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Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

僕のGreatest Albums(その31)Pictures At An Exhibition(展覧会の絵)/Emerson Lake & Palmer

2005-08-30 | 僕のGreatest Albums


キーボード弾きにとってプログレッシブ・ロックは無視できない音楽ジャンルだと思う。他ジャンルにもキーボード弾きが全面に出た(又はフューチャーされた)ものはある。しかしプログレほど、そのキーボードプレイに陶酔できたり、テクニックやアイディアを見せつけられる音楽はない。つまり楽曲の中にキーボードが担う役割は他ジャンルと比べて高い。もちろんキング・クリムゾンやピンク・フロイドのようにキーボード類の比重が重くないグループもある。しかしその一方でカリスマ性をもった鍵盤弾きが多いのも事実だ。トニー・バンクス(ジェネシス)やリック・ウェイクマン(イエス)は特に好きだ。そしてキース・エマーソンも尊敬すべき存在。

EL&Pのアルバムで最もお気に入りは、「恐怖の頭脳改革」も捨てがたいけど、やっぱり「展覧会の絵」。言うまでもなくムソルグスキーのクラシック曲を演奏したライブ音源である。実は幼い頃、テレビでEL&Pの演奏を見たことがある。もちろんEL&Pだと意識して聴いたのとは違う。何気なくつけたテレビで、屈強な男性がオルガンを激しく弾いていた。やがてその男性はオルガンを傾けながら弾き始めた。そしてナイフを取り出し、オルガンに突き刺した。高価な楽器を破壊しがら演奏する男。訳がわからなかったけど、その場面だけはトラウマのように心に残っていたのだ。

「展覧会の絵」は何度聴いても感動的だ。プロムナードからキエフの大門まで、技巧を誇るだけの演奏ではなく、オーケストラでの演奏とは違った迫力がある。ラストを飾るナットロッカーがまた素晴らしい。僕は自分のバンドでもプロムナードは演奏したし、ブラスバンド時代はアンサンブルで演奏したこともあるので、思い入れのある曲だ。それにしても19世紀に生きたムソルグスキーが、この曲をこんな風に演奏されるとは夢にも思わなかっただろうなぁ。

EL&P復活作としてのアルバム「ブラックムーン」もリアルタイムだったこともあり、よく聴いたアルバムだった。インストロメンタルの大作 Changing States が特に好き。これをステージで演奏できたらキーボード弾き冥利に尽きるな。ま、そんなテクもないけど。



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僕のGreatest Albums(その30)

2005-08-25 | 僕のGreatest Albums
B000034CDC魅少女・シャルロット
シャルロット・ゲーンスブール セルジュ・ゲーンスブール


ユニバーサルインターナショナル 1991-08-25
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映画「シャルロット・フォーエバー」を観たことがありますか?シャルロット・ゲンスブールが父セルジュと共演したちょっと危ない映画。父セルジュは売れない脚本家で家では飲んだくれている。娘シャルロットは父を支えようとも思うのだが、母が事故で死んだのを父親のせいだと信じている。おまけに自分の友達に手を出す父親にもう呆れているのだ。しかも近親相姦を思わせる二人の関係。映画全体が暗~い雰囲気に覆われていて、内容だけでみれば二度三度観たいとはとても思えない映画だ。

でも僕はこの映画に魅力を感じた。それは全編に流れるセルジュ・ゲンスブールの音楽。映画の冒頭父娘のデュエット曲 Charlotte Forever が流れる。母ジェーン・バーキンを思わせるシャルロットのウィスパーボイスが、僕の耳元をくすぐる。あぁ、こういうの大好き。そしてギターのカッティングがやたらかっこいいミディアムテンポの曲が印象に残った。バスルームで髪を洗いながら踊るシャルロット、そして父娘がベッドに横になるラストシーンで流れる曲だ。セルジュの醸し出すデカダンな香りもこの映画の重要な魅力。だけど、僕はシャルロットの姿とあの音楽のためなら、この危険で暗い映画を再び観てもいいと思った。

僕はこの映画の音楽を探した。そして手に入れたのがアルバム「魅少女シャルロット」。映画冒頭の Charlotte Forever はもちろん、ギターがかっこいいあの曲 Plus Doux avec moi(もっとやさしく)も収録されている。セルジュが「ラブ・オンザ・ビート」のスタッフで製作したアルバム。ラストを飾るのはショパンの「別れの曲」をカヴァーした Lemon Incest。近親相姦をテーマにした危険な危険な曲。セルジュ!そりゃいかん!でも僕はこのアルバムが大好きで仕方ない。
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僕のGreatest Albums(その29) RISKY/B'z

2005-08-11 | 僕のGreatest Albums


僕の音楽的ルーツを探求するシリーズ第29弾。つくづく自分の音楽的無節操さがわかってまいりました。さぁ、今回はB'zの登場。なーんだ、takってやっぱり売れ筋が好きなんじゃない!と思われるかもしれないな。だけど、正直今のB'zにはあまり興味がない。僕がB'zを認めるのは、初期~ハードロック指向になっていく頃まで。シングルで言えば Love Phantom、アルバムで言えば「Loose」までかな。「the 7th Blues」もお気に入りだったなぁ。

社会人になってすぐの頃、忙しさに負けて新譜に手を出しそびれていた頃。妹が「これ、いいんでぇ(大分弁)」と勧めてくれたのが、他ならぬ Bad Communication だった。営業車の中で繰り返し聴き続けて歌詞カードなしにヴォーカルを完コピ(・・・本人そのつもりだからツッコミはなしね・笑)。しばらくカラオケで8分間マイクを離さない迷惑なヤツになっていたものだ。

僕がB'zを好きになったのにはもうひとつ事情がある。オリジナルを書き続けていた当時の僕は、
”デジタルビートと手弾きできないようなシーケンスをバックに、ハードなギターが鳴り響くような音楽”
にひどく憧れており、そういう曲をライブでまたいつかやりたいもんだ・・・と思い焦がれていたのだった。当時のB'zってまさにそれ。しかも浜田麻里のバックバンドで激しく弾きまくっていた松本孝弘がギターだし!。こういうのが聴きたかったんよ!真剣にそう思っていた(まぁ同じ理由でフェンス・オブ・ディフェンスも好きだったけど)。

稲葉浩志の”心優しき悩める遊び人”みたいな主人公が登場する歌詞に、たまらなく男の本音を感じたものだ。
キスだけじゃなくてほかのことのしてみたい/もう限界だ/僕のものになりなさい!
(Save Me)
恋という形のために壊れるものがあること/知っているのに会いたくなるのは/恋だから愛だから それとも・・・・
(恋じゃなくなる日)
のように友達と恋人の垣根を越えるか越えないかで思い悩む男の姿。

アルバム「Risky」は、シングル Easy Come, Easy Go! と愛しい人よGood Night を収めた初期の代表作。「Risky」を聴くと、B'zのコンサートに誘ってくれたある女のコのことをどうしても思い出してしまう。お互い彼氏・彼女がいたんだけれど、不思議と一緒にいるのがお互い楽しくって、バカ話したり一緒に出かけたりもしたっけ。そのコが一緒に行こうと誘ってくれて、僕は仕事を放って出かけたのだ。立ち見で入場したのだが
「満員のコンサート会場だもん!わかんないよ。もっと前に行こう!」
と彼女は僕の手を引っぱった。あの時の気持ちと、彼女の手のぬくもりと、コンサートの後で見上げた吸い込まれるような夜空を僕は今でも覚えている。その後、お互いその彼氏・彼女と結婚することになった。彼女が結婚することを僕に告げたとき、僕は「彼と幸せになれよ」と笑った。でも・・・どこかで自分の気持ちを抑えていたと思うのだ。彼女のことを思い出すと少し切なくなる。「Risky」の最後の曲を聴く。キザな曲だよね、と笑いあったあの日の僕と彼女を思い出す。
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僕のGreatest Albums(その28)

2005-08-06 | 僕のGreatest Albums
B000064QDJSTARDUST SYMPHONY
伊藤銀次


KRE 1993-08-21
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佐野元春を聴き始めた高校の頃、プロデューサーだった伊藤銀次への興味も強くなっていった。雑誌の記事でこのアルバム「STARDUST SYMPHONY」が紹介されたので、友達と貸しレコード店で探して借りてみた。結論、これが僕の中ではスマッシュヒットとなった。ポップスの王道のようなアレンジに、気恥ずかしくなるくらいに恋を楽しむような歌詞。当時僕はオリジナルを書いていたのだが、影響をかなり受けている。故に高校時代のデモテープは今聴くと顔から火がでそうなくらい恥ずかしい。そういう意味でも、僕の音楽史の中では重要人物なのだ。

伊藤銀次は山下達郎、大貫妙子が在籍した伝説のロックバンドSugarbabeにも関係していた。多くのアーティストにカヴァーされている名曲 Downtown も銀ちゃんの曲だ。♪ダウンタウンへくりだそう~(エイティーズには「おれたちひょうきん族」の曲として記憶されていることだろう) わくわくするようなポップス。それが銀ちゃんの持ち味だ。プロデューサーとしては初期の佐野元春やウルフルズの仕事が有名どころ。そして何よりもお昼休みに毎日聴いている「いいとも!」のあの歌も銀ちゃんのお仕事。

初めて聴いた銀ちゃんのアルバムが「STARDUST SYMPHONY」だった。タイトな8ビートに、英語まじりの歌詞が乗っかった極上のポップス。他のアーティストにはない甘ったるい感じがなんか心地よい。他にもいいアルバムがいっぱいあるけど、タイトル曲と元春提供の楽曲が素晴らしい「BABY BLUE」と、カーオーディオにピッタリのノリのいい楽曲満載の「Sugar Boy Blues」がお気に入り。2003年にはかつて在籍したバンド、ココナツ・バンクとしても活動を再開したのも嬉しいね。

B00009AUZ7ココナツ・バンク
ココナツ・バンク


オーマガトキ 2003-06-25
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僕のGreatest Albums(その27)

2005-08-03 | 僕のGreatest Albums
B0000025IQBad for Good
Jim Steinman


Epic 1993-01-26
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ミートローフ、ボニー・タイラーらのプロデューサー/ソングライターとして知られるジム・スタインマン。僕は彼の大げさで、ドラマティックで、コーラスが異常に厚くて(ヴォーカルのてんこ盛り)、無駄に長尺な楽曲たちが大好きだ。初めて彼の手がけた曲を聴いたのは、ボニー・タイラーの Total Eclipse Of The Heart(愛の翳り)。そのパワフルで悲しくも美しいバラードに聴き惚れた。次に聴いたのがバーブラ・ストライサンドの Left In The Dark(暗闇にひとり)。オリジナルは嫉妬深い男の歌だが、これをバーブラが見事に普遍のラブソングに昇華させていた。そして「ストリート・オブ・ファイヤー」の Tonight Is What It Means To Be Young(今夜は青春)。これにエアサプライの Making Love Out Of Nothing At All(渚の誓い)がとどめとなり、僕はジムの楽曲の虜となった。

ジムの仕事といえば、巨漢のロックシンガー、ミートローフの「Bat Out Of Hell(地獄のロックライダー)」が有名だ。ロック・オペラとしても圧倒的な感動を僕らにもたらしてくれる名盤だが、続編を製作するにあたって、ジムとミートローフは対立する。そして用意された楽曲たちは、ジム自身のヴォーカルで吹き込まれることになった。これが「Bad For Good」である。叩きつけるようなピアノに、上手くはないが情念が込められた彼のか細いヴォーカルとやたらと分厚いコーラスがかぶさる。個々の楽曲のクオリティが高く、ここから多くのアーティストにカヴァーされたり、他の元ネタとなった楽曲も多い優れたアルバムだ。

90年代に入ってジムとミートローフは仲直り。「Bat Out Of Hell」続編をやろうということになって製作されたのが、「Bat Out Of Hell ll : Back Into Hell(地獄のロックライダー2~地獄への帰還)」。そして I'd Do Anything For Love(愛にすべてを捧ぐ)の大ヒットを生む。このアルバムには「Bad For Good」に収められた楽曲たちが、ジムの他の楽曲とともに再び歌われている。聴いていてクドいアルバムだけど、そのクドさがたまらない。どちらも僕にとっては繰り返し聴いた名盤。
B000002OMNBat Out of Hell 2
MEATLOAF


Uni/Mca 1993-09-14
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僕のGreatest Albums(その26) Heart Beat/佐野元春

2005-07-20 | 僕のGreatest Albums


僕は中高生の頃、NHK-FMのラジオ番組「サウンド・ストリート」が大好きだった。甲斐よしひろ氏が出演していたのが理由としては大きい。松任谷正隆や坂本龍一、山下達郎、烏丸せつこ、中島みゆきの同番組もよく聴いていた。この番組で流れた様々な音楽は、僕に大きな影響をもたらした。甲斐氏は、気に入った新人アーティストがいるとコメントを述べた後、必ず何週にも渡ってその曲を流した。僕が覚えている複数回流された曲は2曲ある。ひとつはチャゲ&飛鳥の ひとり咲き、そして今ひとつは佐野元春の アンジェリーナ だった。

僕らエイティーズ組にとって元春は重要なアーティスト。古きよきアメリカ音楽をルーツにしながら、どん欲に新しい音を求めている姿勢は、やたらとかっこよかった。そして歌詞が胸に突き刺さってくるのが、何と言っても魅力。僕が、日本のミュージシャンを詩人として意識したのはこれが初めてだったように思う。
きちんと韻を踏む歌詞が印象的だった アンジェリーナ
素敵なことは素敵だと無邪気に/笑える心がスキさ と何が大切なのか教えてくれた SOMEDAY
ギルバート・オサリヴァンみたいな優しさを感じた グッドタイムス&バッドタイムス
ラップに詩をのせることで言葉がますます突き刺さる コンプリケーション・ブレイクダウン
どれもが衝撃だったし、優しかった。

元春のアルバムで僕が最も聴いたのは、2ndの「HEART BEAT」。プロデュースは伊藤銀次(いい仕事!)。ガラスのジェネレーション はあの頃を思い出させてくれる。
”本当のことを知りたいだけ”
って訳もわからず好奇心ばかりが旺盛だったあの頃。悲しきRadio は音楽に身をゆだねることの楽しさを教えてくれた名曲。ピアノとストリングスのアレンジが素晴らしく感動的な 彼女も忘れ得ぬ名曲。高校生だったあの頃、僕は元春の歌からこれから続く人生の楽しさ、悲しみ、寂しさそれを学んだような気がする。でも元春はそれを快楽的にも感傷的にもならず、
”見せかけの恋ならいらない、本当のことを知ろう、街にでようぜ、ベイビー”
と僕らに語りかけてくれたんだ。元春と一緒に
つまらない大人にはなりたくない!
と叫んでいた僕らは、果たしてつまらない大人になっていないのだろうか?
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僕のGreatest Albums(その25)

2005-07-19 | 僕のGreatest Albums
B000002L5NChicago 17
Chicago


Full Moon/Warner Bros. 1990-10-25
売り上げランキング : 13,942

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シカゴを初めて聴いたのは、やっぱり Hard To Say I'm Sorry(素直になれなくて) だったように思う。僕が洋楽にどっぷりつかる直前の時期だったけれど、その印象はやはり強かった。僕はピアノで弾き語りを練習していたが、Hard To Say I'm Sorry はレパートリーの一つ。そんな僕だから、ブラスロックとして華々しい活躍をしていた頃のシカゴは後になって聴くことになる。元ブラスバンド部のトロンボーン吹きとしては、妙にツボにはまる曲もあるんだよね。

今回シカゴのアルバムを1枚選ぶ・・・「16」?「17」?「18」?それとも「Night And Day」?どれも捨てがたいのだけれど、やはり最も聴いたアルバムとなれば「17」になるのかな。高校時代少ないお小遣いから選んで買ったLPのひとつだったよな。Hard Habit To Break(忘れ得ぬ君へ) が何と言ってもこのアルバムの目玉。素直になれなくて もそうだけど邦題がうまいよね。直訳すると”壊しがたい習慣”になるところをを見事に表現している。各アルバムからは2曲ずつバラードのヒット曲が生まれている。Love Me Tomorrow や Will You Still Love Me? も好きだなぁ。特に後者、僕は自分の披露宴で使う候補のひとつだった。でもこうして考えると要はデビッド・フォスターが好き・・・という結論になるのかも。

しっかし、元ブラスバンド部でグレン・ミラーに憧れたトロンボーン吹きである僕としてはやはり「Night And Day」は最も捨てがたいアルバム。ビッグバンド・ジャズの伝統を今に継承するアルバムとしてこれは重要だ。有名曲ばかりだが、きちんとシカゴのカラーになっているのが面白い。聴いていて心地よいので、近頃よく聴くCDのひとつ。年とったのだろうか?
B000002L3KNight and Day: Big-Band
Chicago


Warner Bros. 1995-05-23
売り上げランキング : 28,074


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僕のGreatest Albums(その24)

2005-07-17 | 僕のGreatest Albums
B00001ZT9ASWEET
Chara

ERJ 1991-11-01
売り上げランキング : 105,272


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僕は個性的な女性ヴォーカルが大好き。charaもその一人だ。社会人になってしばらくした頃かな、深夜の音楽番組で彼女のPVを見て、甘ったるいのだが確かに魂で歌っているあの声と厚めの唇の虜になった。ソウルってのは魂で歌うってことだ。J-POPの世界にもこういう女性が登場したかっ!とものすごく嬉しかったもんだ。1st albumの「SWEET」は浅田祐介の無機質なテクノっぽい音作りに、その強力なヴォ-カルが乗る見事なコンビネーション。僕はRainbow Goship と SWEET、 あなたを追い越して がお気に入り。女の子の本音がチクチクと僕らに突き刺さる歌詞。2ndの「Soul Kiss」もいい曲ぞろい。こっちは個々の楽曲が素晴らしい。大きな地震がきたって は名曲だと思うのだ。これをミュージック・ステーションで歌ったのは忘れられないなぁ。タモさんが他の女性アーティストばっかりチヤホヤしていたのか、不機嫌そうにしていたような記憶がある。あの頃のCharaは自己の存在を訴えるような攻撃性、激しさがあったように思うのだ。

浅野忠信と結婚してからのCharaはヒット曲を出すことになるのだけど、僕は正直言うとそんな”しあわせな気持ち”を歌うCharaに魅力を以前ほどに感じなくなった。それはそうした猫のような攻撃性が失われたからだろうか。それからしばらくして、僕は再び彼女の歌を聴き入り、涙した。それはYen Town Bandのアルバム「Montage」。「スワロウテイル」は正直嫌いな映画だけど、Swallowtail Butterfly~あいのうた には心底泣けた。大学卒業以来勤めていた会社を辞めて、さぁこれからどうしよう?と思っていた頃だったから、あのおセンチな雰囲気がおそらく自分と重なったのだろうな。初めて聴いたとき、なぜだか涙があふれたのを今でも覚えている。
B00000I5VTMONTAGE
YEN TOWN BAND


ERJ 1996-09-16
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僕のGreatest Albums(その22)

2005-07-05 | 僕のGreatest Albums
B00000266KTrue Colors
Cyndi Lauper


Portrait 1990-10-25
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CDがこの世に登場して普及したのは、僕が大学に入ったくらいから。いよいよプレイヤーが欲しくなり、AKAI(・・・って選択が僕らしい)のCDミニコンポを使ってました。当時大学生協で売っていた機種の中で最も安くて多機能だったから。そしてCDを初めて購入するのですが、それがシンディ・ローパーの「True Colors」。CDプレイヤーの操作性が嬉しくて、こればっかり聴いていたよなぁ。

前作「She's So Unusual」でシンディがデビューしたときは印象的だった。「ベストヒットUSA」で見た Girls Just Want To Have Fun のPV。パンク娘なんだけど、どこかオールディーズに通ずる楽しさを持ち合わせている。そこがアメリカでも広い層に受けた理由でしょうね。この1作目も好きなアルバムだけど、断然この2作目が僕はお気に入り。1曲目のChange Of Heartのかっこよさ!バンドやってた頃に選曲会議にかけたけど、ギターくんに「僕にナイル・ロジャースは弾けません」と断られました。他にもいい曲が多いアルバムですよねぇ。マーヴィン・ゲイのカヴァー、What's Goin' Onが僕は特に気に入っておりました。もちろん全米No.1を獲得したタイトル曲も好き。Time After Timeと並ぶ名バラードですな。

今にして思えばマドンナと比較されていたことが不思議で仕方ない。まぁどっちが好き?と聞かれたら無節操な僕は”両方”だったのですが(恥)。でもその後もきっちりアルバムを買っているのはやっぱりシンディなんだよな。2003年にリリースされたカヴァー集はまだ聴いていないけれど、これからも活躍して欲しいアーティストだ。紅白歌合戦に着物姿でかごに乗って登場したり、ものまね番組に登場したりしたのは忘れられないなぁ。ああいうシンディの親しみやすさが好き。
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僕のGreatest Albums(その21)

2005-06-30 | 僕のGreatest Albums
B00005G4T0EXPO
TMN


ERJ 2000-03-23
売り上げランキング : 97,968


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僕の音楽的ルーツを探る企画第21回。これを出すことで「あー、takの音楽的センスも実は大したことはないんだ」とか思う輩いるかもなぁ。だってTMNだもん。でも勇気を出して言う。TM好きなのよん。

 TMファンであることを公言しにくいと感じている人(特に男性)けっこういると思うのだ。その理由の一つは、まずあのヴァーカル。やたら横文字をリズミカルに歌わせ、暇さえあればウォゥウォゥうなってるのはやっぱり気恥ずかしい。カラオケで歌うのもなーんか照れが入ってしまう。同じウォゥ、ウォゥ歌ってもB’zだったらこうはならない。次に小室哲哉のせいなんだろうけど、やたらナルシスティックなイメージがつきまとうこと。”自分がかっこいい”みたいな美化。ミュジーシャンなら当然のことだろうけど、TMNの場合はちょっと度を超している。美化の極みである「Carol」のジャケット、明らかに似合わない三角帽子被ってキーボード弾く哲チャン、TVドラマにまで出演するUTSUの自意識過剰さ、どうして哲チャンが身の程を知らずにヴォーカルをとりたがるのか・・・こうした数々が”TM=おナル”な図式をつくっている。かつて哲チャンがYOSHIKIとV2ユニットを組んだとき、うちの配偶者アミダラMは言った。
「これにアナキン、あなたを加えると”日本三大ナルシスト”のできあがりね」
・・・ここまで言われるのである。

 僕がTM好きなのは、やっぱり僕がキーボード弾きだからだと思う。ここまでフロントにキーボード出しているバンドって他にないし、ハードロック調も、アイドル歌謡も、エレポップも、ダンスビートもなんでもございの音楽性は、グッとくれば無節操に音楽を聴く自分には合っているんだよね、多分。そういう意味ではTMN名義のラストアルバム「EXPO」はまさに音楽の万博。逆回転サウンドから始まって、哲チャンヴォーカルのThink Of Earthまでヴァラエティという言葉がピッタリのアルバム。Resistanceを収録した「humansystem」や、ヒット作「Selfcontrol」も好きだけど、一番繰り返し聴くのはやはり「EXPO」なんだよな。それに小室哲哉のソロ作も実はかなり好き。「Digitalian Is Eating Breakfast」は愛聴盤だし(あー、ついに公言してしまった・笑)、アイドルに提供した楽曲のセルフカヴァーを含む「Hit Factry」も夏になるとふと聴きたくなる。オラクルのイベントでのライブ「TK-Trap」でのプログレッシヴ・ロック調な演奏も・・・結局何でもやっちゃう無節操さに行き着くんだよね。これを書いている隣でアミダラMがまた言う。
「ほらね、やっぱりあなたと哲チャンは共通点が多いのよ。”三大ナルシスト”は間違いないわね。何なら及川ミッチーを入れて”日本四大ナルシスト”にする?」・・・それは勘弁。
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