1961)
ロブ&エマニュエル・ドルランド「タイピスト!」(2012)


■主題歌賞=secret base 君がくれたもの / 本間芽衣子(茅野愛衣)、安城鳴子(戸松遥)、鶴見知利子(早見沙織) 「劇場版あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない」(2013)

テレビシリーズのエンディングテーマだけに、厳密には映画主題歌とは言えないかも。でもこの曲が流れた瞬間に、息が詰まる程に胸が締め付けられたのは、この作品に対して感動している純粋な気持ちに他ならない。この作品に再会できた幸福な夏の終わり。

今年の10曲
Lay Your Head Down/Sinead O'Connor「アルバート氏の人生」(2011)
Moonriver「ティファニーで朝食を」(1961)
Oblivion (feat. Susanne Sundfor) / M83「オブリビオン」(2013)
Only The Young / Journey 「ビジョン・クエスト青春の賭け」(1985)
secret base 君がくれたもの / 本間芽衣子(茅野愛衣)、安城鳴子(戸松遥)、鶴見知利子(早見沙織) 「劇場版あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない」(2013)
Skyfall / Adelle 「007 スカイフォール」(2012)
Unfinished Song / Celine Dion「アンコール!」(2012)
いのちの記憶/二階堂和美「かぐや姫の物語」(2013)
早春物語/原田知世「早春物語」(1985)
ひこうき雲/荒井由美「風立ちぬ」(2013)


■ベストアクション映画=「ラスト・スタンド」(2013)

アーノルド・シュワルツェネガー復帰主演第1作は、派手な見せ物CGやドンパチやるだけがハリウッド映画じゃないことを、静かに示してくれるアクション映画。最近のアメリカ映画にはないヒーロー像が嬉しい。正月映画だった「007/スカイフォール」と迷ったが、スカッとするアクション映画となればこっちに軍配。

■ベストコメディ映画=「ローマでアモーレ」(2012)

地中海の陽光を浴びたアレン先生、最近のおとなしめの作風から一転。小洒落たセックスコメディの快作をみせてくれました。恋の指南役アレック・ボールドウィン、小悪魔エレン・ペイジ、みーんな魅力的。

■ベスト恋愛映画=「ティファニーで朝食を」(1961)

奔放な少女が窮屈と思っていた愛を受け入れるラストシーンだからこそ恋愛映画として成立している。ほんとうはホリーはまたどっかに行っちゃうかもしれないのに。それでもホリー・ゴライトリーは永遠の憧れの女性。

■ベストミステリー/サスペンス=「アルゴ」(2012)

ド派手な映画にばかり出ている役者という印象しかなかったベン・アフレック。いやはや、おみそれしました。でっちあげ映画撮影による救出劇は、シンプルな題材なのに観ていてハラハラ。そして根底に流れるのは映画への愛情。

■ベスト人間ドラマ=「許されざる者」(2013)

クリント・イーストウッド監督・主演の名作を同じ年の日本に翻案した意欲作。オリジナル以上に説得力を増したストーリーは、僕らに真っ正面から問いかける。悪人って何なのか。何が許されることで、何が許されないことなのか。

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Greatest Albums(その41) Adventures/The Square

2014-01-01 | 僕のGreatest Albums
 今回はザ・スクエアの「アドベンチャーズ」。スクエアと言えば伊東たけしが演奏していたリリコン。後にウインドシンセと形を変えて市民権を得るけども、あの艶やかな音を真似しようとコピーバンドやってた人々はいろいろ苦労したことだろう。キーボード担当だった僕ももちろんその一人。先輩はDX-7で似た音を作ろうと苦心していて、ステージではショルダーキーボード(MIDIコントローラー)で演奏していた。僕はというと、実はモノフォニックのシンセにエフェクターかけて使っていた。機種はヤマハのCS-01。当時1万円程度で購入できたものだけど、これを肩からさげて弾くのがその後の僕のスタイルとなった。これは、ブレスコントローラーというオプションがあって、息を吹く強さで音量やアタックをコントロールできた。みんなはリリコンをどう再現していたのだろう?。

 僕はフュージョンというジャンルはちょいと苦手だった。それはインストロメンタルだからではなく、技巧を駆使した演奏をしているのだから気軽に聴くことはできないから。演奏者に申し訳ないのだ。高校時代の僕はそう思っていた。その演奏の技巧をきちんと観賞できないといけないような気がしていたのだ。クラシックのソリストのテクニックがすごいことを理解しなければ・・・というのと同じ感覚。だから、当時僕はカシオペアが大の苦手であった。すごいし、かっこいいのもわかるけど、僕はそれを理解できるハイソな鑑賞者ではない・・・みたいな。だから周りの友達が聴いていたカシオペアも高中正義も苦手だったなぁ。

 そんな僕が突然フュージョンというジャンルに足を踏み込んだのはザ・スクエアから。曲はもちろん、サントリーのCFで使われた「All About You」。そしてそれを収録したアルバム「Adventures」。スクエアは技巧派フュージョンというよりも、ポップなインスト曲としての印象が強いので、とっても僕には入りやすかった。大学で音楽系サークルに所属してからは、友達といろいろコピーした。

 他のアルバムには、後に代表曲となる「truth」を始めとしていい曲はたくさんある。スケール感のあるイントロとポップなメロディーが印象的な「Omens Of Love」も大好きだった。実はこの曲、小泉今日子のアルバムにヴォーカル入りヴァージョンが収録されている。僕は選曲会議に出したけど「アイドルなんてね」と却下されたっけ。



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