Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

ミックマック

2010-12-31 | 映画(ま行)

■「ミックマック/Micmacs A Tire-Larigot」(2009年・フランス)

監督=ジャン・ピエール・ジュネ
主演=ダニー・ブーン アンドレ・デュソリエ ドミニク・ピノン ジュリー・フェリエ ジャン・ピエール・マリエル

 ジャン・ピエール・ジュネ監督が「デリカテッセン」で初めて日本に紹介されたとき、風変わりな作風の監督が出てきたなぁと思ったものだ。彼の作品には世間からどこかズレたはぐれ者たちが登場する。でも彼らを見つめる監督の視線は常に愛情を感じるし、どれも観ていて元気をくれる映画なのだ。世間からズレた者を描く監督というと筆頭はティム・バートンだろう。しかしバートン監督の近頃の作品はハリウッド映画の枠に強引にハメられている印象がぬぐえない。「エド・ウッド」や「シザーハンズ」のような斬新で自由な発想から生まれた映画ではなくなってきている。ジュネ監督もハリウッドで一度だけ「エイリアン4」を監督している。ロン・パールマンを始めお気に入りの俳優こそ起用していたが、ジュネ監督らしさはちっとも感じられない映画でしかなかった。以来、監督は祖国フランスでメガホンを撮り続けている。ヨーロッパでしか撮れなくて、しかもジュネらしさを十分に発揮できる映画たち。この「ミックマック」を観て思うのは、この人本当に好きな題材を好きなように撮っているんだろうな、ということだ。

 映画ファンが唸るような冒頭のプレタイトルが素晴らしい。ビデオショップに勤める主人公(ダニー・ブーン)は、発砲事件に巻き込まれてしまう。ここで彼がテレビで観ている映画がハンフリー・ボガードとローレン・バコール主演の「三つ数えろ」ってところがいい。しかも台詞を画面にあわせて喋ってる熱の入りよう。そして銃弾を受けて倒れたところからタイトルが始まるのだが、これが往年のハリウッドスタイル!モノクロ画面に雲が流れてやたら装飾された文字が俳優やスタッフの名を記していく。ここまででクラシック映画好きはもう嬉しくなる。入院中に家も職場も失った彼は、廃品回収で生活しているホームレスのような集団と暮らし始める。ある日、彼は自分が受けた銃弾の製造メーカーと、父親が爆死することになった地雷を製造した武器メーカーを見つける。そして彼は仲間の助けを借りて、武器商人たちに復讐を企てる・・・。

 人間大砲や計算機、軟体女など特殊なキャラばかりのメンバーがそれぞれの得意を活かして、ふたつの企業を罠にかける様は奇想天外で実に面白い。武器メーカーの悪役二人もやたら人間くさい人物で、どこか憎めないのも観ていて楽しいところ。二人の社長の拉致に成功して、これまた面白い復讐を成し遂げる。結末は観てのお楽しみとして、これまでのジュネ作品の中でも娯楽に徹した印象をもつ本作。痛快で、それでいて幸せな気持ちにしてくれる佳作だと思うのだ。

ミックマック [Blu-ray]ミックマック [Blu-ray]

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12月のBGM

2010-12-30 | 音楽
2010年12月に聴いていた愛すべき音楽たち。

■Expressions/竹内まりや
中古盤を買っていたことをすっかり忘れていた。友人に「今度まりやのコンサート行くんだけど予習ができていない」と言われたことで思い出し、こっちも翌日からしばらくiPhoneで聴いていた。僕にとって最もまりやを聴いていたのはアルバム「Variety」の頃。「もう一度」と「プラスティック・ラブ」が特に好きだった。「マージービートで歌わせて」をついつい口ずさむ。どうしてあの頃聴いてた曲は歌詞も見ずに歌えるのだろう。
Expressions (通常盤)

■Making Spirits Bright : Smooth Jazz Christmas/Various
これも中古盤で手に入れたクリスマスアルバム。リー・リトナー、デイブ・グルーシン、アル・ジャロウ、ジョー・サンプルといった豪華な顔ぶれでクリスマスのスタンダードを演奏したオムニバス。聴いていてあまりに心地よいのでクリスマスが過ぎても聴いている・・・。これは来年からも僕のクリスマス定番アルバムになりそうな予感。
Making Spirits Bright: Smooth Jazz Christmas

■Ten Stories 2/甲斐よしひろ
甲斐よしひろが様々なアーティストの楽曲を歌ったカヴァーアルバム。歌謡曲をルーツにもち、一時期ファンクぽい楽曲にも挑んでたし、小室哲哉と組んだこともある訳で、幅広い音楽性がある甲斐さんだからこそ、と思える選曲だ。「戦国自衛隊のテーマ」が何よりも嬉しいけど、「桜坂」や「涙そうそう」がしっとりとしていい感じ。でもスピッツはやっぱり合わない気がするなぁ。これも聴くたび一緒に歌ってる自分がいるのだが。あぁカラオケ行きたい。
TEN STORIES 2

■君は僕に似ている/See-Saw
うちのルーク・スカイウォーカー(11歳)が近頃「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」にハマっている。僕が後で見ようと録りためていたのを、毎日見ていたようでいつしか僕より詳しくなっている。このシリーズはファーストガンダムへのオマージュが数々登場するが、最近そうした場面でルークがニヤッとするようになった。
・・・(汗)
シリーズも最後の方になっていて、近頃この曲がテレビからよく流れてくるんだ。おーい!オレはまだそこまで見てないんだよぉー。
機動戦士ガンダム SEED DESTINY 第4クール EDテーマ 君は僕に似ている
先日は娘レイア(9歳)までもが僕にこう言った。
「ちち、わたしはね、ラクス・クライン派なの。」
お、お前もか!

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12月27日(月)のつぶやき

2010-12-28 | Weblog
18:03 from Twitter for iPhone
毎年恒例、1年間観た映画からベスト作品を選出する個人的映画賞、只今選考中。中学3年から今年でなんと30周年。どこまでバカなんと思うけど、振り返ると自分や時代が見えてくる。1月1日に発表しますっ!http://www5.plala.or.jp/takmovie/awards.htm
by t_somelikeithot on Twitter

ちなみに2009年のベストワンは
「パイレーツ・ロック」

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1月1日まで待っててね。

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12月25日(土)のつぶやき

2010-12-26 | Weblog
20:44 from Twitter for iPhone
昨日はiPhoneがフリーズするし、今日はフレッツがつながらない!うちのフレッツは、週末とか連休に限ってつながらなくなる。どうなっとんねん。現在、iPhoneからツイート中。やっと書き上げた「ノルウェイの森」のレビューがアップできないよぉ。大人しく年賀状の準備せえってことか?
21:15 from Twitter for iPhone
ツイートした途端にフレッツが復旧。ツイート読んだNTT職員が何かした?まさかスパイウェア
by t_somelikeithot on Twitter

という訳で「ノルウェイの森」レビューはアップすることができました。

ネットで水栓の修理を発注しようと見積依頼のメールを出したら、数日後に別の某ネット通販から「フィルター買いまへんか」とメールが来た。うわっ!気持ち悪い!何か見張られてるみたい!まさかスパイウェア?…と一人で騒いでたら、配偶者Mが一言。
「それ、多分私が見た履歴のせいでしょ」
…そっかぁ。オレの履歴は配偶者にチェックされてないやろか、と思ったのであります。
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ノルウェイの森

2010-12-25 | 映画(な行)

■「ノルウェイの森/Norwegian Wood」(2010年・日本)

監督=トラン・アン・ユン
主演=松山ケンイチ 菊池凛子 水原希子 高良健吾 玉山鉄二

 「ノルウェイの森」を初めて読んだのは、社会人になって何年目かの夏のことだった。職場で知り合ったある女性と村上春樹の話になって、お互いまだ読んでいなくって「一緒に読み始めよう。感想を話し合おうよ。」ということになった。僕も彼女も緑と赤の2冊のハードカバーを手にした。
「どこまで読んだ?」「ええっとね。緑の部屋に・・・」
「それ以上先を言うなよ!」「私、思うのよ。直子はね・・・」
そんな会話をお互い日々楽しんでいた。ある日、僕が出先から職場に電話したとき、彼女が出た。用件を伝えた後で彼女は言った。
「・・・読み終わったよ。」
「どうだった?」
僕の問いにやや間があって彼女は答えた。
「私・・・読み終わって、・・・自殺しようかと思ったよ。」
ノルウェイの森に描かれた喪失感。 「ノルウェイの森」は読む人それぞれに心に刻まれる部分が異なる。今までいろんな人とこの本の話をしてきたけど、みんな好きな場面が違うし、様々な疑問を抱いていた。彼女は直子に感情移入したのだ。
「ねぇ、今どこにいるの?」
彼女も彼女なりに抱えているものがある・・・僕は車を停めて海を眺めながら、これまでよりも少し彼女のことを愛おしく思った。

 ・・・そんな昔話はさておき。「ノルウェイの森」 に対しては観る人それぞれに思い入れがある。だから今回の映画化はトラン・アン・ユン監督の見た「ノルウェイの森」。 世間では好意的な評が多いようだが、残念ながら僕にとっては期待した「ノルウェイの森」ではなかった。確かにハードカバー2冊の小説を2時間に収めるのは難しいだろう。映画は主人公ワタナベが直子、緑の間で揺れるストーリーを軸にしている。だが、物語を凝縮しているとはいえ、重要なシーン や要素が大きく欠落しているとしか僕には思えなかった。

 登場人物が死なず、セックスが描かれずやや冷めた印象の初期作品とは違って、「ノルウェイの森」はその禁を破り、生きることと人を愛することに肉薄した物語だ。それ故に人は傷つくこともあり、何かを得て、何かを失うことがある。それが生きていくことだ。原作の冒頭、突然飛行機の中で流れたNorwegian Woodに悲しくなってしまうワタナベは出てこない。映画の結末であれば、結局(かなり唐突に)ワタナベは緑を選び、奇妙な三角関係が終わってめでたしめでたし。でもそれは原作の最後のページからにじみ出てくるような喪失感とはまったく違うものに感じられた。また、直子との性の関わりでは、自分を忘れられたくない一心で記憶に刻み込むかのような直子の緊張感がまったく感じられない。キズキとの関係を告白する長回しの場面はよかったが。

 そして何よりも納得がいかないのが、レイコとワタナベの関係。レイコは、直子のサナトリウムをワタナベが初めて訪れたとき、女性経験の豊富な彼に嫌悪感を示す。しかしだんだんと彼を理解していく、直子を失った喪失感を共有することになるのだ。映画では、唐突にワタナベの元にやってきて「私と寝て」(この台詞は最悪)などど言う。原作でいろんな人が疑問を抱くレイコとのセックス場面は、直子のお葬式を二人でやろう、と悲しみを共有した上でのある種の「ノリ」だったはず。
「ワタナベ君、アレしようよ。」「僕も同じ事を考えていたんですよ。」
映画ではレイコが社会に復帰するための儀式として、ワタナベに「寝て」と頼んだようになっている。しかもワタナベは「本当に寝るんですか」としぶしぶ服を脱ぐ。・・・これはあんまりだ。

 映画全体を包む空気感や日本の自然風景には確かにみるべきものがある。音楽もいい。しかし、これは僕の求めていた「ノルウェイの森」の映画化ではない。エンドクレジットで帰り支度を始めた映画はここ数年では初めてかも。原作に愛を感じている、少なくとも原作で感じたイメージを損ないたくないのなら、僕はお勧めしません。初日に気合い入れて観に行ったのに、ちょっと残念でした。 世界的ベストセラーだけに、原作を尊重した印象を受ける宣伝のうまさに今回は完全にやられました。もちろんひとつの解釈として 、この映画はアリなんだけどね。




コメント (2)
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愛を読むひと

2010-12-16 | 映画(あ行)

■「愛を読むひと/The Reader」(2008年・アメリカ=ドイツ)
監督=スティーブン・ダルドリー
主演=ケイト・ウィンスレット レイフ・ファインズ デヴィッド・クロス レナ・オリン ブルーノ・ガンツ

●2008年アカデミー賞 主演女優賞
●2008年ゴールデングローブ賞 助演女優賞
●2008年英国アカデミー賞 主演女優賞
●2009年ヨーロッパ映画賞 女優賞

※注・結末に触れています
 ケイト・ウィンスレットがオスカー受賞した作品くらいしか予備知識をもたずに鑑賞。「おもいでの夏」みたいな(古っ!)ひと夏の恋の物語だろうと思っていたのだが、それは見事にいい意味で裏切られた。物語の前半(いや3分の1くらいか)は、15歳のマイケルがふとしたことで知り合った女性から性のてほどきを受けるお話。どすこいボディのケイト・ウィンスレットだが、ハリウッド女優のように作り込んだ裸でないだけに、彼女が演ずるハンナが背負った宿命と人生に疲れた様子が伝わってくるようだ。そういう意味ではニコール・キッドマンが降板したのは正解だったかもしれない。逆にニコールだったらここまでのからみは演じなかっただろう。ハンナはマイケルに本を朗読してもらうことを好んだ。ホメロスからチェーホフまで彼は様々な本を読み聞かせる。何故朗読を聴きたがるのか、彼女には秘密があった。ハンナは路面電車で働いている。勤務成績がよいことから事務職に異動することを上司に告げられるのだが、それをきっかけにハンナは街から姿を消す。マイケルはひと夏の恋で大人になりました・・・というのが前半のお話。

 法学生となったマイケルは傍聴に訪れた裁判でハンナを見つける。なんと彼女はアウシュビッツで看守として働いていたことで裁かれる立場であった。これまでホロコーストを扱った映画は、殺した側のナチスと殺された側のユダヤ人、その両極からみた視点しか描かれてこなかったように思う。ハンナはガス室送りになるユダヤ人を選ぶ立場にあったこと、また「私は職務に従っただけ」という言葉から有罪とされてしまうのだ。しかも筆跡を見るために署名を求められたことから、ハンナは秘密を知られたくないためにその罪を被ることを選ぶ。彼女は字を読み書きできなかった。そこまで恥ずべきことなのかという意見もあるだろうが、それはその人その人の価値観や考えなのだから。

 大人になったマイケルをレイフ・ファインズが演じている。抑えた演技で主人公の複雑な心境を表現している。それにしても思うのは人が口にした言葉がいかに人を喜ばせたり落胆させたりするかだ。出所を前にして再会を果たすマイケルとハンナ。マイケルが彼女に語りかけたのは、若い日の思い出ではなく、ハンナに贈ったテープに吹き込んだ本の話でもなく、ホロコーストについてだった。それだけ、マイケルがハンナに対して抱く個人的感情と彼女が罪人であることでの葛藤があってのことなのだろうが、既に刑を受けて出所を赦されようとしている彼女に対して「罪の意識はあったのか・・・」なんて・・・そんなひどい質問を何故してしまったのだろう。そしてハンナがどれだけ落胆したか。人生は残酷だ。

 映画のクライマックス、書物に触れることで文字を覚えて生き生きとしていくハンナ。老け役を歩き方や姿勢でうまく演じているが、それ以上に世界が広がることへのわくわくする気持ちが見事に表現されているいい場面だ。スティーブン・ダルドリー監督はあの「リトルダンサー」を撮った人物。ハンナの高揚感は過去の作品に通じるところかも。法学部の教授役はブルーノ・ガンツというのが映画ファンとしてはまた嬉しい。かつてヒトラーを演じ、一方で天使を演じた役者。最後に登場するレナ・オリンも印象的。

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12月13日(月)のつぶやき

2010-12-14 | Weblog
00:37 from web
配偶者Mはフィギュアに夢中。GPファイナルのエキシビジョン録画を僕に見るように言う。彼女のお気に入りは鈴木明子。ステップもジャンプも安定感があるし動きに無駄がない。エキシビジョンは真っ赤な衣装でベリーダンス!「ちょっと嬉しいでしょ。」「そんなことないよ。」「無理しちゃって!」
by t_somelikeithot on Twitter

動画はロシア大会のもの。
2010 Cup of Russia Akiko Suzuki EX
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天使とデート

2010-12-12 | 映画(た行)


■「天使とデート/Date With An Angel」(1987年・アメリカ)
監督=トム・マクローリン
主演=マイケル・E・ナイト エマニュエル・ベアール フィービー・ケイツ

 エマニュエル・ベアールのファンだと言っているにもかかわらず、実は観ていなかった出演作。公開当時もなーんかそそられなかったんだよねぇ。人魚と恋する「スプラッシュ」やマネキン人形と恋する「マネキン」の系譜とも言える、男子のピュアな妄想を映像化した作品。公開当時、僕は硬派ぶって観ることを避けたけど、あの頃に観ていたらエマニュエル・ベアールにもっともっと夢中になっていたに違いない。この映画はベアールをめでるためにある。あのフィービー・ケイツでさえ引き立て役にすぎない。

 ストーリーは前述の2本と同様。人間とは違う存在が現れて、彼女に恋をして、世間の好奇の目から守りつつ、騒ぎが起こるが収拾がつき、主人公は男として成長する・・・というもの。型通りの筋書きで目新しさはないし、主演男優も華がないし、リチャード・エドランドのSFXも地味だし、主人公の友人たちは救いようがないし・・・。この映画はエマニュエル・ベアールの美しさで人気が保たれていると言っても過言ではない。美しいフランス女優にフライドポテト(フレンチフライ)が好きな天使を演じさせるなんて、下手なジョークだよなぁ・・・と思いつつも、ポテトをほおばる彼女にうっとりしてしまう。

 メディアの目にさらそうとする騒動はお約束通り。面白いのは主人公の婚約者(フィービー・ケイツ)の父親が、化粧品のCMに天使を起用すると言い出すところ。あのフィービー・ケイツはキーキーうるさいだけの登場人物と化してしまう。ショートカットのフィービーもなかなかきゃわいいのだが、天使の前にはさすがにかすんでしまう。音楽の使い方は80年代映画にしては地味。サントラにはスティーブ・ウィンウッド(The Finer Things)やカーズ(You Are The Girl)が使われているが、印象には残らず。使い方で面白かったのは、天使のことで苛立っているフィービー・ケイツが運転する車の中で、カーラジオからロージー&オリジナルズのAngel Baby(後に戸川純のカヴァーがある)を聴いて怒り狂う場面だな。



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12月11日(土)のつぶやき

2010-12-12 | Weblog
00:22 from Twitter for iPhone
いよいよ私takが率いる"「ノルウェイの森」初日に行かずしていつ行く?の会"、決行日でございます。期待、不安、心の準備。春樹が語れる強力なメンバーをそろえていざ映画館へ!。今回は、勝手に70年代ぽい服装か、赤又は緑を身につけて来ることにした。映画館に行くことをもっと楽しもう!。
by t_somelikeithot on Twitter
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12月6日(月)のつぶやき

2010-12-07 | Weblog
23:20 from web
明日(火曜日)は、上司に「仕事終わったらあけといて。」と言われている。行きますよ、そりゃお伴しますけど・・・「セカンドバージン」には間に合うだろうか・・・(焦)。嫁さーんっ!録画しといてーっ!#secondvirgin
by t_somelikeithot on Twitter


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