忘却への扉

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大手電力への配慮と優遇がにじむ

2015-03-10 | 共に
 《 発送電分離 》 【 真の自由化へ公平な競争促せ 】 2015/3/7 地方紙「社説」より
 [大手電力会社の送配電部門を切り離す「発送電分離」について、政府は実施時期を絞り込むなどした電気事業法改正案を閣議決定した。電力市場の自由化を掲げ、3段階に分けて進められている電力改革の総仕上げといえる。
 改革の目的は、戦後長く続いた地域独占を突き崩し、供給体制強化や料金引き下げ、利用者の選択肢拡大などにつなげることだ。大手電力は、いまだに発送電分離に難色を示している。政府は改革を後退せぬよう、新規参入事業者が公平な条件で送電網を利用できる環境整備に全力を挙げねばなるまい。
 これまで「2018年から20年をめど」としていた発送電分離の時期は、20年4月とした。時間を稼ぎ、多くの原発を再稼働させて経営の安定を図りたい大手電力への配慮がにじむ。さらに法案の付則には、改革の進み具合や供給状況を検証した上で「必要な措置を講じる」との一文が入った。曖昧な表現に先送りの懸念を禁じ得ない。
 電気事業連合会の八木誠会長は早速「延期もある」との解釈を強調した。第2段階に当たる小売り全面自由化は来年に迫る。発送電分離が進まないと競争の公平さを保つのは難しい。時期が判然としないため新規事業者が参入に二の足を踏む事態となれば、改革自体の否定にもつながる。
 安定供給の検証はあってしかるべきだが、大手電力の経営状態などを過度に考慮するようだと改革の理念を見失う恐れがある。政府は本気度が問われているのだと肝に銘じてもらいたい。
 分離の形態も重要だ。法案では持ち株会社に発電、小売り、送配電の3社をぶら下げるほか、発電と小売りの一体会社が送配電の子会社を傘下に置く形も認めた。法的分離と呼ばれ、資本関係が残るため影響力の排除が鍵となる。
 欧州の電力事情に詳しい富士通総研の高橋洋研究員によると、ドイツは1998年の自由化からしばらくは法的分離にとどまり、送電網開放が不十分だった。資本関係を認めない所有権分離が進んでようやく競争環境が整った点を、日本は重視すべきだ。
 所有権分離に踏み切り、送配電会社を統合して規模を拡大できれば、広域的な需給調整などでメリットも生まれよう。検討を求めたい。
 このほか、原発で発電した電気の価格保障や送電網利用料への廃炉費用上乗せ徴収など、政府が検討する大手電力への優遇策も公平な競争を阻害する。そもそも、原発再稼働は電力改革の一部でもなければ前提でもないのだ。
 発送電分離により、再生可能エネルギーの増加に期待が膨らむ。電力改革を、原発に依存しない社会実現への大きな一歩としたい。]

社会の暗部を見逃すと

2015-03-10 | 平和を
 【 川崎中1殺害 残酷さに怒り 】 内子町 女性 (81 ・ 農業)

 ◇川崎市の男子中学生殺害事件の報に、痛ましさと残酷な犯行への怒りがこみ上げる。事件が起きると、関係各機関で事前に察知できなかったことへの悔恨の謝罪をされるが、後の祭りだ。
 ◇不思議に思うのだが、この中学生と暮らしを共にされていたはずのお母さんには少年の身に起こりつつある変化、あざや不登校などが感じられなかったのだろうか。それとも相談はされていたのだろうか。中学生を連れ回していた少年たちの親御さんはどうだったのだろう。この世に生まれた赤ちゃんの時は祝福されたのだろうが、環境の違いや成長の過程でこんなむごい関係をつくってしまう社会の暗部を見逃してはならない。
 ◇明るくスポーツ好きな中学生はどれだけ悩み苦しんだだろう。動物でも親は命がけで子どもを守る。近くの人も変化を見逃さず報告すべきだ。加害者は命の尊厳を肝に銘じ償いをしてほしい。気の毒な被害者の少年に天国での平安を心から祈りたい。]

                                   《 こだま 読者の広場 》 地方紙「投稿欄」より

 極右的とも揶揄される日本国憲法と国民無視の「海外で戦争する自衛隊(軍隊)」への現実化を強行する安倍晋三首相の方針は揺るがない。連日新聞第一面トップ大見出しにも【 《 集団的自衛権行使 》 自衛隊「主たる任務」に 政府 法改正の方針 】 【 《 集団的自衛権行使容認 》 「存立危機事態」を明記 安保法制政府提示 与党 大筋受け入れ 】 【 文官統制全廃 閣議決定 政府 今国会成立めざす 】には第二面に 【 《 文民統制全廃案閣議決定 》 「安全弁」消失に懸念 内局 過半数が反対 野党抵抗求める声まで 力関係は逆転・長年の攻防戦・暴走する大臣 】などの文字。
 憲法に関しては【 首 相 時代に合わぬ条文ある 衆院予算委 改憲意欲重ねて表明 】と時代に逆行する態度を改めない。御国のために血を流せの言葉が浮かぶ。
 いかにも勇ましそうに聞こえるが、(国家の)秘密保護法や道徳の教科化に憲法改正に必要な国民投票法もあり選挙権法案の18歳引き下げなどを含めその安倍政権とそれに準じる政党らの言動が、今回の17歳~18歳少年らの中学生殺害の引き金となっているのではと思うのは極端だろうか。
 ゲームではなく実際に人を殺し町を破壊するのを国が奨励するのが軍隊の世界。昔と違って使用する兵器が進歩?してゲーム感覚で戦争ができるのも怖い。少年たちを含む若者にこそ、今、日本国憲法の前文と9条だけでも読んでほしい。何が正しいか、君たちにとって大切なものを奪われ危険な道に引きずり込まれようとしているのがよく分かるだろう。