Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

8月のBGM

2014-08-31 | 音楽
2014年8月に聴いていた愛すべき音楽たち。

■Saturnine, Marshall, Lunatic/Tears For Fears
Saturnine,Marshall,Lunatic
スバルの新型車のCMで流れる"New Star"。これは三角関係恋愛映画「スリーサム」のサントラに収められたTears For Fearsの楽曲。CMで誰が歌ってるのか知らないが、テレビから流れた瞬間ちょっと驚いた。そんな訳でこの曲が収められたレアトラック集を聴く。かなり実験的な内容で、インスト、ラップもどき、デモトラック的な楽曲。デビッド・ボウイのAshes To Ashesのカヴァーが意外なかっこよさ。

■KIMONO STEREO/飯島真理
KIMONO STEREO“GRAY”(紙ジャケット仕様)
学生時代にやってたバンドで飯島真理のコピーを数曲やった。真理たんのアルバムの中でも楽曲がバラエティに富んでいて、アレンジの面白さがあるこれが大好き。名曲"セシールの雨傘"は、シングルヴァージョンが好きだが、こちらのシンプルなアレンジも捨てがたい魅力。

■まどろみの約束/千反田える(佐藤聡美) 伊原摩耶花(茅野愛衣)
まどろみの約束
長女レイア姫が近頃「氷菓」にハマっている。最初は僕の部屋にあったコミックだったのだが、今や米澤穂信の小説にも手を出し、文庫本なんぞ日頃読まなかったくせに3冊を読破した。いやはや驚き。アニメは最初の数話だけ見せたのだが、どこがツボだったのかやたらお気に召している。「奉太郎の寝ぐせがかわいいー」とわけのわからないことも言うが(苦笑)、まぁいい傾向だろう。という訳で最近これをよく口ずさんでいるのである。父と娘で(恥)。

氷菓ED「まどろみの約束」


■Cling Cling/Perfume
Cling Cling (初回盤)(DVD付)
最近のPerfume楽曲は、きゃりーぱみゅぱみゅが歌ってもよさそうな楽曲もある。そもそも言葉遊びやサウンドの遊びがお好きな中田ヤスタカ氏だけに、まぁ気持ちはわかるのだが。グイグイくるよなダンスチューンをPerfumeには望んでいるだけに個人的にはちと不満。されど、相変わらずPerfume楽曲には中毒性がある。Cling Clingも然り。脳内パワープレイされ、油断すると口ずさんでいた8月であった。

[MV] Perfume 「Cling Cling」


■THRAK/King Crimson
Thrak
90年代のクリムゾンは実験音楽的な面白さがある。ギターのひずみ方も他のアルバムとはひと味違う。ヘヴィーなリズムにノイジーなギターのリフという構成は、名盤「Larks' Tongues In Aspic(太陽と戦慄)」を思わせる。そう言えばこのアルバムをひっさげたツアーでは、Larks' Tongues In Aspic Part Twoを演奏していた記憶があるな。かっこいい。

King Crimson - Live in Japan 95' - 07. THRAK


ブログランキング・にほんブログ村へ blogram投票ボタン
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

GODZILLA ゴジラ

2014-08-29 | 映画(か行)

■「GODZILLA ゴジラ/Godzilla」(2014年・アメリカ)

監督=ギャレス・エドワーズ
主演=アーロン・テイラー・ジョンソン 渡辺謙 エリザベス・オルセン サリー・ホーキンス

 昔からリアルタイムで観ている世代か、「東宝チャンピオンまつり」世代か、平成ゴジラ世代かにかかわらず、ニッポン男子なら「ゴジラ」への思い入れはそれなりにあるはずだ。ローランド・エメリッヒ監督が撮った巨大イグアナにはがっかりさせられただけに、再びハリウッドが映画化することに、多くの人々と同じく不安の方が大きかった。ところが今回の映画化には本家東宝も製作総指揮に加わっており、日本人にも納得がいく仕上がりになっていた。また、ゴジラそのものへの脅威を感じさせ、オリジナルの第1作をイメージさせる日本の宣伝戦略もナイスだ。

 日本の原子力発電所でかつて起こった原因不明の事故。アメリカ人科学者ジョーの妻はその犠牲となった。ジョーはその後も事故の謎を追い続けていた。立ち入り禁止区域に入って逮捕されたことからジョーの息子で海兵隊員のフォードが日本へ。彼らはその地域が閉ざされた本当の理由である巨大な生物の存在を知る。放射能を吸収して覚醒したその生物は、日本から姿を消す。同じ頃、アメリカの核貯蔵施設で事件が起こり、別な巨大生物が現れる。対処の方法として核を用いることも検討されている中、二匹のランデブー地点に向かうもうひとつの巨大な影があった・・・。

 予備知識皆無で劇場に行ったせいで、ゴジラが敵対する生物が出てくるとは思わなかっただけに驚きの連続。しかも復活したゴジラは東宝作品での勇姿そのままに力強い雄叫びをあげる。いやはや、男子の血が騒ぐ。この映画はこうした事件が実際に起こったら人類はどんな行動がとれるのか、というシュミレーションをしているかのようだ。また出現シーンだけでなく怪獣が激突する場面でも、ところどころ人間目線のショットが挿入され、その巨大さと人間の想像を超えた存在であることが強調される。これは一種のパニックムービーでもある。3D版で観ると、手前にがれきや建物が映し出された奥行きある映像がそれをさらに増幅してくれる。巨大生物との攻防もあり、兵士たちの活躍もきちんと描かれて好感。それでも、怪獣出現のパニックをシュミレーションするという点においては平成「ガメラ」には及ばないけれど。

 ところで、アメリカで公開された「ゴジラ」の1作目はレイモンド・バー演ずる特派員が日本で怪獣に遭遇するという内容に改変されて公開された(「怪獣王ゴジラ」の名で日本公開されている)。50年代当時のことだから、日本におけるゴジラのイメージである"核の脅威"である部分はそぎ落とされている。だからアメリカ人にとってのゴジラとは、生態系の上位に君臨する"キング・オブ・モンスター"なのだ。今回の「ゴジラ」はその日米双方でもたれるイメージがうまくミックスされている。特に渡辺謙扮する芹沢博士が広島出身であることが盛り込まれ、核の使用に踏み切ろうとするアメリカを止めようとする場面は強い印象を残してくれる。続編の企画が進んでおり、モスラやキングギドラが登場?との報道もある。続報が楽しみだ。



コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今日の映画台詞・「燃えよドラゴン」(1973)

2014-08-05 | 今日の映画台詞
今日の映画台詞◆

「考えるな。感じろ。」

「燃えよドラゴン」(1973)◆

今ではいろんなところで引用されている名台詞。スーパー戦隊シリーズ「ゲキレンジャー」はカンフー戦隊だったのだが、この台詞はしっかりと出てくる(詳しくはこちら)。お子様達にもブルース・リーのスピリットは受け継がれていくのだ。「燃えよドラゴン」は、高校時代に地元の映画館でリバイバル上映(なぜか同時上映が「ブッシュマン」だった)があり、映画館で2回観た。何度観ても心を奮い立たせてくれる大傑作ですな。

燃えよドラゴン [Blu-ray]

Enter The Dragon (1973 Trailer)


ブログランキング・にほんブログ村へ blogram投票ボタン
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オール・ユー・ニード・イズ・キル

2014-08-04 | 映画(あ行)

■「オール・ユー・ニード・イズ・キル/Edge Of Tomorrow」(2014年・アメリカ)

監督=ダグ・ライマン
主演=トム・クルーズ エミリー・ブラント ビル・パクストン キック・ガリー

 トム・クルーズ嫌いを公言している僕なのだが、ついつい劇場で主演作を観ることが多い。話題作だからというのは理由のひとつ。しかし、トム・クルーズ主演のSF映画は(僕にとって)アタリが多い。キャメロン・クロウ監督の見事なリメイク「バニラ・スカイ」、スピルバーグの職人芸「マイノリティ・リポート」、H・G・ウェルズへのリスペクト「宇宙戦争」、70年代SFみたいな絶望的未来観が面白い「オブリビオン」。どれも好きな映画ばかりなのだ。日本のライトノベルを映画化する、ということも興味あったがトム君のSF映画なら満足させてくれるに違いない、という期待で映画館へ。

 侵略者からの攻撃を受け人類は苦戦していた。戦闘は全くダメだった兵士が、戦闘中にあるきっかけでタイムループする能力を身につけてしまった。彼は死んでしまうと、基地に送り込まれた日まで遡って生き返る。しかし過去の経験はそのまま。つまり経験値積みつつ、プレイを最初から繰り返せるような能力だ。経験は何事にも勝り、弱かった彼は次第に勇敢で優秀な兵士となっていく。戦闘中に同じタイムループを経験した女性兵士を知り、同じ事を繰り返しつつ、敵の本拠へ二人で攻撃を挑む。

 いかにもRPGゲーム世代が考えた話だな、というのが印象。輸血をされてしまうと能力を失うことになるから、中途半端に傷を負うことができない。途中で失敗したらリセット=死ななければならないのだ。タイムループを武器に幾度も同じ事を繰り返す姿は、コメディのようなおかしさとテンポのよさも加わり楽しく観ることができる。幼い子供って同じネタを繰り返すと笑ってくれる。観客の僕らも同じように楽しまされている感じがするのだ。実写映画にゲーム的な感覚を取り入れるアイディアは押井守監督の方が先じゃねぇか、と日本の映画ファンには怒る方もあるかもしれない。だが、主人公に都合のいい結末といい、アイディアをハリウッド流にアレンジした本作は、エンターテイメントとしては見事としか言い様がない。パワードスーツを身につけた兵士の姿は「エイリアン2」のシガニー・ウィーバーを思い出させる。思えばあれもジェームズ・キャメロンが日本のアニメにヒントを得たんだったっけ。

映画『オール・ユー・ニード・イズ・キル』本予告【HD】 2014年7月4日公開




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

私の男

2014-08-03 | 映画(わ行)

■「私の男」(2013年・日本)

監督=熊切和嘉
主演=浅野忠信 二階堂ふみ 高良健吾 藤竜也

●2014年モスクワ国際映画祭 最優秀作品賞・最優秀男優賞

北海道奥尻島の津波で親を亡くした10歳の少女花は、避難所で遠縁の親戚だという男性淳悟と出会う。淳悟は「家族を持ちたい」と言い、花を引き連れ帰り養女として一緒に暮らすことになる。数年後、成長した花は高校生。淳悟には小町という恋人がいたが、小町は、淳悟と花の間に踏み込みがたい何かがあることを感じていた。二人の禁断の関係はやがて、地元の世話役をしている親類大塩に知られることとなってしまう。しかも、二人の間には養父と養女以上のつながりがあった。二人を引き離そうとする大塩を、花は流氷の上に置き去りにして殺害してしまう。二人は北海道を離れ東京で暮らし始めるが、それも心安らかに暮らせる日々ではなかった。

エンドロールを眺めながら感じたどんよりとした気持ちは何だろう。この二人の関係を愛情と称していいのか。二人の世界を守るために他人の命を奪ってまでの逃避行。近親相姦が倫理的によくないことはもちろんだけど、表沙汰になってないだけで実は密かに愛し合ってる人は世間にはいるだろう。だが、淳悟と花の関係は、「ホテル・ニューハンプシャー」の姉弟みたいな一時的な恋心程度じゃない。もっと深い。それはお互いがいないと生きられない依存の関係あってのことだ。流氷の海で「私の男だ!」と叫ぶ花、花と付き合う男性に「あんたじゃ無理だよ」と言い放つ淳悟。二人だけの閉ざされた世界があってこそ、響く言葉だ。でもそれは愛なのか。それを言い表す言葉が見つからない。二人にしかわからない感覚なのかもしれない。

二人の関係が観客に明確に示されてから、冒頭から花を引き取るまでの会話にそういう意味があったのか、と気付かされる。
「俺は家族を持ちたいんです」「お前に家族が持てるものか」
「俺はおばさんのこと好きだったな」
「俺はお前のものだ」
映画の構成は原作とは時系列が異なるそうだ。原作を読んでスクリーンに向かった人には印象が大きく違うことだろう。ただ二人の関係をミステリーの謎解きのように示されると期待していた人には、映画中盤でその楽しみは終わってしまっているのも確かだ。東京に舞台を移してから、映像に緊張感が一気に抜けてしまったような印象もある。

しかしこの映画が最後まで引きつけて離さないのは、不思議な臨場感があるからだ。淳悟の指をしゃぶる花とそれを無言で見つめる小町。指に残る匂い。メガネを曇らせた高校時代の花。スクリーンのこっち側では感じないはずの感覚を刺激されるかのような細かな描写。こういうディティールを面白いと感じられることは、外国映画ではなかなかない。抱き合う二人に血が滴る場面の鮮烈なイメージ。まさに"血のつながり"をおどろおどろしく見せる印象的な場面だ。ジャンルにとらわれない活動で知られる音楽家ジム・オルークのスコアが地味ながらも心に残る。

映画『私の男』予告編


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今日の映画台詞・「地獄の黙示録」(1979)

2014-08-01 | 今日の映画台詞
今日の映画台詞◆

「朝のナパームは格別だな」

「地獄の黙示録」(1979)◆

これを観たのは高校1年だったかな。おじに連れられて満員の大分オスカーで鑑賞。あの頃わからないところは多かったけど、とにかくスゴイものを観た・・・という気持ちで劇場を出た。戦争が人を陥らせる狂気とドアーズのTHE ENDは強烈に心に残った。この映画を観たという体験で、わかんなくてもとにかく映画に食らいつく姿勢を学んだ気がする。こういう映画体験、最近はないよな。

地獄の黙示録 劇場公開版/特別完全版 [Blu-ray]

地獄の黙示録特別完全版 日本版予告編 Apocalypse Now Redux Japan Trailer


ブログランキング・にほんブログ村へ blogram投票ボタン
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする