僕の音楽的ルーツを回顧する企画第19回。これまでも僕が憧れてきたキーボード弾きを取りあげてきた。今回は尊敬するキーボード奏者、難波弘之のソロアルバム「ブルジョアジーの秘かな愉しみ」。僕がこのアルバムを手にしたのは大学生の頃。プログレなんだけど実にポップでわかりやすい。また挿入されるインストはクラシック音楽だし、ルイス・ブニュエルの映画と同じタイトルだし、”知的な男ぶりっ子”かつ”マニアックな音楽好き”したかった僕には格好のアルバムだった(恥)。でもそういう面を抜きにしても、このアルバムは本当に繰り返し聴いた。それは僕がキーボード弾きとして陶酔できる音楽だったからに違いない。
このアルバムがリリースされた頃、難波氏はNHK教育テレビの趣味講座「ベストサウンド」の講師を担当していた。これはアマチュアバンドのための音楽講座番組であった。アシスタントはブレイク直後の中村あゆみ。番組中では難波氏や中村あゆみだけでなく、ゲストとのジョイントライブも披露された。特にVOWWOWの山本恭司やの厚見玲衣との共演は忘れられない。当時僕は音系サークルに所属しており、まさにバンド活動が楽しくて仕方なかった時期。毎週見てました。「ブルジョアジー~」の楽曲も同番組で演奏された。僕はその中でも、ドラマティックな構成がかっこいい ♪オペラの怪人 と ダークな味わいのバラード曲 ♪時計の匂い がお気に入りだった。これらは今でもコピーしたい曲。
CASIOのシンセをよく使っていた難波センセイ。フロントに出るときは、ギターのアーム(!・要はピッチベンドなのか?)を搭載したショルダーキーボードを使っておられた。僕には難波氏の早弾きは僕には到底無理・・・。されどショルダー下げてフロントに出たがるキーボード弾き、という部分だけは見習ってます(笑)。